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2026年11月1日日曜日

Black Bottle Smoke & Dagger


Black Bottle The Alchemy Series #4 Smoke & Dagger
ブラックボトル ジ・アルケミー・シリーズ#4 スモーク&ダガー

スコッチ・ブレンデッド
ゴードン・グラハム社
Alc.46.3%
輸入:コルドンヴェール

こちらがブラックボトルのオフィシャルサイト。

ゴードン・グラハム社が手がけるブレンデッド・スコッチの定番シリーズ。最初のリリースは1879年とかなりの老舗ブランド。元々はブナハーヴンを中心にアイラ島の蒸留所原酒が全てブレンドされているということで有名だったそうですが現在はレシピが異なっているようです。グレーンはノースブリティッシュやガーヴァン、アイラモルト以外のモルトではグレンロセスがキーモルトとして使用されていることなどを見ると、エドリントン・グループやグラント社との繋がりも強いように見えます。

シリーズ全体を通して、ブラック=スモーキーをブランドの骨格としていることは明白。この「ジ・アルケミー・シリーズ」は2021年からリリースされているシリーズだそうです。

現在、日本ではオリジナルや10年も含め、輸入をイオン系列のコルドンヴェールさんが行っているため、同系列のやまやさんではよく見かけるボトル。実際、今回のSmoke & Daggerもやまやさんで購入いたしました。


こちらがSmoke & Daggerの紹介ページ。
Dark and smoky with a hidden edge. Experience an ocean of powerful peat with currents of crisp spice, sea spray and salted caramel.

ダークでスモーキー、そして秘められた鋭さ。力強いピートの海に身を委ねれば、そこには鮮烈なスパイス、潮風の飛沫、そして塩キャラメルの潮流が感じられるはず。

UP FRONT
Initial notes of salt and seaweed reminiscent of sea air are met with dark smoke and a crisp spice.

第一印象
潮風を思わせる塩気と海藻の香りが、濃密な煙のニュアンスや、キリッとしたスパイスの刺激と出合います。

FEARLESS FLAVOUR
Intense toasted spices, powerful peat and charred oak. Smoke fades to reveal golden barley, hints of vanilla cream and a coastal sea spray.

大胆な味わい
力強くトーストされたスパイス、強烈なピート、そして焦がしたオークの香り。スモークが和らぐにつれ、黄金色の大麦、バニラクリームのほのかなニュアンス、そして海岸の潮風の気配が姿を現す。

THE PAY OFF
Lingering finish with salted caramel and deep smoke.

フィナーレ
塩キャラメルと、深みのあるスモーキーな余韻が長く続く。

いやぁ、最近のGoogle翻訳は本当に素晴らしいですね。手直ししたい部分がほとんどない・・・。


スモークと潮、キャラメルと淡いバニラが追いかけてくる
香り
スモーク、粘土、グレービー、木の苔、潮、スパイス

味
煙、麦、オーク、キャラメル、甘さがないバニラ

余韻
程よく長い。若干ゼスティ、樽の焦げた感じとピート感が残る

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはより燻した感じが強まる。味は少しボディが崩れアタックも弱まる印象。余韻はゼスティさが抜けて飲みやすくなる。

評価 C
限りなくB(80点以上)に近いC。ということで100点満点で言えば78-79点といったところでしょうか。価格のことを考慮すると、非常に素敵なブレンデッドじゃないかなと。


https://link.amazon/B0g3g5jYP

それでは皆さん、良い夜を。

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2026年10月31日土曜日

Craigellachie Aged 13 Years Armagnac Cask Finish


Craigellachie Aged 13 Years Armagnac Cask Finish
クライゲラキ13年 アルマニャック・カスク・フィニッシュ

スコッチ・シングルモルト(スペイサイド)
Alc.46%
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
輸入:コルドンヴェール

スペイサイドの中でも、なかなか独特な蒸留所だと個人的に思っているのがこのクライゲラキ。我が家にクライゲラキのボトルが来たのも結構久しぶりであります。

そんな中でも今回は「アルマニャック・カスク・フィニッシュ」なるものをいただいております。


アルマニャックとは?
フランス南西部、アルマニャック地方で醸造されるブランデー。コニャックと肩を並べる、フレンチブランデーの二大銘酒の一つである。
https://brandydaddy.com/entry/chishiki-07-armagnac/

