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2023年12月31日日曜日

ウイスキー of the year 2023

さて、いよいよ今日は大晦日。今年も残すところ数時間となりました。

毎年恒例の「ウイスキー of the year」の発表を行いと思います。
こんな企画も、今年でなんと11回目

毎度の家で買って飲んだというボトルが24本
仕事でBARに行く機会が多いことから、年々減ってきました。月2本のペースか。


◾️ノミネートボトル2023
<Scotch Blended> 8本
・John Barr Reserve Blend
・Black & White 特級
・Excalibur Excellence 10 Years Old 特級
・Bell's ‘OLD’ Scotch whisky bottle ceramic bell shape vintage decanter
・Old Parr Aged 18 Years
・Dewar's ILEGAL SMOOTH Aged 8 Years
・The Famous Grouse Sherry Cask Finish
・The Famous Grouse 90's

<Scotch Blended Malt> 3本
・Phenomenology (Compass Box)
・The Gauldrons (Douglas Laing)
・Orchard House (Compass Box)

<Scotch Single Malt> 7本
・Allt-A-Bhainne 2008 Aged 13 Years (Gem Stone)
・Torabhaig The Legacy Series 2017
・Caol Ila 13 Years Old Selected by Whisky Lovers (The Single Cask)
・Small Batch Linkwood 2009 (Berry Bros. & Rudd)
・Artist Collective Bunnahabhain 11 Years Old 2007 (La Maison du Whisky)
・Glenallachie 15 years old
・Old Pulteney Single Cask 2006 Aged 16 Years (Berry Bros. & Rudd)

<Scotch Blended Grain> 1本
・Hedonism (Compass Box)

<Irish Blended> 1本
・Busker Blended

<Irish Single Malt> 1本
・Waterford "The Arcadian Series" Organic GAIA 2.1

<Japanese Single Malt> 1本
・Miyanoshika 宮ノ鹿

<Japanese Blended> 1本
・ブレンデッドジャパニーズウイスキー戸河内PREMIUM

<Australian Single Malt> 1本
・Hellyers Road Pinor Noir Finish

24本中19本がスコッチ。以前にも増してスコッチ偏重傾向が強かった笑

アメリカン、カナディアンに関しては登場せず・・・

スコッチの中でも「オールドボトル」が4本。特に今年3-4月にかけて突如訪れた「オールドボトル購入欲」の時期ですね。それが顕著。

また、インディペンデント・ボトラーズものがシングルモルト7本中5本と過去最多。これも今年の特徴の一つですね。


さて、減ってしまった家飲みボトルとは対照的に、今年はBARの記事を書かせていただくケースが多く、記事にしたウイスキーの数が118種。昨年の35種に比べると一気に増えました。こっちはウイスキーの羅列は行いません。多すぎて笑


◾️表彰内容
①ショット of the year
BARで飲んだものの中から選ぶベスト of ベスト。旧名「グラス of the year」。昨年はTOP3を選んでましたが、バーで飲んだものは1杯ずつしか飲んでいないため、記憶が曖昧だったり、しっかり味わえていないということも踏まえ、1つだけ選ぶことにさせていただきます。

②デザイン of the year
ボトルのデザインが単純に超おしゃれだった1本。

③香り of the year
今年一番の香りを決める。とにかく、今年を代表する素晴らしい"香り(Scent)"のウイスキーを表彰。

④コスパ of the year
コスパが最も優れた一本に贈る。

⑤ルーキー of the year
新人王。発売後2年間を新人王資格期間とする。今回は2021年1月〜2022年12月の期間にリリースされたウイスキーが対象。

⑥ボトル of the year 金賞・銀賞・銅賞
これは本当に美味い!!って思ったベスト3。これぞまさに「ウイスキー of the year」の本質です。


※①はBARで飲んだものから選出。②〜⑥は家で飲んだボトル(以下ノミネートボトル参照)から選出。


◾️ウイスキー of the year
はい。それでは発表に移りたいと思います!長いですが、最後までお付き合いよろしくお願いします笑

①ショット of the year

Scotch Malt Sales "Celtic Cross" Clynelish 1982 
スコッチモルト販売「ケルティック・クロス」クライヌリッシュ1982

