2020年6月30日火曜日

Bar CONROD

コロナの影響もあり、当分お気に入りのバーにも行けず。
という寂しさからお気に入りのバーについて勝手に綴りたいと思います笑

https://www.facebook.com/barconrod/から
Bar CONROD(バー・コンロッド)は、広島市中区立町にあるカウンターに8席のみの小さなバー。2019年4月にOPENしたばかりの若いバーです。老舗酒販店直営のお店で、珍しいオールドボトルのシングルモルトとかもありますが、決してモルトバーではない、というのが気軽に通えるところでもあります。

ある日フラッと一人で立ち寄ったのを機に、2-3回ほどお邪魔しました。
ざっと思いつく限りでこちらのお店の良さを私なりにまとめると、

・マスターとの距離の近さ
・サッカーを大画面で観戦できる
・面白いオールドボトルが置いてある
・ウイスキー好きに出会える
・ウイスキー好きというわけではない人とも気軽に行ける
・チャージがなく(私の知っている限り)、お手頃価格
・店内装飾がお洒落(入り口もお洒落、隠れ家的であり都会的である)

といったところでしょうか。あくまで個人的な所感ですので悪しからず。
広電の立町電停にめちゃ近い(徒歩2分)のも良いですね。

面白いウイスキーにふと出会ってみたい夜に是非。


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2020年6月29日月曜日

Green Highlander


Green Highlander
グリーン・ハイランダー

ブレンデッド・スコッチ
40%

緑のハイランド人
ブランド名の「グリーン・ハイランダー」を直訳すると「緑のハイランド人」になります。はて?って感じですが、ハイランドモルトを中心にブレンドしたウイスキーということでよろしいのかな?輸入者はコルドンヴェール株式会社。

イオンでたまたま見つけたボトル。1,000円前後という価格でお手頃と思い、手を伸ばしました。特に、ボトルの後ろに書かれている説明が良かった。
繊細で仄(ほの)かな甘みのある味わいのブレンデッドスコッチ。アプリコットや青リンゴに蜂蜜や微かな花の香りを感じます。
特に「アプリコット」とか「青リンゴ」って言葉に惚れました(単純www)


サーモンフィッシング
ボトルに描かれている人は、どう見ても樽の上に乗って釣りをしているんですよ。ハイランドの人はこんな釣りの仕方をするんでしょうか?汗

最初フィッシングなのかシューティングなのか、よくわかりませんでしたがどうやらフィッシングのようです。というのも、このグリーン・ハイランダーをネットで検索してみると、HARD TO FIND WHISKYというサイトに、グリーン・ハイランダーのオールドボトルと思われる商品が出ていて、そのボトルデザインが、まさに釣りの毛針だったからです。
https://www.htfw.com/blended-malt-green-highlander

写真は上記サイトから
1980年代ものと書かれているこちらのボトルには毛針が描かれています。スコットランドでは昔からサーモンフィッシングが盛んだそうで。そのタックルがフライということです。ふむふむ。

コロナの影響もあり、5月に家族で釣りを始め、ほぼ毎週末釣りに出かけています(笑)が、そういった意味でもこのグリーン・ハイランダーは目に止まったわけです。

サーモンとか釣れたら嬉しいでしょうねー。


若い樽香とりんご&ドライ
香り
若くて強い樽香、蜂蜜、アプリコット、藁焼き


非常にスムーズ、シャリシャリ系りんご、少しだけスパイス、ドライ

余韻
短い、スッと抜けて焦げたようなドライさが駆け抜ける

ロック
ストレートだと少し飲みづらい感じがあるので、ドロップ・アップ(1滴加水)ではなく、ロックで。香りはフローラルに。白くて縁が濃いピンクの花びら。味はオーキーが前に出てきて甘さは薄くなる。りんごの皮みたいな渋さが出てくる。ドライは落ち着いて後味は落ち着く。

ということで価格に比べると非常に美味しく楽しませてくれるウイスキーだと思います。ロックやハイボールで飲むのが良いですかね。時期的にも。加水された方がライトな印象が強くなり、より飲みやすいです。


最後に、イオンのECサイトリンクを。
https://ec.aeon-hokkaido.jp/rakutaku/item/detail.aspx?tcd=6356&dv=2&gr=21&ct=150&no=5010296007275


