2022年6月29日水曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 7/10

スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。
今回は7位のウィリアム・ピールについて掘り下げていきましょう。

7.William Peel
ウィリアム・ピール

https://www.anticaenotecagiulianelli.com/en/whisky/william-peel-whisky-william-peel-40-lt-1-p108915

製造元はマリー・ブリザール・エ・ロジャー・インターナショナル社。フランスのパリに本拠を構えるリキュールやスピリッツの世界的なメーカー、マリー・ビリザール社(Marie Brizard Wine & Spirits)が1964年から製造しているブレンデッド・スコッチ。

同社は主にフランス、ポーランド、アメリカで事業を展開。ウォッカブランドのソビエスキーやクルプニク、ウイスキーのウィリアム・ピール、リキュールのマリーブ・リザール、コニャックなど、さまざまなワインやスピリッツを製造・販売。ゴーティエ・コニャック、テキーラ・サンノゼ。また、モンシガーレ、マルケス・デルプエルト、フレーバー・ワイン・ブランドのフルーツ&ワインなど、幅広いワインを所有。

以前はグレンピールという銘柄のシングルモルトをボトリングしていましたが、2005年以降はブレンデッドのみを取り扱っています。

原酒をバルクで持ち込み、フランスでボトリングしているそうです。世界で年間280万ケース(2021年)販売されている人気ブランドですが、日本ではあまり馴染みがない。というか、私は飲んだことがない汗 すいません、今度飲みます。絶対。

第8位のラベル5もフランスのメーカーが製造するブレンデッド・スコッチですよね。ラベル5は、日本でもよく見かけますが。

ウイスキー業界において、フランスの企業の力を改めて認識させられております。



それでは皆さん、良い夜を。

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2022年6月27日月曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 6/10

スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。
今回は6位のブラック&ホワイトについて掘り下げていきましょう。

6.Black & White
ブラック&ホワイト

https://d-ksmt.blogspot.com/2015/09/black.html

いよいよブラック&ホワイトの話ができる時が来ました。私の愛してやまないブレンデッド・ウイスキー・ブランドの一つ。写真は2015年に我が家に訪れたボトルのもの。

「1,000円台で購入できるスコッチで一番おすすめ」のウイスキーとして当ブログでも数回フィーチャーしております。

製造元はジェームズ・ブキャナン社。ブランドの所有者はディアジオ社です。製造者のジェームズ・ブキャナン(1849-1935)は、他にブキャナンズやストラスコノン、ロイヤルハウスホールドといった素晴らしいブレンデッド・ウイスキーの生みの親でもあります。

ブキャナンズ18年

ロイヤル・ハウスホールド

ストラスコノン12年

彼の半生についてはこちらをチェック。意外だったんですが、ブキャナン氏はカナダ出身なんですね!独立して事業を開始したのは1884年。「ブラック&ホワイト」の前身である「ブキャナンズ・ブレンド」が生まれたのはこの頃と思われます。

発売当初のブランド名である「ブキャナンズ・ブレンド」。黒いボトルに白地のラベルがスタイリッシュだったため「ブラック&ホワイト」と呼ばれ、その後正式名称に。


https://d-ksmt.blogspot.com/2022/03/bar-conrod_0290287368.html

ラベルの代名詞的な2匹の犬は、黒いスコティッシュテリアと白いウエストハイランドホワイトテリア

その後、1909年までに「ブラック&ホワイト」は英国で最も売れているスコッチ・ウイスキーに成長。

1898年、ジェームズ・ブキャナン氏はビクトリア女王、プリンスオブウェールズ、およびヨーク公に供給するために王室御用達を受け取りました。

同年、スペイサイドにグレントファース蒸留所(現在はペルノリカールが所有)を開設し、後にさらに2つの蒸留所を買収。

1902年にパリのオフィスを開設し、その直後にニューヨークのオフィスを開設しました。 

1909年、ブキャナンは当時のウイスキー会社ビッグ3」:ブキャナン、デュワーズ、ウォーカーの合併を提案。しかし、これは成功しなかったそうです。1914年に再試行し、1915年4月にブキャナンとデュワーズは共同持株会社であるスコッチウイスキーブランドを設立し、1919年にブキャナン・デュワーズに改名。

