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2023年7月24日月曜日

Hellyers Road Pinor Noir Finish


Hellyers Road Pinor Noir Finish
ヘリヤーズ・ロード ピノ・ノワール・フィニッシュ

オーストラリアン・シングルモルト(タスマニア)
46.2%
輸入:東亜商事


1997年創業のタスマニア島にある蒸留所
ヘリヤーズ・ロード蒸留所があるのはオーストラリア大陸の南東側に位置するタスマニア島。オーストラリアは1990年代以降、多くのクラフト蒸留所が設立され、今では200を超えているんだとか!


常々、「世界5大ウイスキーの次に来る国は?」という問いを考えているんですが、オーストラリアはかなりあり得ると思います。というのもクオリティが高いボトルが多く、また気候風土も安定していますし。ちなみに他にここが来るかなーって思っているのが北欧(ノルディック)ですね。国でいうとスウェーデンあたりはかなり強い。

ヘリヤーズ・ロード蒸留所は1997年、タスマニアのミルク協同組合が設立した蒸留所。99年から生産開始。蒸留所の名前は、1820年代に初めてタスマニア内部への道を開拓したヘンリー・ヘリヤーズが由来だそうです。


地元・タスマニアへのこだわり
こちらがオフィシャルサイト。

ボトルに「タスマニア・マーク」を付けることを認可された最初のウイスキーだそうです。

そして、このピノ・ノワール・フィニッシュは、以下のように説明されています。
※日本語は私の適当な和訳です。だいぶ端折っております。
アメリカン・オーク(バーボン・バレル) で熟成後、さらに6カ月プレミアム・フレンチ・オーク(受賞歴のある地元ワイナリーから供給されたピノ・ノワール・ワイン樽)でフィニッシング。繊細で新鮮なベリー類の果実と絡み合ったタスマニアの熱帯雨林の複雑さを呼び起こします。2015 年に英国のグローバル・ウイスキー・マスターおよびワールド・テン・ベスト・バリュー・ウイスキーの一つとして審査された。

ラズベリーと柑橘、爽やかでドライ
香り
トースト、ナッツ、干し草、赤ワイン、ドライアプリコット、ビーフジャーキー、レモン

レモン、マンダリンオレンジ、スパイス、紅茶

余韻
ドライ、スパイシー、ほんの少しタンニンっぽさが舌の上に残る、軽やかな苦味

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはかなり赤ワイン感が強まる。ラズベリー。口に含むと少しチャー処理された樽のニュアンスが感じられ、ウッディなニュアンス。胡椒のようなスパイシーさが増して、舌の上がヒリヒリする。余韻は少し長くなるが、相変わらずドライ。苦味は薄れる。

レーダーチャート
いつもは「フルーツ(林檎)」のところを「フルーツ(ベリー系)」に置換しました。

得点 78点
非常に個性的で面白い一本。出来の良さは全くもって疑いがありません。が、もっと複雑さや奥行きが欲しいかな、と思いました。及第点ではあります。武川さんで4,000円以内で購入させてもらったことを考えると、コスパは良い商品であり、試してみる価値ありありです。あとは好みの問題です笑

ウイスキーの変わり種として飲むにはもってこいのボトルですね。



Amazonや楽天市場があまりにも高額になっているので、武川蒸留酒販売さんのURLも載せておきます。


それでは皆さん、良い夜を。

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2021年10月5日火曜日

Bar Alegre(バー・アレグレ)さんにて

バー・カークウォールさんの次にお邪魔したのは、バー・アレグレさん。
堀川町にあるバーです。

こちらはとっても賑わっておりました。
アレグレさんでいただいたのは、次の3杯。


The Balvenie double Wood 
Aged 17 Years
バルヴェニー ダブル・ウッド17年

スコッチ・シングルモルト
43%

スペイサイドのグラント・ファミリーのシングルモルト第2蒸留所。グレンフィディックの兄弟分であります。

現在でもフロアモルティングを継続している数少ない蒸留所の一つ。創業は1892年でグレンフィディック創業の5年後。バルヴェニーとは「山の麓の集落」という意味だそうで。麦芽の乾燥にトミントール産のピートを用いていて、スペイサイドでは珍しいピートを味わえるのが最大の特徴。

個人的にバルヴェニーは、2014年のウイスキー of the yearで金賞を獲得した思い入れの強い銘柄。https://d-ksmt.blogspot.com/2015/01/of-year-2014.html


懐かしいですね笑

さて、今回のダブル・ウッド17年は落ち着いた香りと、明確なシェリー樽とバーボン樽。うっとりするような甘さとちょっぴりピートが追いかけてくるバランスの良い一本でした。やはりバルヴェニー。素晴らしい。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