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2020年6月27日土曜日

Scarabus


Scarabus
スカラバス

シングルモルト・スコッチ
アイラ
ノンチルフィルタード
ノンカラーリング
46%

アイラの秘境・スカラバス
武川蒸留酒販売さんによる説明。
https://mukawa-spirit.com/?pid=146112600
スカラバスとは、「岩の多い場所」を意味する古ノルド語で、アイラの秘境の地名にちなんでいます。そして、ラベルデザインにあしらわれた「日照計のイラスト」は、日照計を発明したアイラ島出身のジョン・フランシス・キャンベル氏が持った旺盛な好奇心と強い探究心と同じようにという思いが込められています。探究心と厳しい眼によって、アイラの自然の恩恵を隅々まで理解し、独自の製法によって生まれる褒美のようなウイスキーであることが見事に表現されています。蒸留所名と熟成年数は完全シークレットとなっております。
<テイスティングノート>
アイラのピートスモークとシーソルトが香る。口に含むと温かいレザーの風味、素晴らしいバニラの甘さが広がる。リッチで長く続くフィニッシュへと導かれる。

"ONLY THOSE WHO 
 SEEK SHALL FIND"
ハンターレイン社のオフィシャルサイトから。
https://hunterlaing.com/range/scarabus/
Scarabus, an Islay Single Malt for those with a curious mind and an eye for detail.  A whisky bold and honest about its origins and just a little mysterious about everything else.
スカラバスは、好奇心と細部へのこだわりを持つ人のためのアイラシングルモルト。ウイスキーはその起源について大胆かつ正直で、他のすべてについてはちょっと不思議です。
 
The brand creates a sense of mystery and discovery through the tagline “only those who seek shall find” and through the intentionally ambiguous symbols incorporated on the label. The look and feel drew inspiration from the work of Islay born John Francis Campbell, who created the sunshine recorder, a device that tallies the hours of sunshine in a day, as well as creating a vast collection of Celtic folklore tales.
ブランドは、「求める人だけが見つけなければならない」というキャッチフレーズと、ラベルに組み込まれた意図的にあいまいなシンボルによって、謎と発見の感覚を生み出します。ルック・アンド・フィールは、日照時間を計算するデバイスであるサンシャインレコーダーを作成したアイラ島生まれのジョン・フランシス・キャンベルの作品と、ケルト民話の膨大なコレクションの作成からインスピレーションを得ました。
 
Scarabus is known as a mystical area on the Isle of Islay, and the name dates back to 13th century, and translates to “a rocky place” in Old Norse.
スカラバスはアイラ島の神秘的なエリアとして知られており、その名前は13世紀にまでさかのぼり、オールド・ノースの「岩場」と解釈されています。
 
Bottled at the perfect drinking strength of 46% and proudly without colouring or chill- filtration.
完全な飲用度数・46%、着色や冷却濾過なしで誇らしげに瓶詰めされています。
 
Tasting Notes: Islay peat smoke and sea salt on the nose, followed by warming leather notes, stewed rhubarb and a wonderful vanilla sweetness in the mouth, leading to a rich lingering finish.
テイスティングノート:香りにアイラ島の泥炭の煙と海塩が加わり、温まる革のノート、煮込んだルバーブ、口の中で素晴らしいバニラの甘さが続き、豊かな余韻が残ります。

リフィルバーボンカスクバージンアメリカンオークカスクで熟成された原酒をブレンドしたものらしい。


Hunter Laing & Co. LTD,
ハンターレイン社については、以下のサイトに詳しい。
https://www.jisys.co.jp/item/singlemaltwhisky/58.html
2013年、ダグラスレイン社を支えてきた二人の兄弟は、それぞれの後継者のために会社を分け、兄のスチュワート・レイン氏は新しくハンターレイン社を立ち上げました。それまでダグラスレイン社のメインシリーズであった「オールド・モルト・カスク」や長期熟成のシリーズ「オールド&レア・プラチナム」はスチュワート氏が引き継ぎ、変わらぬ品質の高いリリースで日本のウイスキーラバーを魅了しています。レイン家三代目にあたる、スコット氏やアンドリュー・レイン氏も父を支え、これまでシングルモルト業界で培った経験をもって、父を支えています。アンドリュー氏は自身のオリジナルブランド「ファースト・エディションズ」のリリースも続けています。3人はアイラ島のアードノッホーにおいて新しく蒸留所を建設しようとしており、2016年末にようやくその建設許可がおりました。蒸留所責任者には、伝説的な名物ディスティラー、ジム・マッキュワン氏も加わり、業界を賑わせています。今後の動向から目が離せない、いま一番注目のボトラーかもしれません。