1925年、「ビッグ3」はディスティラーズ・カンパニー(DC)と合併。ブキャナン氏は取締役でしたが、彼の年齢と健康状態の悪化のため、取締役会に出席したのは1回だけだったそうです。

こう見てみると、ジェームズ・ブキャナン氏はブレンドの天才だっただけでなく、経営の天才だったことも窺えます。

また、wikipediaによると、フランス、ベネズエラ、ブラジルで最も成功しており、現在は英国では販売されていないそうです!

キーモルト他
ダルウィニー、グレンダラン、クライヌリッシュを中心に35種類のモルトとグレーンがブレンド

間違いなく、楠本個人的な「ビッグ3」は、ブキャナン、ジョニー・ウォーカー、フェイマス・グラウスですね。フェイマス・グラウスがTOP10に、いやTOP20にすら入っていないのが残念ですが・・・。





ちなみに、2015年当時のテイスティングコメント。
https://d-ksmt.blogspot.com/2015/09/black.html
香りは花のようでちょっとスパイシーな感じも受ける。口に入れると、蜜のような甘さと全開なスパイシーが舌の上で弾む。抜ける空気に若干のスモーキーさも感じる。余韻は長く、徐々に虜にする。

それでは皆さん、良い夜を。

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2022年6月26日日曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 5/10

スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。
今回は5位のシーバス・リーガルについて掘り下げていきましょう。

5.Chivas Regal
シーバス・リーガル

Chivas Regal Mizunara 12 y.o.

製造元はシーバス・ブラザーズ社で所有者はペルノリカール社1801年にアバディーンで創業したワイン・食料雑貨店が前身。1843年にヴィクトリア女王から王室御用達のワラントを賜り、ジェームスと弟のジョンが事業に加わった1857年にシーバス・ブラザーズ社となりました。

「シーバス・リーガル」は1890年代に誕生。1909年に商標登録され、世界で最も早くその名声を確立したスコッチとしても知られています。

アメリカのアイゼンハワー元大統領や日本の吉田茂元首相らが愛したウイスキーとしても有名。

1938年に「12年表示」を謳い、プレミアムスコッチの世界を切り開いた先駆者でもあります。

1949年、カナダのシーグラム社傘下に。
1950年、スペイサイド最古の蒸留所であるストラスアイラ蒸留所を買収。
2001年、ペルノリカール社傘下に。

キーモルト
ストラスアイラ(スペイサイド=以下S)、グレンキース(S)、ザ・グレンリベット(S)、グレングラント(S)、ロングモーン(S)、ベンリアック(S)など

上記写真の「ミズナラ Mizunara」エディションは2013年から発売されている日本市場限定品。

また、別の銘柄ではありますが、"Royal Salute"(ロイヤル・サルート)もシーバス・ブラザーズ社の作品。陶製のフラゴン(栓付き細口瓶)で、3色展開された21年ものが私個人の憧れのボトルでもあり、2014年の新年のウイスキーでした。ちなみに緑。

https://d-ksmt.blogspot.com/2014/01/blog-post.html

最もスタンダードなシーバス・リーガル12年といえば、最近ボトルがシュッとなりましたよね。

Before

After

たまにスーパーなどでも見かけますが、んーー、まだ見慣れん笑

シーバス・リーガルもロイヤル・サルートも25年ものがありますが、これは現在の私にとっての憧れとなっております。見つけたら是非飲みたい。いつになることやら・・・。

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2022年6月25日土曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 4/10

スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。
今回は4位のウィリアム・ローソンについて掘り下げていきましょう。