スコッチ・シングルモルト(ハイランド)
Alc.46%

今年バーで飲んだ118種(掲載していないものも含めると約150杯)のウイスキーの頂点。それは、倉敷のバンブーグラスさんで飲んだこのクライヌリッシュ。

1月に伺って飲ませて頂いたものですが、いまだに忘れられない。
ボトリング年は不明ですがネットで見る限り2010年ごろのようで、だとすると28年ものとかになるのかな。改めて考えると恐ろしいな・・・。凄いものを飲ませていただいたんですね。

このボトルはその香り、味わい、余韻、どれをとっても本当に凄まじかったです。

花やフルーツ(オレンジや桃)を全面に感じることができ、紅茶やクリームっぽさもある。

強いていえば、余韻がもっとグッと強くくるとさらに印象深い、というか私史上指折りの一本になってしまう、いやもう指折りの中に入ってしまっているかもしれない、そんな一杯でした。

もしお会いする機会があれば、絶対に飲むべき一本です。「クライヌリッシュをお願いします」と頼んだだけなんですが、こんなのが出てくるなんて笑
と言っておりました。

いやー、これはお見事。


②デザイン of the year

Waterford "The Arcadian Series" Organic GAIA 2.1
ウォーターフォード "ジ・アーケディアン・シリーズ" オーガニック ガイア2.1

アイリッシュ・シングルモルト
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
TERIREOIR CODE.OR02E01-01
Alc.50%
輸入:ジャパンインポートシステム

青い瓶に一目惚れってやつですね。BARで見かけても誰だかすぐわかる笑


特にこのキャップは、おはじきのようでもあり、最近我が息子がハマっているベイブレードのようでもある。

また、ウォーターフォード蒸留所は、テロワールを追求しまくっている「ブランドデザイン」も魅力的。



③香り of the year


Compass Box Orchard House
コンパスボックス オーチャード・ハウス

スコッチ・ブレンデッドモルト
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
Alc.46%
輸入:THREE RIVERS

「洋梨、青リンゴ、桃、ラズベリ、バラ、ヘザー、かすかにウッディ」と表現させていただきました。この甘やかな香りはやめられなくなりますね。カブトムシの気分。

レシピが変わって登場した第2弾っていうのも話題性抜群の一本。


④コスパ of the year

ブレンデッドジャパニーズウイスキー戸河内PREMIUM
Blended Japanese Whisky Togouchi Premium

ジャパニーズ・ブレンデッド
サクラオブルワリー&ディスティラリー
Alc.40%

正直バスカーとどっちか迷いましたが、正真正銘のジャパニーズでこの価格ということで軍配が上がりました。エコ贔屓と言われるかもですが笑

税別2,700円は安い。普段飲みに持ってこいですね。ストレートでも良し、ハイボールでも良し、カクテルにしてもグッド。コスパ最高ってのはこのこと。




⑤ルーキー of the year

Torabhaig The Legacy Series 2017
トラベイグ ザ・レガシー・シリーズ2017

スコッチ・シングルモルト(アイランズ)
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
Alc.46%
輸入:明石酒類醸造

この子はゴールデンルーキー。そのポテンシャルの恐ろしさを存分に突きつけてくれました。10年物とかになってきた時にどういう変化があるのか。興味がつきません。


⑥ボトル of the year
いよいよ来ました。これぞ、「ウイスキー of the year」の本質。今年家で飲んだボトルで美味しかったTOP3。

銅賞 Bronze

THE SINGLE CASK FOR WHISKY LOVERS Caol Ila 2008 Aged for 13 Years 1st fill PX Octave The Blue Sky Label
ザ・シングル・キャスク・フォー・ウイスキーラバーズ カリラ2008 13年 1stフィルPXオクタブ ザ・ブルースカイレーベル

スコッチ・シングルモルト(アイラ)
蒸留:2008年7月23日
瓶詰:2022年5月4日
カスクNO.314560C
1stフィル・ペドロヒメネス・オクタブ樽フィニッシュ
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
ボトルNo.25 / 72
Alc.56.6%
輸入:シングルキャスクジャパン

これを飲んだ時は、この子が金賞を獲ると本気で思っておりました。味わいの変化を楽しむシングルカスク。これは岡山のBARで見つけたら是非飲んでいただきたいボトルです。