うむ。この地図はわかりやすい。ボルドー地域を挟んで、コニャックと対峙する位置にあるのがこのアルマニャック。ブランデーの有名な銘柄です。

と言いつつ、ブランデーを嗜むことがほぼない人間なので・・・コニャックとアルマニャックの違いは分かりません汗

カルヴァドスはリンゴが主原料のブランデーなのでさすがに分かりますが。

喋れば喋るほどボロが出そうなので、アルマニャックの話はこの辺で笑


バーボンバレルとシェリーカスクで熟成した原酒をその後1年ほどバ・アルマニャック・カスク(Bas - Armagnac Barrels)で追熟させたのがこのボトルのようです。


クライゲラキ蒸留所

Google Mapから

クライゲラキ蒸留所は1891年、ホワイトホース社のピーター・マッキー氏によって設立。現在はバカルディ社傘下で主にデュワーズの原酒として使用されているというのもおさえておきたいポイント。

また、古風なワームタブを使用しているのも特徴。非常に巨大で、かつとても長い。この特徴的な冷却装置を使用することで、スペイサイドでありながらヘビー系の酒質を作っているという点は特筆すべきところでもあります。



フルーティーでまろやかな栗、ゆったりと腰がけたソファ
香り
ネーブルオレンジ、洋梨、青リンゴ、ドライアプリコット、チョコレート、革、紅茶、苔、バニラ、オーク

味
まろやかで豊かな広がり、栗、ウッディ、ヘビータイプ

余韻
とても長く少し重たい、ゆったりといつの間にか辺りを包み込んでしまっている霧や雲、一度座ると抜け出せないソファ

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは非常に弱まりフルーティーさが少し強調される。味は相変わらずまろやかだが少しブランデーっぽさが出てくる。余韻は若干ゼスティで舌の上にヒリヒリ感が残る。

評価 B
独特な重み、まろやかさが印象的。甘みよりもウッディさや栗のような感じが強い。加水はやや苦手なのかなと。ストレートがおすすめ。
それでは皆さん、良い夜を。

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2026年10月30日金曜日

Nc'nean Organic Batch/PH03


Nc'nean Organic Batch/PH03
ノックニーアン オーガニック バッチ/PH03

スコッチ・シングルモルト(ハイランド)
Alc.46%
輸入:株式会社サイズ



こちらがオフィシャルサイト。

Google Mapから

ノックニーアン蒸留所は西ハイランド、マル島のトバモリーと海峡を挟んだスコットランド本土側に位置する2013年設立の蒸留所です。

2017年にドリムニンという名称から、ゲール語で「スピリッツの女王」を意味するノックニーアンへ改名し、この年から蒸留を開始。

オーガニック原料を使用したり、100%再利用可能なエネルギーの使用、100%リサイクルできるボトルを使用するなど環境面の配慮が素敵な蒸溜所です。

ちなみにスコットランド本土では最も西に位置する蒸留所となっております。

今年、絶対買いたいボトルの一つとして個人的に思っていたのがこのノックニーアン。やはり、週末農家としてはこのスペックはそそられますよね?笑

「スピリッツの女王」という名前もそうなんですが、オーナーも女性です。ボトルもなかなか凝られたデザインなんですが、それでいて100%リサイクルできるとは、恐るべきですね。

オフィシャルサイトでは、ノックニーアンのシングルモルトを使用した色々なカクテルを紹介しています。これは興味深い。

え?カクテルとか飲むんですか?だって???