4.William Lawson’s
ウィリアム・ローソン

ウィリアム・ローソン 13年

製造元はバカルディ系列のジョン・デュワーズ&サンズ社

もともとマルティニ&ロッシ社が持っていたローソンの商標は1972年に設立されたウィリアム・ローソン社が引き継ぎました。同年、マルティニ&ロッシ社がマクダフ蒸留所を所有したことにより、同蒸留所の原酒をキーに作られたそうです。

1998年にバカルディ系列となりフランスで大量に消費されました。2010年以降、ロシアやバルト3国、東欧、スペイン、ポルトガルでも売上を伸ばし現在の地位に。

No Rules. Great Scotch.
ルールなんてない。それが素晴らしいスコッチウイスキー。

これがウィリアム・ローソンの哲学のようです。んー、恐ろしすぎて近づけない笑

1849年創業

以前、買って飲んだ13年について、以下のようにコメントしておりました。
非常にライトでスムース、飲みやすい一本。香りは桃のネクターみたいなちょっと重ためなフルーツ感。糖蜜。かすかにショートケーキ。味わいはスパイシーさもありつつ、やはり桃みたいなフルーツが全体的にくる。が、癖がなくスッと抜けていく。なかなか美味い。後味はふっくらしつつもやはりスムーズ。最近、メジャーリーグ中継でよく耳にする「タッチ&フィール」って感じですかね。「フルゴリラ」ではなく笑
おいおい。タッチ&フィール、フルゴリラってなんだったっけ?笑
多分、大谷さんに関係する中継だったと思いますが。彼は本当に恐ろしいですね。


マクダフ蒸留所
キーモルトのマクダフ蒸留所は東ハイランドのスペイサイドにもほど近いダフ町にある蒸留所。マクダフとはゲール語で「ダフの息子」という意味だそうです。創業は1960年。蒸留開始は1963年。ステンレス発酵槽やシェル&チューブ式コンデンサーをいち早く導入した蒸留所としても知られているそうです。

https://d-ksmt.blogspot.com/2016/08/blog-post.html

オフィシャルボトルは"Glen Deveron"(グレン・デヴロン)という名前で販売されていましたが、現在は"Deveron"(デヴロン)に統一されています。ボトラーズでは蒸留所名である「マクダフ」を使用。仕込水はデヴロン川の支流・ジェリー川の水。ストレートヘッド型の蒸留器でラインアームは奇妙に曲げられています。

https://d-ksmt.blogspot.com/2022/04/bar.html

おおー。飲みたくなってきた笑
2枚目の"frends of Oak"シリーズのマクダフは、大阪・心斎橋にあるBAR 識さんで飲んだボトルですなー。弟と今年訪れた雰囲気の良いオーセンティックな素晴らしいバーでした。幸あれ!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ウィリアム ローソンズ 40度 700ml
価格:1580円(税込、送料別) (2022/6/25時点)


それでは皆さん、良い夜を。

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2022年6月22日水曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 3/10

スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。
今回は3位のグランツについて掘り下げていきましょう。

3.Grant's
グランツ

Amazonから

製造元はウィリアム・グラント&サンズ社。創業者ウィリアム・グラントから現在まで5世代に渡って家族経営を貫いています。

個性的な三角ボトルで発売当時、一躍有名になったそうです(三角形は火、水、土を表現しているんだとか)。同社はスペイサイドにグレンフィディック蒸留所、バルヴェニー蒸留所、キニンヴィ蒸留所、そしてローランドにガーヴァン蒸留所(グレーン)とその敷地内にアイルサベイ蒸留所を所有しています。

もっとも安価で販売されている「トリプルウッド」(上記写真)は、グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィをキーモルトに、スペイサイドの25種のモルトがブレンドされており、キニンヴィ以外は100年前に創業者ウィリアム・グラントが考案した内容とほとんど変わっていないそうです。