銀賞 Silver

Artist Collective Bunnahabhain 
11 Years Old 2007
アーティスト・コレクティブ ブナハーブン11年 2007

スコッチ・シングルモルト(アイラ)
コレクティブ#2.4
カスクタイプ:バーボン・ホグスヘッド
Alc.48%
La Maison du Whisky(ラ・メゾン・ド・ウイスキー)
輸入:Three Rivers

2019年のボトル of the year 金賞がブナハーブン・モアンヌでしたが、このエナジードリンク感がたまらなく好きなんですよ。

エナジー+マンゴスチン+スモーク。あぁ、またお会いすることができれば絶対に飲みます。


金賞 Gold

Old Pulteney Single Cask 2006 
Aged 16 Years
オールド・プルトニー シングルカスク2006 16年

スコッチ・シングルモルト
蒸留:2006年
瓶詰:2022年
カスクタイプ:バーボン・バレル
カスクNo.1443
ボトルNo.127 / 252
Berry Bros. & Rudd (BBR)
Alc.53%

映えあるGoldに輝いたのは、昨日記事にあげたばかりのプルトニー2006(BBR)です。

この塩クリームキャラメルまたはソルティなクリームブリュレ感はたまらない。癖になるやつ。これを日本でも売ってくれ!!

今年は採点方式を導入したわけですが、このプルトニーさんが97点で文字通りトップでした。我ながら悪くない採点をしたと思いますが、来年はさらに内容を磨いていきたいと思っております。

しかし、最後の最後にまさか金賞にどん!と割って入るボトルがいるとは。ウイスキー of the year史上初の出来事です。


ということで、ウイスキー of the year 2023はこれにて終了。
長文、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

そして、今年も一年ありがとうございました!!

来年も懲りずに酔っ払いにお付き合いください笑

それでは皆さん、良いお年を!!


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2023年11月29日水曜日

もうすぐ師走

11月も29日。
一昨日27日は満月で、「ビーバームーン」という名前だったらしい。

十六夜を通り越した今日が、月齢では15.7。
ん?どゆこと??月に関して詳しい人、教えてください笑

なんだか今日の月は少し赤みがかって見えました。18時半ごろ東の空に浮かんでおりましたが。

さてさて、明後日からは12月。あっという間に師走に入るわけですね。

当ブログでは実は一番忙しくなる時期www

というのも、ウイスキー of the yearという2013年から続く悪しき習慣(笑)がありまして。

前年の2022年が第10回ということで、今年は第11回。

んーーー、こんな企画がまだ続いているとは笑

ウイスキー of the yearの中でも、その年のベスト of ベストを決める「ボトル of the year」の受賞ボトルをちょっと遡ってみたいと思います。

2013年
金賞 Bushmills Original (Irish Blended)
銀賞 Benriach 12年シェリーウッド (Scotch Single Malt)
銅賞 Lagavulin 16年 (Scotch Single Malt)

2014年
金賞 The Balvenie Signature 12年 (Scotch Single Malt)
銀賞 The Naked Grouse (Scotch Blended)
銅賞 Tomintoul 10年 (Scotch Single Malt)

2015年
金賞 The famous grouse celebration blend, decanter (Scotch Blended)
銀賞 The Glenrothes Select Reserve (Scotch Single Malt)
銅賞 Strathisla 12年 (Scotch Single Malt)

2016年
金賞 Highland Park 18年 (Scotch Single Malt)
銀賞 Johnnie Walker Green Label (Scotch Blended Malt)
銅賞 Royal Brackla 12年 (Scotch Single Malt)

2017年
金賞 OCTOMORE ochdamr-mor EDITION:07.2 5年 Scottish barley (Scotch Single Malt)
銀賞 Craigellachie 13年 (Scotch Single Malt)
銅賞 Smokey Joe (Scotch Blended Malt)
銅賞 The Glenlivet Nadurra First Fill Selection American White Oak Cask (Scotch Single Malt)

2018年
金賞 Blue Hanger 9th Limited Release (Berry Bros. & Rudd) (Scotch Blended Malt)
銀賞 Bruichladdich BERE BARLEY 2008 (Scotch Single Malt)
銅賞 Kininvie 17年 (Scotch Single Malt)
銅賞 James Eadie’s TRADE MARK ‘X’ (Scotch Blended)