・・・飲まないことはない笑

ウイスキーオタクあるあるなんですが、カクテルとかウイスキーソーダ(ハイボール)とかを邪道みたいに扱う人が一定数いますが、全くそんなことはありません。

むしろ、そのウイスキーを楽しむ方法はいろいろ試した方がいい。ストレートやロックの方がウイスキー自体の特徴を分析しやすいという説も、もちろん間違いではないと思われますが、そもそもウイスキーを「美味しくいただく」方法はいろいろあって良いと思います。

ここまで言ったからには、今回飲んでいる「ノックニーアン オーガニック」はどんな飲み方がいいですか?ってことに一応答えておくべきかなと思いますが、個人的な意見では下記2点が飲み方として面白そうです。

①レモン(もしくは他の柑橘)果汁を追加したソーダ割り
このオーガニックに、唯一欠けているかなと思われるレモンのような酸味のある柑橘。これを加えて炭酸でアップすると多分とても飲みやすくなります。そうでなくても飲みやすいのですが。より、よりね。

②紅茶(できればダージリンティー)割り
結構モルティなので、紅茶はめっちゃ合うはず。紅茶の中でもインドのダージリンティーはスッキリしていて相性が良いかなと。アッサムよりもダージリンですね。多分www セイロンティーだと、ある意味「無難」に落ち着きそうな気がします。あくまで勝手な意見です。かなり偏った笑

ちなみに構成原酒はSTR樽50%、バーボン樽40%、シェリー樽10%らしい。


健康的な麦とミント系チョコ
香り
明るい、太陽の光をしっかり浴びた麦、ビスケット、バニラ

味
麦系のお菓子、少し塩、ミント系のチョコレート

余韻
割とドライ、後半に欠けてやや柑橘(キンカン)、ウッディさが柔らかく出てくる

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはシェリー感が強まる。味わいはややボケるが麦感はやはり強い。蝋燭のような油味のあるテール感がフィニッシュ。

評価 B
とても丁寧に育てられている感じを受ける(気のせいかも笑)。なぜこんなに「明るさ」を感じるのか?ライトだからと言って「軽い」わけでも「若い」わけでもない決してなく、Brightな感じ。わかるかなー?笑

ウイスキーから、やや上から見下ろされている気分。わかるかなー?笑

とにかく、これは購入できてよかったと思える一本。麦がだんだんうるさいくらいに語りかけてくる。オーガニックということは有機栽培なので、無肥料無農薬よりは少しレベルは下がります(我が家の大麦の優越感をあげるため笑)。が、オーガニックの麦もよくしゃべりますね。漢字で書けば「饒舌」というやつです。本当によく喋る。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ノックニーアン オーガニック シングルモルト
価格:10,395円(税込、送料別) (2026/10/31時点)



それでは皆さん、良い夜を。

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2026年10月26日月曜日

Ballantine's 17 Years Old 90年代流通


Ballantine's 17 Years Old 90年代流通
バランタイン17年 90年代流通

スコッチ・ブレンデッド
Alc.43%
輸入:サントリーアライド株式会社

京都にあるWHISKY STORE お酒の美術館 プレミアムショップ錦店さんにて購入したボトル。オールドボトルというものにはあまり手を出さないようにしているのですが、久しぶりに手を伸ばしてしまいました。750ml、43%という表示を見るに、90年代流通のもので間違いなさそうです。

バランタイン17年といえば、「魔法の7柱」と呼ばれたアードベッグ、バルブレア、グレンバーギー、グレンカダム、ミルトンダフ、プルトニー、スキャパ(ABC順)の7蒸留所がキーモルトとして使用されていることで有名です。


90年代のボトルであれば、マスターブレンダーは3代目のJack Goudy氏(1959年〜)もしくは4代目のRobert Hicks氏(1994年〜)のボトルということになります。現在のマスターブレンダーである5代目Sandy Hyslop氏は2005年〜なので、その前ということは明白。


バランス感覚の鬼、正円に近いアロマ
香り
焦がした樽の香り、ピート、グレープフルーツ、メロン、洋梨、青リンゴ、ドライアプリコット、バラ、ミント、ビスケット、トースト、チョコレート、革、紅茶、バター、苔、キャラメル、 ナッツ

味
ミルキーでありながら樽由来の渋み、チョコレート入りのクロワッサン、シルキーな舌触りと果肉感

余韻
とても長く複雑、ゼスティであり饒舌、スパイシーな刺激と高揚感

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはよりウッディなニュアンスが強調され、味わいは渋みが増しながらフルーティーな甘みも強まる。余韻は柔らかくなり、長さもやや短くなる