1887年、ウィリアム・グラントが20年勤めたモートラック蒸留所を辞め、念願のマイ蒸留所を創業しました。それがグレンフィディック蒸留所。「鹿の谷」の意味を持つグレンフィディック蒸留所は創業当時、資金難だったため、カードゥ蒸留所などから中古のポットスチルを導入して使っていたそうです。

グレンフィディック IPA

その5年後の1892年にバルヴェニー城のマンションハウスを改造してオープンしたのがバルヴェニー蒸留所。バルヴェニーの意味は「山麓の集落」だそうです。敷地はグレンフィディック蒸留所と隣接。ポットスチルはグレンアルビン蒸留所とラガヴーリン蒸留所の中古品を当初は使っていたそうです。現在でも伝統的なフロアモルティングをおこなっています。1割程度を自社製麦芽で賄っているそうです。

バルヴェニー シグネチャー12年

1963年、シングルモルトをスコットランド以外の国々でも販売し、ブレンデッドウイスキー以外のスコッチを提供。現在のシングルモルトブームの第一人者です。また、グレンフィディックはシングルモルトとしては30年以上世界一の売上を誇ります。

また同じ年、グランツ用の原酒(グレーン)蒸留所としてローランドにガーヴァン蒸留所を創業。ヘンドリックスジンもこのガーヴァン蒸留所で作られています。

シグナトリー・ヴィンテージ エアシャー・グレーン(ガーヴァン)

1966年、ガーヴァン蒸留所の敷地内にレディバーン蒸留所(モルト)を開業。しかし、ウイスキー不況に伴い1975年に閉鎖。

1969年、ビジターセンター(グレンフィディック蒸留所)開設。業界で最も古いビジターセンターです。

1990年、グレンフィディック蒸留所、バルヴェニー蒸留所に隣接したキニンヴィ蒸留所をオープン。マッシュタンやウォッシュバックはバルヴェニー蒸留所内に置かれています。キニンヴィ蒸留所のシングルモルトはなかなか市販化されず、私も一度だけ200mlのボトルを購入したことがあるくらい。

キニンヴィ17年

そしてグレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィの3蒸留所のモルトをブレンドしたモンキー・ショルダー。これがまたおいしいんですよ。。。と言いながら、2012年に我が家に来たボトルの写真及び記事は見つかりませんでした汗



2007年、ガーヴァン蒸留所の敷地内にアイルサベイ蒸留所(モルト)をオープン。

カバリュス ダルリンプル 7年 2011

一昨年 or 昨年に発売されたグランツ トリプルウッド スモーキーもストレートでしっかりスモークを楽しんで飲める逸品でした。

グランツ トリプルウッド スモーキー



いやー、掘り下げると結構我が家にグランツ・ファミリーのボトル来ていました笑
恐るべし世界3位。

それでは皆さん、良い夜を。


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2022年6月20日月曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 2/10

昨日に続き、スコッチ世界売上ランキングTOP10に入っているブランドを掘り下げていこうという企画。

改めてですが、以下のサイトで2021年のスコッチ世界ランキングが20位まで紹介されており、それぞれのケース数も記されています。非常に分かりやすい。
1.Johnnie Walker (14.1 million cases)
2.Ballantine’s (7)
3.Grant’s (3.6)
4.William Lawson’s (3.3)
5.Chivas Regal (3.2)
6.Black & White (2.9)
7.William Peel (2.8)
8.Label 5 (2.6)
9.Dewar’s (2.6)
10.J&B (2.3)
11.White Horse (2.1)
12.Bell’s (2.1)
13.Passport (1.8)
14.Sir Edward’s (1.8)
15.Buchanan’s (1.5)
16.Teacher’s Highland Cream (1.4)
17.100 Pipers (1.3)
18.Clan Campbell (1.3)
19.Glenfiddich (1.2)
20.The Glenlivet (1.2)
ということで、今回は2位のバランタインについて掘り下げていきましょう。