Ardnahoe
上の記事で紹介されている蒸留所というのは2018年に新設されたアードナホー(Ardnahoe)蒸留所のこと。いまではオフィシャルサイトもばっちり。
https://ardnahoedistillery.com/

流石に本場スコットランドのウイスキー業界は賑やかですね。世界中で新興蒸留所が相次いで設立されていますが、その流れからスコットランドが外れているわけないですもんね。2018年から蒸留を開始したのであれば、早ければ2021年の暮れには、アードナホーのオフィシャルがリリースされるのでしょうか?個人的にアイラモルトは大好物ですので、非常に楽しみです。


ピートと磯臭さ、
相まってミーティー
香り
磯臭い、ピート、煙、ジャーキー、微かに果実感


レザー、ピート、海塩、苔、バニラ、炙った肉厚なハム、ミーティー

余韻
長く温かい、心地よい、贅沢な食事、満足感が半端ない

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはモルティに。味わいはウッディに。余韻は爽やかに。という感じですかね。抽象的?www

ストレートの方が「生々しい」印象を受けます。ドロップ・アップすると「ウイスキーらしく」なります。わかりづらいか…。


万能で飲み飽きない
思っていた以上にデリケートな印象。ガツン!というよりも上品にスッと入ってくるピートという感じです。蒸留所の名前は完全に伏せてありますが、私の印象だけで言うとボウモアもしくはポートシャーロットあたりに近い感じです。

何よりもノンチルフィルタードノンカラーリングってのが最高ですね。そして46%という度数インディペンデント・ボトラーズ万歳って感じです。アイラモルトのボトラーズものとしては、私の中で非常に評価が高い一本。食前・食中・食後すべてに用いることができると思います。万能で飲み飽きない。

カリラのような優しさも感じるので、アイラ入門としても良いかも。いや、それはちょっとフレッシュさが足りないか…?





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2020年6月24日水曜日

MacAFEE's Benchmark


MacAFEE's Benchmark
マカフィーズ・ベンチマーク

ケンタッキー・ストレート・バーボン
40%


最古のバーボン蒸留所
バッファロー・トレース蒸留所によるボトリング。
https://www.buffalotracedistillery.com/brands/benchmark
Named after the McAfee brothers who surveyed a site just north of Frankfort in the late 1700s, this rye recipe bourbon is yet another label that honors the storied history of the Distillery and the land it sits on. 
1700年代後半にフランクフォートのすぐ北にある地域を調査したマカフィー兄弟にちなんで名付けられたこのライ麦レシピのバーボンは、蒸留所とその地の歴史を称えるもう1つのレーベルです。
ボトルには"Old No.8 Brand"と記されている。バッファロー・トレース蒸留所は1773年創業のケンタキー・バーボン最古の蒸留所。1999年に現在の名前になる前は、エンシャントエイジ蒸留所と呼ばれていたそうです。少量生産の高級バーボンをリリースしている蒸留所で、バッファロー・トレースやブラントン、オールドテイラーなどの銘柄をリリース。


ライトなサワーマッシュ
武川蒸留酒販売さんの説明には次のように記されています。
https://mukawa-spirit.com/?pid=104946945
良質な原料と、石灰岩層から湧き出る純粋なライムストーン・ウォーターを使い、サワーマッシュ方式で造られています。
このベンチマークは、バッファロー・トレースの数ある銘柄レシピの中でいくと、ライ・マッシュ・バーボン#1というカテゴリーに含まれるらしい。このグループにはバッファロー・トレースやイーグル・レアも含まれているそう。
https://wandsmagazine.jp/archives/7949


ライトなビール&チャー
香り
チャーした樽、ライト、フルーティ、べっこう飴


ビールっぽい、ライト、ホップ、ピリピリっとゼスティ

余韻
軽く心地よい抜け、非常にライト

ということで非常にライトで飲みやすいビールっぽいバーボンです。バーボンに関しては、知識がなかなかなく、しかも味の違いには自信がありません。が、このベンチマークは非常にとっつきやすい印象。気軽に飲めるって感じでしょうか。最近暑いのでロックで飲むのも良いです。形が崩れにくい。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
ウイスキー ベンチマーク 750ml (71014) 洋酒 Whisky(36)
価格:1342円(税込、送料別) (2020/6/24時点)