評価 S
本当のことを言うと、オールドボトルをあまり褒めるのは好きではないのですが、これはとても状態が良く、やはり美味しいですね。全体的なバランスが良くて、全てのフレーバーを楽しめるような勢い。この複雑さはブレンデッドウイスキーの楽しみ方の真髄とでも言うべきですね、さすが"THE SCOTCH"。

ちなみに"S"という評価は100点満点中の95点以上を意味しています。30年以上経過してもこの味わいという点でも恐ろしい一本です。現行品も美味しいですが、是非バランタイン17年のオールドボトルはチャレンジしてみてほしいところです。


それでは皆さん、良い夜を。

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2026年10月16日金曜日

White Horse NAGOMI


White Horse NAGOMI
ホワイトホース「なごみ」

Scotch Blended
Alc.40%
輸入:麒麟麦酒


簡単に言ってしまうと、「和食に合わせたスコッチ」って感じですかね。ホワイトホース12年は日本限定で販売されていたりと、以前から日本市場を意識した展開をしているホワイトホース。確か日本で売れているスコッチではNo.1かNo.2とかのはずです。恐るべきですね。

そういうイメージもあってかもしれませんが、このNAGOMIはホワイトホースならではのピーティーさが和らいで、とても飲みやすい仕上がりになっています。正直、ストレートでも刺身とかにも合うと思います。


今年、市場に投入された商品で考えると、これは大当たりの一つなのではないかなと。いや、ホワイトホースはもっとピート香がガッツリ来ないと!って方もいらっしゃると思いますが、これはこれで良くできた代物。別に麒麟麦酒の回し者ではないのでご安心をwww


というのも、ストレートで飲んでも、本当に柔らかくてピートのキツさがなく、マイルド。ストレートでも、皮を炙った鯛の刺身をわさび醤油で食べたい、と思わせてくれる代物です。

おそらく、肉料理よりも魚料理に合う感じですね。白ワインか!笑


多分パンは刺身に合う
香り
温かいパン、ビスケット、火の通ったオレンジ、ナッツ

味
穏やかで艶やかな出汁、塩味、オレンジピール、ハチミツ

余韻
長くないが綺麗な後味、ほんの少しウッディでクリーミー

ドロップ・アップ(1滴加水)
少しバター、パンケーキ。それでいておとなしい。

評価 C
ということで、一応「C」とさせてもらいましたが、「B(個人的に80点以上)」でも良いのかもしれないなぁと思えるほど、出来が良い。それほどまでに複雑でかつ、バランスが良い。そして和食に合う。確かにこれは合う。恐ろしいですね、ホワイトホース。


それでは皆さん、良い夜を。

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2026年10月12日月曜日

Glenfoyle


Glenfoyle
グレンフォイル

スコッチ・ブレンデッド
Alc.40%
輸入:オーシャン貿易

武川蒸留酒販売さんによる説明。
Whyte & Mackay(ホワイト&マッカイ)が保有する蒸留所のシングルモルトと、インバーゴードン蒸留所のグレーンウイスキーを使用し、ホワイト&マッカイのマスターブレンダーが伝統的レシピでブレンドした一品。 
グレンフォイルは、かつてスコットランドに存在したグレンフォイル蒸留所の名を受け継ぐブレンデッドスコッチウイスキーです。スコットランドの伝統的なモルトウイスキーとグレーンウイスキーを巧みにブレンドし、なめらかな口当たりと豊かな香りを実現しています。

グレンフォイルは、インバーゴードン・ディスティラーズの子会社であるロングマン・ディスティラーズが製造するブレンデッド・スコッチ・ウイスキーのブランドの一つで、1960年の設立以来、グループの輸出事業を担ってきました。 
その名は、1923年に閉鎖されたガーガノック近郊の蒸留所にちなんで付けられました。現在は、タリバーディン蒸留所からの蒸留酒を保管する倉庫として使用されています。グレンフォイルは、タムナヴーリン・グレンリベット蒸留所からライセンスを受けたプレミアム・ブレンデッド・ウイスキーです。