2.Ballantine's
バランタイン

バランタイン17年

製造元はジョージ・バランタイン&サン社。現在のオーナーはペルノリカール社

ジョージ・バランタイン

歴史
1827年、ジョージ・バランタインはエディンバラで食料品とワイン、ウイスキー類を扱う商人アンドリュー・ハンターのもとでの徒弟奉公を終了し、エディンバラのカウゲートに小さな食料品店をオープン。その4年後、23歳のジョージはカウゲートからほど近いキャンドルメーカーズ・ロウに店を移す。(現行ボトルにも設立は1827年と記されています)

1836年、由緒あるサウス・ブリッジに店を構え、ジョージが得意とする顧客である貴族や上流階級を相手に、サービスと品質のよさでバランタイン社の商売は繁盛。

1853年、エディンバラでウイスキー商を営むアンドリュー・アッシャーが、熟成期間の異なるさまざまなモルトウイスキーを混ぜ合わせたヴァッテッド・モルトウイスキーを製造。アッシャーの友人であったジョージは、この発見と彼の苦心談に閃き、グレーンウイスキーとモルトウイスキーを混ぜ合わせブレンドの技術を磨き始めます。他社も同じようにブレンディングの技術を磨いていく中、ジョージは知識と経験をどんどん深め「バランタイン」の評判は高まっていきました。

1869年、ジョージは長男であるアーチボルトに商売を任せ、ウイスキーのブレンディングに打ち込むためにグラスゴーへ移住。ジョージはグラスゴーでウイスキーの卸売りを軌道に乗せ、独自のブレンデッド・スコッチの完成を目指す。これがのちのバランタイン17年の礎となったそうです。

1895年、ジョージから商売を引き継いだアーチボルトは、エディンバラの目抜き通りプリンシズ・ストリートに店を開く。この店は上流社会の人々に愛顧され、やがて国内外にバランタインの名が広まりました。

またその同じ年、グラスゴーではジョージ2世が父親(ジョージ)から事業を引き継ぎました。そしてヴィクトリア女王がグラスゴーを訪れ、バランタイン社に王室御用達の称号を授与。

1937年、マスターブレンダーのジョージ・ロバートソンによってバランタイン17年が生み出されました。ジョージ・バランタインがこの世を去って約50年の月日が流れた頃でした。(このバランタイン17年の極秘レシピは、現在に至るまでほとんど変わっていないそうです)

1938年、バランタイン社はブレンディングに必要なグレーンウイスキーを製造するための蒸留所をダンバートンに建設。敷地内には、小さなモルトウイスキー蒸留所や広大な貯蔵庫、ブレンディングやボトリングのための工場を併設。その総工費は300万ポンド、現在の日本の貨幣価値に換算すると700億円超。

また、スコットランド紋章院長官により、新生バランタイン社を象徴する紋章に認可状が交付されました。

バランタイン社の紋章

紋章の中央には4分割された盾があり、ウイスキーづくりの4大要素が描かれています。大麦清流(水)ポットスチル(蒸留釜)、そして

マスターブレンダー
また、バランタインは長い歴史の中でマスター・ブレンダーが5人しかいないというのも特徴的。

1.ジョージ・バランタイン 1827年〜
2.ジョージ・ロバートソン 1937年〜
3.ジャック・ガウディ 1959年〜
4.ロバート・ヒックス 1994年〜
5.サンディ・ヒスロップ 2005年〜

2代目のマスター・ブレンダーであるジョージ・ロバートソンこそ、バランタイン17年を世に送り出した人物。バランタイン17年は"THE SCOTCH"(ザ・スコッチ)と称されるスコッチ・ウイスキーの代名詞的存在です。

キーモルト
かつて「バランタインの魔法の7柱」と称されたスキャパ(アイランズ)、プルトニー(ハイランド、以下H)、バルブレア(H)、グレンカダム(H)、グレンバーギ(スペイサイド=以下S)、ミルトンダフ(S)、アードベッグ(アイラ)。そしてグレントファース(S)など。