2019年
金賞 Bunnahabhain MOINE (Scotch Single Malt)
銀賞 The Double Single (Compass Box) (Scotch Blended Malt)
銅賞 The Game Of Thrones “The Night’s Watch” Oban Bay Reserve (Scotch Single Malt)

2020年
金賞 Redbreast 12年 (Irish Single Pot Still)
銀賞 Old Particular Braeval 15年(Douglas Laing) (Scotch Single Malt)
銅賞 The Speakeasy Lowland Blended Malt(Douglas Laing) (Scotch Blended Malt)

2021年
金賞 Cragganmore 25年 (Scotch Single Malt)
銀賞 Over An Islay Rainbow 2016(Samaroli) (Scotch Blended Malt)
銅賞 The Naked Grouse (Scotch Blended Malt)

2022年
金賞 Springbank Cask Strength 12年 (Scotch Single Malt)
銀賞 Glenmorangie Signet (Scotch Single Malt)
銅賞 響ブロッサムハーモニー2022 (Japanese Blended)


はい、認めましょう。超スコッチ寄りです笑

スコッチが本当にほぼほぼ占めてまして、アイリッシュが2例、ジャパニーズが1例。

https://d-ksmt.blogspot.com/2021/07/the-naked-grouse.html


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ザ ネイキッド グラウス 1000ml
価格:7,480円(税込、送料別) (2023/11/29時点)


The Naked Grouseが、2014年の頃はブレンデッド・ウイスキーだったんですが銀賞。そして2021年にはブレンデッド・モルト・ウイスキーに変わったわけですが銅賞。

というあたりがなかなか面白いですね。時代の流れや変化を感じながら、かつそれでもどっぷり雷鳥ファンぶりが溢れております笑

そして2022年からは「ネイキッド・モルト」となるわけですが・・・。2022年のベスト3には入らなかったようですね。

でも、最初の最初はアイリッシュのブッシュミルズ・オリジナル、通称「白ブッシュ」から始まっているわけですね。2020年には再びアイリッシュがレッドブレスト12年で金賞に。

https://d-ksmt.blogspot.com/2020/04/redbreast-aged-12-years.html



このあたりの、実は「隠れアイリッシュ好き」ぶりも押さえておきたいポイントです・・・かね??笑

ということで、1ヶ月後の12月末にはウイスキー of the year 2023の記事を書くと思います。今年は誰がボトル of the yearに輝くのか??

ただし、今年は採点方式を取っていて、かつ常に公表しているため、ネタバレではあるのですが笑

皆さんの参考の一つにでもなれれば幸甚です。


それでは皆さん、良い夜を。

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2022年12月31日土曜日

ウイスキー of the year 2022 -後半-

大晦日。今年も残すところ数時間。昨日の続きで、「ウイスキー of the year」の後半をお届けします。

⑤ボトル of the year
これぞ、「ウイスキー of the year」の本質。今年家で飲んだボトルで美味しかったTOP3。

銅賞 Bronze
響ブロッサムハーモニー2022
Hibiki Blossom Harmony 2022
ジャパニーズ・ブレンデッド
43%
香り
花、桜、金木犀、青リンゴ、アプリコット、樽

スムーズ、穏やか、洋梨、ハチミツ、ヘーゼルナッツ、桜餅、あんこ、胡椒

余韻
非常に長く心地よい、瑞々しい新緑

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはより円やか、果実味が増す。味も洋梨感が強まり甘味は少し抑えられてスッキリした印象に。後半にかけてのスパイスが強まる。余韻は相変わらず長い。水の音が聞こえる森の中。

全体的な骨格は響のままに、桜樽由来の独特な花、桜餅のニュアンスが楽しめる非常にユニークな一本。ついつい心が躍ってしまいますね。素敵な夜。
今年嬉しかったことのTOP10に入るのが、「響ブロッサムハーモニー2022」の購入権を獲得して購入できたことですね。一緒に応募した「山崎2022」は見事に抽選落ちしましたが笑

非常にバランスが良いボトルだったのですが、今でも忘れられないのが「あんこ」のニュアンスですね。桜樽で紅熟させるとこんな「桜餅」のニュアンスが付くのかー、ていうか敢えて強調するしてるだろう!って感じでしたね笑