バルヴェニー 17年 ダブルウッド 700ml
価格:15500円(税込、送料無料) (2021/10/5時点)





Porfidio 2G
ポルフィディオ2G

オーストラリア・シングルモルト
43.4%
100%ブルーバーレイ

以前から存在は知っていたポルフィディオのシングルモルト。アレグレさんでお目にかかることができ、初めて口にすることができました。

結論から言えば、「水で薄めた刺身醤油」って感じです笑
桃や杏みたいな濃い果実味と麦の感じが、喧嘩してるって感じがした。上手く調和がとれた代物ではなく、なかなかの飛び道具。草っぽい印象もまたアクセント。飲めないことはない。ただ、もう1杯頼むかと言われると頼まない。あくまで個人の感想です笑






Glenmorangie The Elementa 
Aged 14 Years
グレンモーレンジィ ジ・エレメンタ14年

スコッチ・シングルモルト
43%

バーボン樽熟成された原酒を新しくチャー処理した新樽に入れて後熟。チャー処理された炭っぽさというか、力強さが前に出てきますが、14年という歳月のせいか、非常に落ち着いた上品さがあります。

マスター曰く、ドイツの免税店でのみ取り扱われていた商品だそうで、お目にかかれたのは非常にラッキー。こういう出会いも嬉しいものです。



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2020年7月21日火曜日

Starward Nova


Starward Nova
スターワード・ノヴァ

シングルモルト・オーストラリアン
41%
レッドワイン・バレル熟成


オーストラリアン・ウイスキー初上陸
ついに我が家にオーストラリアン・ウイスキーがやってきました。これまでもその存在は存じ上げておりましたが、やっと手頃に購入できる価格の商品が市場に出回りました。まさに「待ってました!」ってやつですね。

先駆けて、今月2回オーストラリアン・ウイスキーに関する記事を書かせてもらいましたが、それは他ならぬこのウイスキーを購入したからです。それにしてもオーストラリアのウイスキーがこんなに歴史のあるものだったとは。しかも現在ウイスキーを製造している蒸留所が約50も存在している、ものすごいインパクトでした。


ビクトリア州のスターワード
ビクトリア州はオーストラリア本土の南東部に位置する州で、現在7つの蒸留所が稼働しています。スターワード蒸留所は、そんなビクトリア州の州都・メルボルンに位置しています。

https://starward.com.au/

オフィシャルサイトでは、メルボルンという街を「カジュアルな輝きに満ちたオーストラリアの食通の都」と表現しています。「フレーバー(味)に焦点を合わせている」街だそうです。恐ろしいほどに自らハードルをあげている気がする笑

「ウイスキーの熟成に赤ワイン樽を使う」ということがスターワード蒸留所のポリシーのようです。そのために、このメルボルンという街を離れるわけにはいかないのだとか。


数々の受賞歴
Tawny(タウニー)がサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・アワード(SWSA)2020でダブルゴールドに輝いたり、Two-Fold(トゥー・フォールド)が同じくSWSA2020で金賞、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2019でベスト・オーストラリアン・ベレンデッド・ウイスキーに輝くなどブランドは近年のウイスキー・コンペを賑やかにしています。

また蒸留所自体も2019年にIcons Of Whisky Australia Visitor Attraction of the year(アイコン・オブ・ウイスキー・オーストラリア・ヴィジター・アトラクション・オブ・ザ・イヤー)に選出されるといった話題性の豊富な蒸留所です。


レッドワイン・バレル熟成の
シングルモルト
Nova(ノヴァ)もその例外ではなく、SWSA2019及び2020で金賞を受賞しています。オフィシャルサイトに書かれているNovaの説明文全文。
Nova is matured exclusively in red wine barrels from wineries making great Australian shiraz, cabernets and pinot noirs. This whisky reflects Melbourne in every sip. From the vibrant foodie scene to the wild weather to the world-class, cool climate wine.
ノヴァは、オーストラリアの偉大なシラーズ、カベルネ、ピノノワールを製造するワイナリーの赤ワイン樽だけで成熟しています。このウイスキーは、すべての一口にメルボルンを反映しています。活気に満ちた食通から荒天、世界クラスの涼しい気候のワインまで。
Nose / Like we took bright flavours of red berries and orchard fruit and coated them in soft oak spice.
Palate / Imagine a rich red berry pudding covered in vanilla, caramel and spice.
Finish / Balanced and long. The sweetness fades and the delicious flavour goes on.