最低3年以上オーク樽で熟成穏やかで心地よい穀物由来のアロマと軽やかなモルト香、フレッシュで親しみやすい印象に伝統的なブレンデッドスコッチらしいバランスで柔らかく丸みのある口当たりとモルトとグレーンの調和が取れた味わいです。
余韻はソフトで飲みやすい穏やかに続くフィニッシュに仕上げハイボールとのしておすすめです。
8月下旬ごろからオーシャン貿易さんが輸入を始めた新商品。ホワイト&マッカイ社が所有するシングルモルトの蒸留所ということは、ダルモア、フェッターケアン、タムナヴーリン、アイルオブジュラ、この辺りが使われているということでしょうか。特にタムナヴーリン蒸留所からはライセンスを受けている、ということなのでここがキーモルトであると言っても良いのかもしれません。そしてインバーゴードン蒸留所のグレーンウイスキーが使用されていると見て、ほぼ間違いないかなと。


まろやかでソフト、若干の渋みがエッジに
香り
オレンジの皮、洋梨、ドライイチジク、干し草、ビスケット、革

味
まろやか、バニラ、キャラメル、スムースでソフト

余韻
短くキレが良い、若干渋みが口内に残る

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはより干し草やウッディが強まる。なんとなく赤ワインのような渋み。味はまろやかなニュアンスが強まり、より飲みやすい。余韻も柔らかくなる。

評価 C
値段のことを思うと、クオリティ高いと思います。コスパがとても良いのかなと。ちょっと安すぎでは?笑 まだ試されてない方は是非お試しあれ。


それでは皆さん、良い夜を。

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2026年9月26日土曜日

ウイスキーラベルに描かれた鳥⑥花と動物シリーズ その肆

こんばんは。花と動物シリーズに関しては、今日で最後になる・・・はず。

画像は信濃屋さんから

Mannochmore 12
マノックモア12年。現在も流通しているボトルです。こちらにはアカゲラというキツツキが描かれています。


アカゲラ(Great Spotted Woodpecker) Dendrocopos major
キツツキ目キツツキ科アカゲラ属

ラベルに描かれているのはアカゲラが木に穴を開けている様子。ちなみに上の写真は2018年に北海道で撮影したものです。

全長24cm。旧北区に広く分布しており、どの地域でも留鳥。日本では北海道、本州の森林に生息し、四国でも少数が生息。イギリスでは全土で留鳥だがアイルランドには生息していないそうです。

スコットランドで観察できるキツツキ類は3種類で、本種アカゲラとアリスイ(Eurasian wryneck)Jynx torquilla、ヨーロッパアオゲラ(European Green Woodpecker)Picus viridis。マノックモア12年のラベルを見ていると、キツツキ類が行うドラミングの軽快な音色が聞こえてきそうです。



画像はRUDDERさんから

Mortlach 16
モートラック16年。現在は流通されていないボトル。なかなかプレミアムな値段が付いてますね。


カワアイサ(Common Merganser) Mergus merganser
カモ目カモ科ウミアイサ属

写真は2021年に広島県安芸太田町戸河内で撮影したもの。ボトルに描かれているのは雌ですが、写真は雄です。

全長65cm。日本では主に冬鳥で、北海道では少数が留鳥として繁殖。グレートブリテン島ではスコットランド全域、ウェールズ全域、イングランド西側で留鳥、イングランド東側で冬鳥。

アイサ類は他のカモ科と異なり、嘴が細長くかつ先端が鍵状に曲がっているのが特徴。そのため食性がウ(鵜)に似ていて、水の中で魚を追いかけて捕食。

モートラック16年のラベルに描かれていたのは、本種の雌が木の巣から顔を覗かせている様子。本種はこれまたカモ類では珍しく、樹洞を巣として利用(地上で巣を作ることも)。樹洞での営巣は、カモ類では他にオシドリ(Mandarin Duck)Aix galericulataが知られていますが、カモ類にとってやはり珍しい習性と言えます。また、カワアイサはあまり群れることがなく単独か番(つがい)で行動していることが多く、これは他のカモ類だけでなくアイサ類の中でも珍しい特徴。このようなカワアイサの特徴を意図していたのかは判りませんが、モートラックという「ディアジオ社の異端児」に相応しいシンボルだと言えそうです。