来年も購入できるように頑張ります。




銀賞 Silver
Glenmorangie Signet
グレンモーレンジィ シグネット
スコッチ・シングルモルト(ハイランド)
46%
輸入:スピンザワールド

香り
ホワイトモカ、カプチーノ、ダークチョコレート、シナモン、チャー処理された樽、焼き菓子、スポンジケーキ、ティラミス

コーヒー、ダークチョコレート、レーズン、オレンジピール、軽やかなにスパイシー、おこげ、ナッツ、バター

余韻
スパイシー、モカ、アマレット(まさに!)、ブラックベリー、ポンカン

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはよりフルーティー、穏やかなウッディが顔を出す。香ばしさが増し、口に含むとスパイシーが結構強まってゼスティでピリピリ。コーヒーのニュアンスは終盤に固まる。余韻は苦いモカ、カプチーノというかエスプレッソ。全体的に後半の苦味が増す。これはこれで非常に面白い。

ということで、非常に面白い、忘れられないウイスキー。人生で指折りでしょうね。最近よく言ってる気がする笑
今年の「デザイン of the year」とダブル受賞。最もオシャレだったこの一本は、見た目だけでなくその味わいでもインパクトを残しました。チョコレートモルトってだけでこんなに「モカ」になるのか!って感じでしたね。

「ウイスキーって苦手」って人にも是非おすすめ。というか多分誰でも飲める。だってほぼ「チョコレート」ですからね笑

香り
リッチでフローラル、ラベンダー、スミレ、アプリコット、紅茶、ハーブティー、ミント、苔

穏やかで濃厚なピート、土っぽい、モルティ、ダークチョコレート、ソルティ、ドライ、力強いがしつこくないヒリヒリ、アーモンド

余韻
非常に長く複雑、甘い含み香を感じさせながらドライでしっかりまとまっている

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはより土っぽい感じに。味はゼスティさが強まり塩辛い印象が強烈に続く。余韻は相変わらず長い。複雑さは和らぐ。相変わらずドライ。

ということで、これはとんでもないものに出会ってしまった感じですね。特にドロップ・アップしてから一気に拡がった印象がありました。加水が吉ということでしょう。
今まで、あまりスプリングバンクを意識してきませんでしたが、これは凄い。大人気な理由が窺えました。ハマるわ。
今年はなんの迷いなく、ダントツでこのボトルでしたね。TOP of TOPです。岡山の某ウイスキー専門店で購入させていただいた一本。スプリングバンクがどんどん入手しにくい銘柄になっている中、本当に素敵なボトルをいただきました。改めてありがとうございました。

スプリングバンクは、正直そこまで意識してこなかった蒸留所。ファンが非常に多いということは承知しておりましたが。でもこの「カスクストレングス」を飲んで考えが一変しました。

これはね、絶対に飲んでおくべき一本ですね。特に「シングルモルト好き」を公言している方は。いや、すでにみんな飲んでるかwww

スプリングバンクの良さがギュッと詰まっている、伝わってくる素晴らしい一本。どっかBARで見かけないかなー・・・。



⑥ショット of the year
さて、最後はBARで飲んだものの中から選ぶTOP3です。

銅賞 Bronze
The Bottlers Port Ellen 1981 
19 Years Old
ザ・ボトラーズ ポートエレン1981 19年
蒸留:May 1981
瓶詰:July 2000
カスクタイプ:Refill Sherry Butt
カスクNo.1550
カスクストレングス
59.4%

香りは、年老いた感じで柔らか過ぎるくらい。ピート感もほんのり。

味は塩っぽさもピートも感じられるが、シェリーはリフィルのためかだいぶ穏やか。全体的に優しく気品が漂う。

飲んだ後も30分くらいは胸にしっかりその味わいが沁み込んだのが、とても印象的。あまり煩くないアイラピートと柔らかく甘いシェリーが贅沢でした。

もちろん、ポートエレンという名前がここまでの高揚感を引き起こしていることは否めませんが、非常に良かった。本当に飲めて良かった。
岡山県倉敷市のONODA-BARさんにていただいたこちらの一杯。遂に憧れだったポートエレンに辿り着いてしまいました。しかもこの半年後にはローズバンクも飲んでしまったわけで。

閉鎖蒸留所(ローズバンク蒸留所は復活して再稼働中。ポートエレン蒸留所は復活に向けて準備中)のボトルを飲むのって、やはり特別感があるんですよね。妙な緊張感もある。だって、飲み干してしまうともうなくなってしまうんですよ!っていうね。

ONODAさん曰く、ストックはまだあるらしい。これは倉敷に行った時は絶対ですね!