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2020年6月23日火曜日

思い出のウイスキー ⑤響21年

Bar H2
@奈良県天理市
2013年某日。奈良県天理市にあるオーセンティックバー・Bar H2(バー・エイチ・ツー)さんで、衝撃的な出会いを果たしました。それがジャパニーズ・ウイスキーの筆頭と言っても過言ではないと思われる響21年

Bar H2さんに関しては以下のサイトをご参照ください。天理駅から徒歩3分という立地。こじんまりとしたお店ですが、四方をたくさんのお酒に囲まれながら、ゴージャスな革製の椅子に座ってラグジュアリーな時間を過ごせる素晴らしいバーでした。シングルモルトも数多く、(今はわかりませんが)ボトルの裏に1杯あたりの金額が明記されていて明朗会計でした。https://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0X00141484/

そんなBar H2さんで響21年をロックで注文したのであります。完全な出来心でした。響12年は何度か購入して飲んだことがあって(当時1本5,000円前後でした)、「ブレンデッド・ジャパニーズ・ウイスキーの最高峰」と勝手に思い込んでいたブランド。バーには、響17年ももちろんお店にはあったのですが、ぶっ飛ばして響21年に手を出したのでありました。(調子に乗ったなー笑)

脱線しますが、響17年は飲んだことがないな…
今となっては生産ラインからも外れてしまったそうだし…
これはこれで惜しいことをした。


口の中にオーケストラがいるという感覚
響21年をロックで頼んだわけです。当時はまだストレートで飲む機会は少なく、主にロックでした。しかし、いま思うとこの「ロック」で響21年を飲んだことが大当たりだったんだと思います。というのも、口に入れた瞬間、私の口の中にオーケストラがいるという感覚に飲み込まれたんです。口の中で「一斉にいろんな楽器が鳴り響いた」とでも言いましょうか。

この響21年「ウイスキー of the year 2013」で、グラス of the yearを獲得したわけですが、当時の私のコメントは以下のような内容でした。
奈良県天理市にあるバーで飲んだ1杯。ご存知、日本が誇るSUNTORY WHISKYの最高峰「響」の21年もの。ISC2013でトロフィーを穫ったこの響21年を飲んでみようという好奇心で頼んだ1杯が忘れられないものになりました。まさにトロフィー。口の中でパーッと広がる香り、アルコール感、甘さ。まさに自分の中でオーケストラがシンフォニーを演奏している。そんな素敵な時間を過ごせた1杯でした。


「世界一のブレンデッド・ウイスキー」に
選ばれ続ける"響シリーズ"
サントリー公式サイトによると、響シリーズが世界的コンペティションで世界最高に選ばれ始めたのは2004年かららしい。
https://www.suntory.co.jp/whisky/hibiki/awards/

ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)2004にて、響21年が金賞受賞、響30年が最高賞「トロフィー」受賞。これが黄金伝説の始まり。そこから2000年代は、ISCでの最高賞「トロフィー」、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)での最高賞「ワールド・ベスト・ブレンデッド・ウイスキー」は、響30年が受賞を続けています。

WWA2010で響21年が初めて「ワールド・ベスト・ブレンデッド・ウイスキー」を獲得。その後は2019年まで毎年、響21年がこの2大コンペを中心とした世界的なコンペティションで最高賞を受賞し続けてきています。


高騰し続ける市場価値
その影響から響シリーズの市場価値はうなぎ上りに上がって行きました。2013年当時、響21年はメーカー希望小売価格である25,000円で市販されていました。頑張れば購入できる範囲だったがボトルを購入することはついになかった。

それが今では50,000円前後が最安値。これでも落ち着いたのかな?いやーとんでもない額です。原酒不足から響12年が販売終了となり、ノンエイジの響ジャパニーズ・ハーモニーに取って代わったのは2015年のこと。そして2018年に響17年が販売終了し、代わりに響ブレンダーズ・チョイスが加わりました。響21年、響30年は健在ですが。

全体が落ち着いてくれる日はくるんでしょうか?日本人としては嬉しいような気もしますが、ウイスキーファンとしては高騰し続けて滅多に飲むことができないという状況は悲しい気持ちもあります。もはや伝説ですが響35年なるものも存在します。あな恐ろし。


Bar Robroy西葛西店
@江戸川区西葛西
そんな高騰し続ける響シリーズの市場価値。そんななか、昨年に仕事で訪れた東京の西葛西でフラっと立ち寄ったBar Robroy(バー・ロブロイ)西葛西店さんで久しぶりに響21年を見つけ、思わず1杯注文しました。というのも、なかなかリーズナブルだったんですよ。1杯1万円とか言われるんかと思ってたものですから。http://t-robroy.co.jp/bar-robroy-nishikasai.html