Auchroisk 10
オスロスク10年。現行品も出回っているボトルです。ヨーロッパアマツバメが虫を捕食しようというシーンが描かれています。

画像はeBirdから

ヨーロッパアマツバメ(Common Swift) Apus apus
アマツバメ目アマツバメ科アマツバメ属

全長17-18.5cm。日本ではよくツバメ類と混合されるケースが多いが、アマツバメ類とツバメ類は全くの別種。アマツバメ類はアマツバメ目に属しているのに対し、ツバメ類はスズメ目に属する鳥で姿形は似ているがDNAではかなり遠い鳥です。

アマツバメ類は生活の大半を空中で行っており、特にこのヨーロッパアマツバメは交尾や睡眠も飛行中に行うことが知られています。地面に降りるということは一生のうちでほぼ皆無に等しく、彼らが空中での生活を一時的に止めるのは子育て中くらい。飛ぶことに関して非常に長けており、水平飛行で約160km/hというマックススピードは鳥以外の動物も含めて飛行する生き物の中で最速。

本種はイギリス全土で夏鳥。日本では迷鳥として記録があります。



画像はRUDDERさんから

Royal Brackla 10
ロイヤルブラックラ10年。現在はバカルディ社のシングルモルトとして日本でも精力的にプロモーションを展開している同蒸留所ですが、当時はUD社所有で、当ボトルも大変希少価値の高いレアアイテムになっているものと思われます。


マヒワ(Eurasian Siskin) Carduelis spinus
スズメ目アトリ科カワラヒワ属

ボトルの絵柄から、種の同定が難しかった鳥の一つ。写真は2020年に広島で撮影したものです。

全長12-13cm。スズメ(Tree Sparow)Passer montanusより一回り小さい鳥。スコットランド北部で夏鳥、スコットランド中部・南部、ウェールズで留鳥、イングランドで冬鳥。日本では北海道で夏鳥、本州以南で冬鳥。

繁殖期以外は群れで移動しながら生活しており、騒がしくお喋りをしながら飛び回っている様子を観察することができます。本種は特に聖書や伝記とは関連がなく、”Royal”との関連性もあまりないようです。これらのことから、単に蒸留所周辺でよく観察される鳥として描かれてたものだと思われます。


画像はWhisky Data(仮)さんから

Speyburn 12
スペイバーン12年。


キセキレイ(Grey Wagtail) Motacilla cinerea
スズメ目セキレイ科セキレイ属

この鳥についても同定はかなり難しかったです。というか、今でもまだ半信半疑なところがあります・・・。

全長20cm。スコットランドではハイランドやスペイサイド地方で夏鳥、ローランドやハイランドの沿岸部などでは留鳥。

セキレイ類の中でも特に水辺への依存度が高く、ラベルにも小川の上を飛んでいく様子が描かれています。日本書紀ではイザナギ、イザナミの国生みの際、性交の仕方が分からなかったところにセキレイが現れ、セキレイが尾を上下に振る動作を見てその方法を知ったという記述がありますが、英名の”Wagtail”も「尾を振る」という意味で類似性が感じられる部分です。



Strathmill 12
ストラスミル12年。

画像はeBirdから

ハクセキレイ(White Wagtail) Motacilla alba
スズメ目セキレイ科セキレイ属

写真はあえてeBirdさんから拝借いたしました。というのもハクセキレイは亜種が多くて、ボトルに描かれている亜種の写真を撮ったことがなかったもので。

全長21cm。旧北区に広く分布しており、亜種が多数認められています。イギリスおよびアイルランドで見られるのは亜種M. a. yarrelliiというこの地域限定の種。ヨーロッパ本土にいる基亜種M. a. albaに比べ、背中の黒味が強いのが特徴で、ストラスミル12年のラベルにもその特徴がよく反映されています。



という事で、「花と動物シリーズ」に描かれている(描かれていた)鳥についてはここまで。次回からはスコッチウイスキーのオフィシャルボトルに描かれている鳥について綴っていきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。


それでは皆さん、良い夜を。

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