銀賞 Silver
Strathconon 12 Years Old
ストラスコノン12年
スコッチ・ブレンデッドモルト
43%
以前、大阪のBar Augustaさんでもお目にかかったボトル。今回初めて飲むことができました。マスターも「天才」と呼ぶジェームズ・ブキャナン氏によるブレンデッドモルト。ジェームズ・ブキャナン社と言えば、ロイヤルハウスホールドやブラック&ホワイトなど素敵なブレンデッドを製造しているメーカー。

ストラスコノン12年は、ハイランド的なピートが穏やかに感じられ、蜂蜜や洋梨のような甘さとしっかりとしたボディ感。流石です。また見つけたら是非飲もう。見つけられるかどうかはわかりませんが笑
岡山県津山市のBar Ritzさんにて。故ジェームズ・ブキャナン氏が残したブレンデッドには偉大な銘柄が多いですよね。ブラック&ホワイトも大好きですし、ロイヤルハウスホールドなんてもう最高のウイスキーの一つ。

そんなブキャナン氏の「ブレンデッドモルト」。美味しくないはずがない。

ブレンデッドモルトっていうジャンルはもう少し光を当てられるべきだと思うんですよねぇ。ジョニーウォーカー・グリーンにしても、ネイキッド・モルトにしても。どれも本当に美味しいし、シングルモルトのように癖が強すぎないし。しかも価格もシングルモルトより手頃。

実は一番コスパが良いウイスキーの気がするんですよね。わっかるかなー?笑


金賞 Gold
The Whisky Agency × Three Rivers Artwork Longmorn 1992 Aged 25 Years
ザ・ウイスキー・エージェンシー×スリーリバース
アートワーク ロングモーン1992 25年
スコッチ・シングルモルト(スペイサイド)
蒸留:1992
瓶詰:2017
カスクタイプ:ホグスヘッド
ボトル総数:273
48.1%
んー、これはエグい汗 達観してしまった、行き着いてしまったような一本。間違いなく美味しい。スペイサイドの雄、永遠に。
神戸市中央区のThe Nineteenth Barさんにて。これはね、本当に完璧。というべき一本でしたね。実はこの2ヶ月後にThe Nineteenth Barさんで「おかわり」しましたがやっぱり美味しかった笑

「美味しいスペイサイドモルト」が全部詰まってます。問答無用。無敵。天井。こんな感じですかね笑

それにしてもスリーリバースさんのボトルって以前から評判良いですが、本当にどれも美味しいんですよね。名声も頭ひとつ飛び抜けていくような気がする。そんな予感がしたロングモーンが今年の「ショット of the year」Bestです。おめでとうございました!!


はい、ということで「ウイスキー of the year 2022」はこれにて終了。今年も酒飲みのグダグダなブログに最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました!

来年もグダグダだとは思いますが、少しずつクオリティを上げていけたらと思っております。
引き続きよろしくお願いいたします。

それではみなさん良いお年を!


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2022年12月30日金曜日

ウイスキー of the year 2022 -前半-

早いものでもう年の瀬。いかがお過ごしでしょうか?
12月に入り多忙な日々を送っていたことと、クリスマス当日からインフルエンザを発症して現在に至るために、今月の記事数の少なさ・・・。猛省いたします。

本当は12月のボトルとして書くべきボトルが2-3本あるんですが、まぁまだ中身も残っていることですし、そのあたりは来年に持ち越したいと思います。


さて、気を取り直して今年一年を振り返りますと、大きな変化が2点。
①仕事でBARに伺う機会が増えたので、BARで飲んだウイスキーの記事が増えた
仕事で特に関西(神戸・大阪)、岡山、そして広島のBARに伺う機会をたくさんいただきまして。改めて数えてみると、なんと58記事。全体の3分の1以上。有難いことです。ということで、毎年行っている「グラス of the year」というその一年でBARで飲んだ中で最も美味しかった一杯に送る賞。これを今年は、金・銀・銅、3つ選びたいと思います。