香り/赤い果実と果樹園の果物の明るい風味であり、柔らかいオークのスパイスでそれらをコーティングしたみたい。
味わい/バニラ、キャラメル、スパイスで覆われた濃厚な赤いベリーのプリンを想像してください。
フィニッシュ/バランスが取れていて長い。甘さが薄れ、美味しい味わいが続きます。
Nova borrows from tradition but breaks away from it too. This whisky’s distinctly delicious flavour all starts with our new-make spirit.
All Nova’s carefully sourced ingredients come from just a day’s drive away.

ノヴァは伝統を借りていますが、かつその伝統からも脱却します。このウイスキーの際立っておいしい風味は、すべて新しいスピリッツから始まります。
丁寧に調達したノヴァの元(樽)は、車でわずか1日の場所にあります。
We double distill our single malt whisky using Australian malted barley. Borrowing from the craft brewing scene, we ferment our barley with brewers’ yeast for an extra bold flavour. Then we installed custom water jackets on our giant copper stills to better control the distillation. It's tricks like this that mean we can pick the fruity characters we like and keep each batch consistent.
オーストラリアの麦芽大麦を使用して、シングルモルトウイスキーを2回蒸留します。クラフトビールの醸造シーンを取り入れ、大麦を醸造用酵母で発酵させ、さらに大胆な風味を生み出しています。次に、蒸留をより適切に制御するために、巨大な銅製スチルにカスタムウォータージャケットを取り付けました。このようなトリックは、私たちが好きなフルーティーなキャラクターを選び、各バッチの一貫性を保つことができることを意味しています。
Then come the barrels.
We go local. We source barrels from wineries in the nearby Yarra Valley and Barossa Valley so they keep their fresh red wine flavour profile. Then, they’re lightly charred or steamed. Often, the barrels are still wet with wine when we fill them.

その後、樽の出番。
(樽の)地元に行きます。ヤラバレーとバロッサバレーといった近くのワイナリーから樽を調達しているので、(樽は)新鮮な赤ワインの味を維持しています。その後、軽く焦がしたり蒸したりします。多くの場合、樽を満たしても樽はまだワインで濡れています。
For us, it's all about the flavour. As we fill our barrels at a lower alcohol proof than other single malts, our whisky takes in all the more red wine fruit characters and tannins.
私たちにとって、それは風味についてのすべてです。他のシングルモルトよりも低いアルコール耐性で樽を満たしているので、私たちのウイスキーは赤ワインフルーツの特徴とタンニンをより多く取り入れています。
Next, Melbourne’s intensely reactive climate gets to work. A far cry from the sunny Australian stereotype, Melbourne is famed for experiencing ‘four seasons in a day’. Bad news for beachgoers, good news for whisky. Fluctuating weather makes Nova work hard in the barrel, extracting maximum flavour from the wood in just a short time. We call this elemental maturation.
And it’s why we couldn’t make Nova anywhere else.

次に、メルボルンの激しい反応性気候が機能し始めます。日当たりの良いオーストラリアのステレオタイプとはかけ離れたメルボルンでは、「1日4シーズン」を体験することでできることが有名です。それはビーチファンにとっては悪いニュース、ウイスキーにとっては良いニュース。天候の変化により、ノヴァは樽の中で一生懸命働き、木材から最大の風味を短時間で抽出します。これを"元素成熟"と呼びます。
そして、それが私たちが他の場所でノヴァを作ることができなかった理由です。

癖になりそうなブライトで
フルボディな赤ワイン
香り
果実味、ぶどう、ベリー、チャーされた樽、ウッディ、ほんのりスパイシー


濃い赤ワイン、明るいウッディ、キャラメル、ベリー、少しバニラ

余韻
舌の上にべたっと残るタンニンっぽさ、すっきりと甘い、少しゼスティ

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは果実由来の甘さが薄くなりウッディぽさが前に出てウイスキーらしくなる。味はキャラメルやバニラの甘さが強調され、余韻は少し焦げた印象に。

シェリー樽ではない樽を使ったウイスキーでここまでフルボディなウイスキーってのはこれまで飲んだことがないかもしれない。これは非常に面白い。個人的には結構革命的な一本。グッときますね。オススメ。