当時のことを書いた記事が以下。
https://d-ksmt.blogspot.com/2019/02/21.html
そんな響21年ですが、6年ぶりに飲んで思ったことは、ストレートで今回はいただいたわけですが、響21年を美味しくいただくには1滴の水を注いで飲むのが吉。ということです。
というのも、最初ストレートで一口飲んだとき、6年前に感じた「口の中にオーケストラ」感が感じられなかった。確かに美味で、至高のウイスキーの一つであることは間違いないのだけれど、何か物足りない。って思って考えてみたら、6年前はロックでいただいたのでした。なるほど、水か!ってことで1滴加水してみると、来た来た!!オーケストラ!!
昔からウイスキーの飲み方として、ストレートのウイスキーに1滴の水を入れると、そのウイスキーの特徴が際立って美味しく飲めるっていうのはネット上でも読んだことがあるものですが、なるほどこういうことか。確かにこれは非常に美味しい飲み方。今度から、家で飲むにもやってみることにします。
しかし、調べてみると、この飲み方には意外にも適当な名前が見出されないのです。ウイスキーと水を1:1で割って飲むトワイス・アップ(Twice Up)とか有名ですが、なぜにこの1滴の飲み方には呼び名がないのか・・・。
ということで、勝手にこのブログではドロップ・アップ(Drop Up)と呼ばせていただきます。1滴のことを"One Drop"というらしいので、そのドロップと、先のトワイス・アップのアップを足して。自分でも浸透するかわかりませんが、今後この飲み方をテイスティングの際に取り入れてみようと思います。

ドロップ・アップのはじまり
この感想で述べているとおり、今回はストレートで飲んだわけです。が、めちゃくちゃ美味しいんだけど「オーケストラ」が来なかったわけです。そこで1滴加水して飲んで見ると「オーケストラ」になったわけです笑

最近ではテイスティングで当たり前に使っている「ドロップ・アップ(1滴加水)」は、ここから始まったんですね。1年ちょっとしか経っていないのにすっかり忘れていました汗

改めて響21年は思い出深いウイスキーです。間違いなく僕の人生で指折り。なかなかこれに匹敵するような出会いは難しい。が、たぶんこの企画はもう少し続きます笑





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2020年6月22日月曜日

The Quiet Man Single Malt 8 Years Old


The Quiet Man Single Malt 
8 Years Old
ザ・クワイエット・マン シングルモルト8年

シングルモルト・アイリッシュ
バーボン樽熟成
40%


"An Fear Ciuin"
武川蒸留酒販売さんによる説明。
https://mukawa-spirit.com/?pid=129327027
生産者のニッチドリンクス社は、2015年に北アイルランド、デリー県に設立。同社は蒸留所も建設予定で、当初は他社から原酒の供給を受けるが、やがては自社生産の予定。
酒名の“クワイエット・マン(静かなる男)”は、同社の社長の父が50年以上ベルファストでバーマンをしていた間、お客から見聞きした内容を一言ももらさなかった事に由来しています。
シングルモルト8年は、ポットスチルで3回蒸留した原酒をバーボン樽で熟成後、フレッシュ・バーボン樽でフィニッシュをかけています。 原酒の蒸留所は明かされておりません。
香りは、スウィート、香ばしい、フローラル、バニラ、オーク。 味わいは、ハチミツ、バニラ、オーク由来のスパイシーさ、スムースなフィニッシュ。
ボトルにも記されている"An Fear Ciuin"とは、「紳士」という意味。英語で言えば「ジェントルマン」ってやつですね。社長の父・John Mulgrew氏のバーテンダーとしての姿勢。その素晴らしさを讃えた商品名です。


アイリッシュの伝統、3回蒸留
シングルモルト・ウイスキーであるこのザ・クワイエット・マン8年は、蒸留所名が明かされていません。このボトルに収められているのは、ポットスチルで3回蒸留、バーボン樽熟成されたものです。この3回蒸留はまさにアイリッシュ・ウイスキーの伝統であり、アイリッシュ・ウイスキーをアイリッシュ・ウイスキーたらしめている要素でしょう。

ほとんどのスコッチ・ウイスキーが2回蒸留(オーヘントッシャンなどは3回蒸留)であるのに対し、このアイリッシュ・ウイスキーの伝統は、ウイスキーの酒質によりライトで軽快な味わいを与えると一般的に言われているようです。