現在、グレンバーギ、ミルトンダフ、グレントファースの3蒸留所は、「バランタインズ・シングルモルト」というシリーズで、ボトルに"Ballantine's"を冠したシングルモルトがリリースされています。グレンバーギ(15年・18年)、ミルトンダフ(15年)、グレントファース(15年・23年)。
※この3蒸留所は全てペルノリカール社所有

グレーン
ペルノリカール社が所有するストラスクライド(Strathclyde,ローランド)

個人的な話
バランタインには40年ものも存在するようですね。我が家に来た中(というかバーも含めて私が今まで飲んだ中)で一番熟成が長いのは30年もの。

2013年の正月のウイスキーがそれでしたね。


いまだにこの木箱は我が家の工具箱として活用されております。本当に素晴らしい箱なんです。バランタイン30年はどんどん値段が上がってますね。2013年当時、1万円強で購入しましたが、2019年の段階で2万円を超え、現在は3万円を超えております。おやおや。

ということで今回は世界2位のバランタインについてでした。
それでは皆さん、良い夜を。

2022年6月19日日曜日

スコッチ世界売上ランキングTOP10 1/10

気になっていたけど、結局ABEMAに登録はせず生配信を見ることはなかったTHE MATCH 2022。トリでは天心さんが武尊さんに勝たれたそうで。

んー、やっぱり観たかったなー笑

さて、今日はなんとなく気になったのでスコッチ・ウイスキーの世界売上ランキングTOP10を調べてみた、という記事です。

今やスコッチ・アイリッシュ・アメリカン・カナディアン・ジャパニーズを世界五大ウイスキーと呼んでいるわけですが、やはりウイスキーと言えば「スコッチ」というのは日本人でとしてはごもっともな印象だと思うわけです。

で、そのスコッチの世界売上ランキングについて「ジョニー・ウォーカーが一番売れている」というのは一般常識的に知っていたわけですが、改めて問われると10位までを正確に並べることができず汗

それが今回、備忘録的に記事にしておこうと思ったきっかけです。なので「ふーん」って程度でお付き合いください笑

今回、参考にしたサイトはこちらです。

2021年のスコッチ世界ランキングが20位まで紹介されており、それぞれのケース数も記されています。非常に分かりやすい。
1.Johnnie Walker (14.1 million cases)
2.Ballantine’s (7)
3.Grant’s (3.6)
4.William Lawson’s (3.3)
5.Chivas Regal (3.2)
6.Black & White (2.9)
7.William Peel (2.8)
8.Label 5 (2.6)
9.Dewar’s (2.6)
10.J&B (2.3)
11.White Horse (2.1)
12.Bell’s (2.1)
13.Passport (1.8)
14.Sir Edward’s (1.8)
15.Buchanan’s (1.5)
16.Teacher’s Highland Cream (1.4)
17.100 Pipers (1.3)
18.Clan Campbell (1.3)
19.Glenfiddich (1.2)
20.The Glenlivet (1.2)
Sir Edward's(サー・エドワーズ)や100 Pipers(100パイパーズ)、Clan Campbell(クラン・キャンベル)といった聞き馴染みの薄いボトルもあります(と言いながらサー・エドワーズは昨年我が家にボトルが届き飲んでいました笑)が、多くは日本でも非常に馴染み深いボトルばかり。

19位グレンフィディックと20位のザ・グレンリヴェットを除けば全てブレンデッド・ウイスキーです。ジョニー・ウォーカーの出荷ケース数が異常ですね。2位のバランタインのダブルスコア以上って・・・笑

さて、今回はTOP10ということで、TOP10に絞って紹介していこうと思います。悪しからず。今回は1位のジョニー・ウォーカーについて語らせてもらおうと思います。

1.Johnnie Walker 
ジョニー・ウォーカー

Amazonから

創業:ジョン・ウォーカー時代
製造元であるジョン・ウォーカー&サンズ社の創業は1820年。当時まだ14歳のジョン・ウォーカーは、父親から受け継いだ農場を売却し、その資産を元手にスコットランドのキルマーノックに食料雑貨店を開業。