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2020年7月16日木曜日

オーストラリアン・ウイスキー その2

昨日に続いてオーストラリアン・ウイスキーの話を。というのも昨日1回で書き切ろうと思っていたのですが事切れました笑

オーストラリアには50ものウイスキー蒸留所が存在しているそうです。今回は、地理的な要素も交えつつ、この蒸留所たちを紹介していきたいと思います。


6つの州と2つの特別地域
https://www.ryugaku.or.jp/australia/state_territory_city.html

オーストラリアには6つの州と2つの特別地域があります。
各州(地域)と州都は以下の通り。

ニューサウスウェールズ州 シドニー
ビクトリア州       メルボルン
クイーンズランド州    ブリスベン
南オーストラリア州    アデレード
西オーストラリア州    パース
タスマニア州       ホバート
首都特別地域       キャンベラ
北部準州         ダーウィン


ウイスキー最大の産地
タスマニア
南半球なので、北側の地域は暑く、南側の地域は寒くなります。州の中で最大のウイスキー産地は最も南に位置するタスマニア州。このタスマニア州には22を超える蒸留所が現存。

タスマニア州とはすなわちタスマニア島。この島の気候はウイスキーを創るのに適したものだそうです。

1992年の創業以来、ザ・ブティック・ウイスキー時代を築き上げたラーク(Lark)蒸留所もこのタスマニアにあります。2014年にWWAにおいて、ベスト・シングルモルト・ウイスキーに輝いたサリヴァンズ・コーブ(Sullivans cove)蒸留所もタスマニアンです。

その他、タスマニア島にあるウイスキー蒸留所については、以下のサイトがわかりやすいです。
https://taswhiskytrail.com/








ニューサウスウェールズ州
オーストラリア最大の都市・シドニー周辺を中心に9つの蒸留所が現存。アーキー・ローズ(Archie Rose)蒸留所などがその代表格。アーキー・ローズ蒸留所は2018年からライ・ウイスキーの生産を開始。そして2020年にWWAにて世界一のライ・ウイスキーに選ばれました。
https://archierose.com.au/shop/product/rye-malt-whisky





ビクトリア州

1863年〜1980年にかけて、オーストラリア最大のウイスキー産地であったビクトリア州。オーストラリア大陸の南東に位置し、対岸にタスマニア島があります。大都市メルボルンを中心に形成されるこのビクトリア州では、7つのウイスキー蒸留所が稼働中です。

スターワード(Starward)蒸留所ティムボーン(Timboon)蒸留所ベーカリー・ヒル(Bakery Hill)蒸留所などが著名な蒸留所のようです。





西オーストラリア州
2020年現在、4つの蒸留所が存在します。中でもライムバーナーズ・ウイスキー(Limeburners whisky)蒸留所は、数々の受賞歴があるようです。
https://www.distillery.com.au/limeburners

「ウェスタン・オーストラリアン・シングルモルト」ってのは確かに興味深い。




南オーストラリア州
南オーストラリア州のウイスキーは、まさに「これから」ってところのようです。個人的に食品会社のモチーフが小便小僧というのはいかがなものか、とも思ったけど興味深い蒸留所を発見。フルリオ(FLEURIEU)蒸留所。個人的に今後注目してみます。
https://fleurieudistillery.com.au/


クイーンズランド州 
クイーンズランドの温かく湿潤な気候は、ウイスキー蒸留には不向きで蒸留所で作られているのはラム酒がメインだそうです。が、そんな中3つの小さなウイスキー蒸留所があるとのこと。マウント・アンクル(Mt Uncle)蒸留所、ワイルド・リバー(Wild River)、2020 蒸留所。台湾のように、逆境を跳ね返して世界的な評価を得て欲しいですね。応援します。

マウント・アンクル蒸留所
https://mtuncle.com/
ワイルド・リバー蒸留所
https://www.wildrivermountaindistillery.com.au


というか、蒸留所あり過ぎでしょう笑
あー、疲れた。軽く調べてまとめてみようと思っただけだったのに汗
もっと日本でもバンバン売って欲しいですね。絶対人気出ると思うんだけどなー。オーストラリアのワインとか牛肉とか普通に出回ってるじゃないですか。そんな感じでウイスキーもね。

参考までに。オーストラリアにある蒸留所をまとめて紹介してくれている"The Whisky List"というサイトもなかなか面白かったです。ウイスキー以外の蒸留所も出てきて大変だけど笑
https://thewhiskylist.com.au/


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2020年7月15日水曜日

オーストラリアン・ウイスキー その1

オーストラリアのウイスキー。あまり聴き馴染みのない言葉です。が、最近オンラインストアでもちょくちょく目にするので調べてみることにしました。

オーストラリアン・ウイスキーは、日本語サイトにはあまり紹介されてないようで。ということで、英語版のwikipediaを調べたりしながら学んだことをまとめていきます。