輝かしい受賞歴
The Quiet Manの公式サイトに、その受賞歴が掲載されています。
http://www.thequietmanirishwhiskey.com/our-whiskey/

IWSC2016および2017でシルバーを受賞など。様々なコンペティションでの受賞歴があるボトルのようです。

ニッチドリンクス社の位置

ちなみにニッチドリンクス社は、北アイルランドに位置しています。一口に「アイリッシュ」と言っても、アイルランド島内で、アイルランドの国に属するか、イギリスに属する北アイルランドかがあるわけです。例えば世界最古を誇るBushmills(ブッシュミルズ)蒸留所も北アイルランドにあります。この辺も興味深いですね。


和食にスウィート&スパイシー、
スムースでライト
香り
ニス、スウィートでスパイシー、バニラ、樽


スパイシー、シナモン、ゼスティ、樽、胡麻、きんぴらごぼう

余韻
スムース、軽やか、やはりスパイシー

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはニスっぽさが薄れスウィートで落ち着いた印象。バニラの奥に微かな樽(オーキー)を感じる。口に含むとゼスティさが爆発。ストレートよりも強烈。余韻は甘さを残しつつあっさり。

和食に合うね。きんぴらごぼうと書きましたが、醤油とかおだしとの相性が良さそう。和食の食中酒にもってこいです。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
クワイエットマン 8年 シングルモルト 40度 700m R
価格:4720円(税込、送料別) (2020/6/22時点)


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2020年6月17日水曜日

Lauder's Sherry Edition -Oloroso Cask-


Lauder's Sherry Edition
-Oloroso Cask-
ローダーズ シェリー・エディション-オロロソ・カスク-

ブレンデッド・スコッチ
40%


「オロロソ」とは
スペイン語で「香り」
ローダーズ・ブレンデッド・スコッチ・ウイスキーのシェリー・エディションを。
http://www.lauderswhisky.com/

LAUDER’S SHERRY EDITION – OLOROSO CASK is the first expression from the Art of Blending series. Drawing its amber hue and sweet palate from its time maturing in seasoned Oloroso Sherry casks. The individual malt and grain whiskies which make up the blend are initially aged in charred bourbon casks. These are combined to form the blend and returned to Oloroso Sherry casks for further maturation.
Oloroso from the Spanish meaning “scented” has a perfect aroma and flavour which ideally compliments Lauder’s Blended Scotch Whisky making it a fitting first edition in our Art of Blending collection.
 
ローダーズ・シェリー・エディション - オロロソ・カスクは、アート・オブ・ブレンディング・シリーズの最初の表現です。老功したオロロソ・シェリー樽で熟成している期間により、その琥珀色と甘い味覚が引き出されます。ブレンドを構成する個々のモルトとグレインウイスキーは、最初は焦したバーボン樽で熟成されます。これらを組み合わせてブレンドを形成し、オロロソ・シェリー樽に戻してさらに熟成させます。
スペイン語の「香り」を意味するオロロソは、完璧なアロマとフレーバーを備えており、ローダーズ・ブレンデッド・スコッチ・ウイスキーを理想的に補完し、アート・オブ・ブレンディング・コレクションの初版にぴったりです。

グラスゴーに現存するバーから誕生
続いて武川蒸留酒販売さんによる紹介。
https://mukawa-spirit.com/?pid=151022132
「ローダーズ」は、スコットランド グラスゴーの一角に今も現存するバーから誕生したブレンデッド・ウイスキー・ブランドです。オリジナルのブレンドレシピは、1800年代にアーチボルト・ローダーによって生み出されてから、今日に至るまで、ほとんど変わっていません。
「ローダーズ オロロソ カスク」は、ハイランド、ローランド、スペイサイドのモルトウイスキーとグレーンウイスキーのブレンド。チャーリングされたバーボンカスクで熟成された後、原酒をブレンドし、オロロソシェリーカスクで追加の熟成が施されたことで、ウイスキーにフルーティな風味が与えられました。
<テイスティングノート>
鼻:リッチ、チェリーナッツ、バナナ、ダークベリー、甘いシェリー
味わい:甘い、フローラル、クリーミーでメロウなタフィー
フィニッシュ:ほんのりとカラメルの風味、なめらか