取り扱っていた紅茶やスパイスのブレンディングにヒントを得て、ウイスキーをブレンド。当時品質が必ずしも安定しなかったウイスキーに、高い品質での安定共有を可能に。さらに、複数のウイスキーをブレンドすることで味わいに奥深い複層性が生まれ、ジョンの雑貨店で販売するウイスキーは瞬く間に高い評価を得たそうです。

2代目:アレキサンダー時代
ジョンの息子・アレキサンダーは1867年、ジョニー・ウォーカー史上初の大量生産に取り組み、それを「オールド・ハイランド・ウイスキー」と名付け、すぐに大型船の船長を招集、渡航先に自慢のウイスキーを届けるアンバサダーとしました。このブレンデッドウイスキーは、"wherever ships could sail"の文字通り当時船で行けるほとんどの場所で飲まれるようになったそうです。

さらにアレキサンダーは、長い船旅の間で衝撃による破損からボトルを守るため、箱の中で余白を減らせる四角い形のボトルを採用。更に、斜め(24度)に傾いたラベルを採用したことで、世界のどこの店にいても一目でジョニーウォーカーを見つけられるようにななったのだとか。それが今でもトレードマークになっています。

3代目:アレキサンダー2世 & ジョージ時代
その後、アレキサンダーの2人の息子アレキサンダー2世とジョージが事業を継承。1909年、すでに好評だった二つの商品「オールド・ハイランドウイスキー」と「エクストラオールド・ハイランドウイスキー」をそれぞれ「ジョニー・ウォーカー レッド・ラベル」、「同 ブラック・ラベル」と名付けました。この二つの商品は100年以上経った今でも世界中で愛されています。そしてこの頃、もう一つのトレードマークである英国紳士を描いた「ストライディングマン」も誕生しています。

1920年までに「ジョニー・ウォーカー」シリーズは120カ国で販売されるように。

1934年1月1日、ジョン・ウォーカー&サンズ社はジョージ5世から英国王室御用達の許可証を授かりました。そして現在もジョニー・ウォーカーは英国王室に納められているそうです。

その後~現在
現在のマスターブレンダーは7世代目。

現在、スタンダードボトルである「レッド」の他、「ブラック12年」「ダブルブラック」「グリーン15年(ブレンデッドモルト)」「ゴールド・リザーブ」「18年」「ブルー」などがあります。

ジョニー・ウォーカーは現在、ディアジオ社が所有するブランドに。

キーモルト
カードゥ(スペイサイド=以下S)、タリスカー(アイランズ)、クライヌリッシュ(ハイランド=以下H)、ロイヤルロッホナガー(H)、ラガヴーリン(アイラ=以下Is)、カリラ(Is)、モートラック(S)、ダルユーイン(S)、リンクウッド(S)、クラガンモア(S)など。

グレーン
ディアジオ社が所有するキャメロンブリッジ(ローランド=以下L)とノースブリティッシュ(L)

それにしても年間1400万ケースってとんでもない数字ですね。。。1ケース=12本で計算すると、1億6800万本!!うわぉ!!笑

個人的な話
私個人的にも非常に大好きなブランドであり、当ブログでもしょっちゅう出てきてます。毎年正月に良いウイスキーで新年を迎えるという行事を社会人として初めて迎えた2012年の正月から恒例行事としておこなっていますが、第1回の2012年のそれがまさにジョニー・ウォーカーのブルーラベル。そして今、私が一番飲みたいと思っているボトルがジョニー・ウォーカーのキングジョージ5世であります!

あと、スコッチに目覚めたきっかけが大学生の頃に飲んだジョニー・ウォーカー ブラック12年

もう、切っても切っても切り離せない身体の一部みたいになってますね笑

今回は文字だらけですいません。TOP10を1つずつ紹介していくこの企画、最後までお付き合いよろしくお願いします。

それでは皆さん、良い夜を。



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