オーストラリアのウイスキー事情
最初にオーストラリアとヨーロッパに関する歴史を簡潔に。
1606年 オランダの探検家によりヨーロッパ人に初めて発見される
1770年 イギリスが東半分を領有主張
1828年 全土がイギリスの植民地に
1901年 イギリスから事実上の独立

非常にざっくりしてますが、ご存知の通りイギリスの植民地であったわけで、今でも国旗にはユニオン・ジャックが描かれています。

photoACから
ということでオーストラリアにウイスキー文化をもたらしたのは、他でもないイギリス人ということでほぼ間違いないでしょう。

そんな背景もありオーストラリアン・ウイスキーは、スコッチ・ウイスキーの影が色濃いわけです。が、スコッチに比べて多様なウイスキーがみられるのも特徴。それはシングルモルト、ライ、小麦(グレーン)、ブレンデッドといったものを含みます。


世界一のウイスキー消費国だった
これは非常に以外だったんですが、オーストラリアは130年間もの間、世界で一番のウイスキー消費国だったそうです。何が世界一かというと、国民一人当たりの消費するウイスキー量。今では台湾が世界一ですよね?確か…。


オーストラリアン・ウイスキーの3大時代
Wikipediaによると、オーストラリアン・ウイスキーの歴史は3つの時代に大別できるそうです。

①The colonial malt whisky period (Victoria 1863–1929)
②Blended whisky period (Victoria 1930–1980)
③The boutique whisky period (Since 1992)

①The colonial malt whisky period (Victoria 1863–1929)
[植民地的モルト・ウイスキー時代]
オーストラリアにおける蒸留の歴史は1820年にまで遡ることができるそうです。1822年にタスマニア州で最初の政府公認蒸留所がオープン。しかし、タスマニア州の蒸留所はすぐに衰退してしまい、1838年から1990年の間、タスマニア州には一つもウイスキー蒸留所がない時代が続いたそうです。タスマニア州に代わってウイスキー産業の中心地となったのが、オーストラリア本土のビクトリア州。1990年まで、オーストラリアン・ウイスキーの85%はこのビクトリア州で産出されたそうです。

1863年、オーストラリア初の大規模な蒸留所がバララット近郊に完成。John Dunnが設立したワーレンハイップ(Warrenheip)蒸留所です。この蒸留所は1930年までオーストラリアで2番目に大きい蒸留所でした。この蒸留所ができたことが1つ目の時代の始まりだったそうです。

②Blended whisky period (Victoria 1930–1980)
[ブレンデッド・ウイスキー時代]
1930年、イギリスの大企業がイギリスから輸入した機材を使って蒸留をオーストラリアで始めました。その会社とは、The Distillers Company of Edinburgh(ザ・ディスティラリーズ・オブ・エディンバラ)でいまではDiageo(ディアジオ)という名で知られています。

って、ディアジオか!!そりゃーでかいですよね。日本のサントリーみたいな会社ですよね。

第2次世界大戦後、当時・世界で2番目に大きい蒸留会社であったGilbey’s of London(木ルビーズ・オブ・ロンドン)がメルボルンに蒸留所をオープン。

これはつまり、オーストラリアン・ウイスキーのほとんどが、2つの大きなイギリスの会社に牛耳られた、ということを意味します。

国内ウイスキーの需要を守るため、法律はこの2社に対して輸入スコッチ・ウイスキーよりも40%安価な価格で販売することを許可。それに伴い、国内市場への戦略として、2社は低品質のウイスキーをオーストラリア国内で生産・販売しました。

1960年に法律が改正。価格面での優位性をなくした2社は衰退していきました。

③The boutique whisky period (Since 1992)
[ザ・ブティック・ウイスキー時代]
1992年、タスマニア州で小さなクラフト蒸留所が産声をあげます。それがラーク(Lark)蒸留所。オーストラリアにおけるクラフト蒸留所のグランドファザーと呼ばれ、オーストラリアで初のウイスキー殿堂入りを果たしたBill Larkが設立しました。その後を追うように小さな蒸留所が、次々とタスマニア州やビクトリア州で設立されていきます。

そして、近代ウイスキー蒸留所としてオーストラリアで2番目に長い歴史を持つサリヴァンズ・コーブ(Sullivans cove)蒸留所が、2014年にWWA(World Whiskies Awards)世界一のシングルモルトに輝きました。受賞したのはサリヴァンズ・コーブ・フレンチオークカスク47.5%。これはスコットランドと日本を除いた地域では初の快挙。もちろん南半球初。

現在、オーストラリアでは約50の蒸留所がウイスキーを製造しています。

続く。

(参考)


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