両サイドが凹んでる
ずんぐりむっくりなボトルデザイン
これは、ある意味ハマる笑
両サイドが凹んでいて持ち心地も良い。ずんぐりむっくりで背の低いボトルデザインも可愛らしいですよね。欲を言えば、ボトルに貼られているラベルはちゃんとセンタリングしてほしかった笑


薄めなシェリーが心地よく染みる
香り
ベリー、スウィート、さくらんぼ、薄めなシェリー


クリーミー、バニラ、マスカット

余韻
少し苦い、オーキーって言ったほうが良いか?、スパイシーが行き過ぎた感じの苦味

余韻はあまり印象がよくないけど、ライトにフルーティな面白い1本。加水すると形が崩れる。最近は暑いのでロックでの飲む機会も増えましたが。

ロックにしてしまうと、シェリーであることを忘れてしまいそうになるので、「シェリー」感を楽しみたい方はストレートがオススメです。





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2020年6月9日火曜日

ジャパニーズ・ウイスキーの定義

NEW YORK TIMES(以下NYT)の記事でこんな物がありました。投稿されたのは5月29日。


"Some Japanese Whiskies Aren’t From Japan. Some Aren’t Even Whisky."
「いくつかのジャパニーズ・ウイスキーは日本出身でない。いくつかはウイスキーですらない」なかなか強烈なタイトルです。要約したら次のような文章になります。
世界中から賞賛が受け、高額で取引されるジャパニーズ・ウイスキーには、ボトルに含まれるべき液体の関する規程が非常に少ない。仕事終わりに手軽に飲むことができるお酒を求めるサラリーマンをターゲットとして作らてきた、明治時代以降のジャパニーズ・ウイスキーのあり方を特徴付け、国内消費のニーズを満たしてきた。またそれは、商品の精度よりも税収を優先することでもあった。1920年代に近代ジャパニーズ・ウイスキーの蒸留所がスタートしてもそれらの特徴を大きく変えることはなかった。1989年に政府は国内ウイスキーに関する正式な定義を導入した。しかしその定義も不完全なものだった。2000年代初頭に響や山崎などが世界的な称賛を受け、国内・国外ともにジャパニーズ・ウイスキーへの関心が一気に高まったが、それらの需要を満たすほどの十分なストックを蒸留所は持ち合わせていなかった。そして海外のウイスキーを購入しジャパニーズ・ウイスキーとして販売するに至った。実際、スコッチ・ウイスキーやカナディアン・ウイスキーの日本への輸出量は急成長しているが、それらの小売での売上高は横ばい。これは日本の蒸留所がスコッチやカナディアンを購入していることをほのめかしている。いくつかの蒸留所では「ワールド・ブレンド」という名前で商品の透明性を上げている。土屋守氏はジャパニーズ・ウイスキーの将来を心配し、ジャパニーズ・ウイスキーを定義づける新しいルールを提唱。
  1. マッシュに大麦だけを使用
  2. 酵母で発酵
  3. 日本国内でのみ蒸留
  4. 最低2年間を木製樽で貯蔵
これまでのところ大手メーカーはこの提案を受け入れると表明。しかしこれについては懐疑的に考えるアナリストもいる。もしもジャパニーズ・ウイスキーが現状のままであれば、ジャパニーズ・ウイスキーのファンたちは次々と離れていくだろう。嘉之介蒸留所を設立した小正芳嗣氏は「もしこのルールが採用されなければ、事態はより悪くなるだろう」と語った。

40度以下はウイスキーではない
ここからは私個人の感想。このNYTに掲載された記事はジャパニーズ・ウイスキーが直面する大きな問題の一つだと思います。このブログでもジャパニーズ・ウイスキーを含めた「5大ウイスキー 」という表現に懐疑的な意見を何度か書いてきました。(最終的には5大ウイスキーを認める結論に至りましたが)

そんな世界の「5大ウイスキー 」の一角を担うジャパニーズ・ウイスキー。そんな世界の「5大ウイスキー 」の一角を担うジャパニーズ・ウイスキーの定義が曖昧すぎるというのは非常に残念。 以下はwikipediaから。日本におけるウイスキーの定義だそうです。

日本においては、酒税法3条15号において、次のように定義されている。

十五 ウイスキー 次に掲げる酒類(イ又はロに掲げるものについては、第九号ロからニまでに掲げるものに該当するものを除く。)をいう。

イ 発芽させた穀類及び水を原料として糖化させて、出芽酵母により発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの(当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のものに限る。)

ロ 発芽させた穀類及び水によつて穀類を糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの(当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のものに限る。)