かつ「グラス of the year」という名前がなんとなくしっくり来ない気がしてきたので、「ショット of the year」に変更いたします笑

②家で購入して飲むボトル数を減らした
これはBARに伺う機会が増えたため、健康上の理由から家で飲む本数を減らしたというものです。誰が言い出したかどうかはお察しください笑 しかし、そのおかげで1本あたりの平均単価は上がりましたので家でも結構な贅沢をしているという自負があります。いや、それは以前からか笑

他にも今年を振り返ると、広島県鳥であるアビ(シロエリオオハム)を観に行ったり、息子が小学生になったり、Tear In Toneというバンドを組んでライブを行ってみたり、クリスマス前にドカ雪が降ったり・・・。なかなか色々あった年でしたね。あっという間でしたが楽しかったなぁ。



さて、ここからが本題。
2013年から始まったウイスキー of the yearという企画も今回で遂に第10回。なんと、そんな節目の年だったのか汗

毎年毎年こんなことができている健康状態に感謝。それを肉体的にも精神的にも支えてくれている家族に感謝。感謝感謝の呑んだくれ生活、その一年の総仕上げイベント、それがウイスキー of the yearです!笑

表彰内容
①デザイン of the year
ボトルのデザインが単純に超おしゃれだった1本。

②香り of the year
今年一番の香りを決める。とにかく、今年を代表する素晴らしい"香り(Scent)"のウイスキーを表彰。

③コスパ of the year
コスパが最も優れた一本に贈る。

④ルーキー of the year
新人王。発売後2年間を新人王資格期間とする。今回は2021年1月〜2022年12月の期間にリリースされたウイスキーが対象。

⑤ボトル of the year 金賞・銀賞・銅賞
これは本当に美味い!!って思ったベスト3。これぞまさに「ウイスキー of the year」の本質です。

⑥ショット of the year 金賞・銀賞・銅賞
BARで飲んだものの中から選ぶベスト3。旧名「グラス of the year」。

①〜⑤は家で飲んだボトル(以下ノミネートボトル参照)から選出。⑥はBARで飲んだものから選出。

ノミネートボトル 2022
<Scotch Blended> 10本
・The Famous Grouse Toasted Cask
・Richardson
・The Famous Grouse Wine Cask
・Winchester The Original
・Fort William
・Teacher's Royal Highland 12 Years Old
・William Peel
・The Famous Grouse Ruby Cask
・Muirhead's Blue Seal
・The Famous British & Irish Lions

<Scotch Blended Malt> 4本
・Duglas Laing “Rock Island”
・Berry Bros & Rudd "Classic Islay"
・Naked Malt
・Shetland Reel Blended Malt

<Scotch Single Malt> 9本
・Glenmorangie Signet
・Arran Machrie Moor
・Cardhu Aged 18 Years
・Cragganmore Double Matured 2005 / 2017
・Murray McDavid 'BENCHMARK' Craigellachie Aged 12 Years 2008
・Springbank Cask Strength Aged 12 Years
・Mac-Talla Terra Classic Islay
・Glenrothes 1996 21yo
・Kilchoman Saligo Bay

<Irish Blended> 1本
・Kilbeggan Blended

<Irish Blended Malt> 1本
・Lambay Blended Malt Whiskey

<American Bourbon> 2本
・Four Roses Single Barrel
・Henry Mckenna

<American Blended> 1本
・Eleven Jones

<Canadian> 1本
・Rich & Rare Reserve

<Japanese Blended> 1本
・響ブロッサムハーモニー2022

<Taiwanese Single Malt> 1本
・Kavalan Concertmaster Port Cask Finish

<Icelandic Single Malt> 1本
・Flóki Sheep Dung Smoked Reserve

<Indian Blended> 1本
・Mont Castle

<World Blended> 2本
・Black Nikka Special
・Suntory Whisky White

全35本。昨年一昨年と60本近くノミネートしていたことを考えると減りましたねー。
相変わらずスコッチが23本と過半数を占めております。やっぱ強いなー、って私の匙加減なんですけどね笑 ちょっとアイリッシュを落とし過ぎたかな・・・。


はい、それでは発表していきたいと思います!張り切ってどうぞ!!

①デザイン of the year


Glenmorangie Signet
グレンモーレンジィ シグネット
スコッチ・シングルモルト(ハイランド)
46%
輸入:スピンザワールド

2021年の年初めボトルであったシグネット。このボトルが一番素晴らしいデザインでした。改めて見てみても、なんともオシャレですね。箱もマグネット式でかっちり閉まるのがグッド。最近Galoreを読んで知ったんですが、このシグネットにも施されている模様、これはグレンモーレンジィが所在するハイランド地方を8世紀頃まで支配していたピクト人に関係しているそうです。まるで万華鏡な複雑な模様で、グレンモーレンジィが万華鏡のように無限の広がりを
得られるようにという願いが込められています。この模様はグレンモーレンジィ蒸留所の蒸留室にも装飾されているそうです。クールですよね。




②香り of the year


Flóki Sheep Dung Smoked Reserve
フロキ シープ・ダング・スモークド・リザーブ
アイスランディック・シングルモルト
47%
輸入:ロェアケ(LOERKE)インターナショナル

この香りを忘れることは多分一生ないでしょう笑
人生初のアイスランド産ウイスキー。それも、アイスランドの伝統文化をうまくウイスキー造りに取り入れたのがこの一本で、羊の糞でモルティングしています。というのも、アイスランドは火を起こすための燃料が非常に乏しく、羊の糞を燃料にするというのが伝統的だったそうで。

泥炭(ピート)に代用して羊の糞とは。勉強になりました。

実際、これまでのウイスキーでは嗅いだことのない香ばしい香りがしました。それがだんだん慣れてくると癖になるというか。いけるんですよねー、これが。今度BARで見かけたら飲もうと思います。



③コスパ of the year


Shetland Reel Blended Malt
シェットランド・リール ブレンデッド・モルト
スコッチ・ブレンデッドモルト
47%
輸入:グローバルグロサリー

スコットランド最北の蒸留所、サクサ・ヴォード(Saxa Vord Distillery)。シェットランド諸島にある蒸留所で、それまで最北として有名だったハイランドパークのあるオークニー諸島からだいぶ北に上がったところに位置します。グリーンランドとかフェロー諸島みたいにデンマーク領なんじゃないかって疑ってしまうくらい、結構スコットランド本土から離れています。
グレングラッサなどハイランド、スペイサイドで蒸留した原酒をシェットランドに運んでブレンドし、オロロソシェリーカスクで6ヶ月間フィニッシング
というブレンデッドモルト。フルーティ、フローラル、そして蜜というニュアンスがバランス良く伝わってきて3000円前後っていう価格が最高。これは見かけたら買いですね。



④ルーキー of the year


Naked Malt
ネイキッド・モルト
スコッチ・ブレンデッドモルト
40%
輸入:アクサス

大好きな雷鳥さんシリーズの「ネイキッド・グラウス」がブレンデッドからブレンデッドモルトに変更されたかと思っていたら、今度は雷鳥が樽になっちゃった!っていうこのボトル。

ボトルに樽の絵と"Naked"の文字が彫られているのは、以前のネイキッド・グラウスでも見られた方法。一応、中身はブレンデッドモルトのネイキッド・グラウスと同じということで、間違いなく美味しい。

オフィシャルサイトもぜひ見てみて欲しいんですが、おそらく若者向けのブランドとして育てていきたいんだろうなーって感じ。グレンモーレンジィも「カクテル用」っていう商品を出してPRしておりますが、このネイキッド・モルトも訴求ポイントは一緒な気がします。

んーー、カクテルベースか・・・。僕個人としてはそのまま飲むべきだろうって思っていますが。。。若年層、新しいファンを獲得するためには「フェイマス・グラウス」という(日本以外では)出来上がってしまってる、周知され尽くしているブランドが邪魔だったってことなのかなー????とか考えたりもします。

でもまぁ、そのあたりの見せ方も含めてルーキー of the yearですね。おめでとうございます!

はい、本日はここまで。明日は、いよいよ⑤ボトル of the year ⑥ショット of the yearの各TOP3を発表いたします。

後半へ続く!


それでは皆さん、良い夜を。

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