ハ イまたはロに掲げる酒類にアルコール、スピリッツ、香味料、色素または水を加えたもの(イ又はロに掲げる酒類のアルコール分の総量がアルコール、スピリッツ又は香味料を加えた後の酒類のアルコール分の総量の百分の十以上のものに限る。)

上記定義から除かれている「第九号ロからニまでに掲げるもの」とは次のものであり、ウォッカ、ラム、ジン等のスピリッツが除外されていることになる。

ロ しらかばの炭その他政令で定めるものでこしたもの

ハ 含糖質物(政令で定める砂糖を除く。)を原料の全部又は一部としたもので、そのアルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が九十五度未満のもの

ニ アルコール含有物を蒸留する際、発生するアルコールに他の物品の成分を浸出させたもの

 んーー、ここでクドクドとスコッチやアイリッシュ、カナディアン、アメリカンのそれぞれ定義を引き合いに出して比較する気には最早なれませんが、他の4大ウイスキーが定義づけている、消費者も認知しているルールとはかけ離れているといって間違いないでしょう。

そしてこれは、感覚的な話で申し訳ないんですが、最近やたらとスーパーマーケットなどで「ジャパニーズ・ウイスキー」増えましたよね。「お前だ!」とは言いませんが、本当に手にとって見る気にもならない格安自称「ジャパニーズ」が蔓延っていると言ってよいでしょう。

中には度数が36度とかあるし。スコッチ・ウイスキーがそうであるように、40度以上でないとウイスキーではない、と私は思う。


Made in Japanとそれ以外
土屋守氏の提案する規則がすべて正しいのかは正直わかりません。厳しすぎる感じもするし、当然という感じもするし。しかし思うに、Made in Japanかどうかははっきりさせるべきだと思います。そうじゃないウイスキーがあっても仕方ないと思うし、選択肢としてはありだと思います。

が、「ジャパニーズ・ウイスキー」というブランドを築き上げ、将来的に守っていこうとするならば崩してはいけないボーダーがあると思います。なので、ピュアなジャパニーズ・ウイスキーとそうでないものは明確にすべき。「明確にしてしまうと売れない」のならば「ウイスキーを名乗るな」というのが意見です。

来年あたりから本格的にリリースされるであろう新興ジャパニーズ・ウイスキーたちの未来が明るいものでありますように。重要な局面だと思います。


以下、商品リンクはNYTの記事でもっとも名前が上がっていた素晴らしいジャパニーズ・ウイスキー「山崎18年」



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2020年6月8日月曜日

思い出のウイスキー ④余市10年

1ヶ月ぶりの企画w
前回のJohnnie Walker Blue Label(ジョニーウォーカー・ブルーラベル)と、時系列では逆になりますが、大学生の頃に飲んだ余市10年を。
https://d-ksmt.blogspot.com/2020/05/johnnie-walker-blue-label.html


シングルモルト・
ジャパニーズ・ウイスキー
学生時代、Johnnie Walker Black Label(ジョニーウォーカー・ブラックラベル)との出会いから、一気にスコッチ・ウイスキーの虜になってしまったわけですが、「日本のウイスキー」にも興味は尽きませんでした。

と言ってもそんなにお金があるわけでもないので、よく飲んでいたのはサントリー角瓶、白角、黒角、角瓶プレミアムといった角シリーズ。サントリーのRED(レッド)OLD(通称だるま)なんかもよく飲んでいました。

そんな中出会ったのが「スモーキーなジャパニーズ・ウイスキー」余市10年。ニッカ・ウヰスキーの誇るシングルモルト。当時はまだノンエイジではなく、10年物が5,000円くらいで売られていました。他にも12年、15年、20年があったと思います。

余市宮城峡といったニッカ・ウヰスキーのシングルモルトは、2015年8月をもって年代ものを終売し、ノン・エイジを販売開始。ニッカ・ウヰスキーの代表格であるブレンデッドモルト・ウイスキー「竹鶴」の原酒確保のため、という説明を見た記憶があります。

現在ではこのノン・エイジが5,000円前後で売られています。いやー、ジャパニーズ・ウイスキーの相場は上がりましたねー。本当に。

日本でシングルモルト・ウイスキーと言えば、当時はサントリーの山崎白州。ニッカ・ウヰスキーの余市宮城峡。それとイチローズモルトくらいでしたね。そんな時代に出会った余市10年はスコッチ・ウイスキーに傾倒していた私にグサリと深く刺さりました。


日本最高の
スモーキー・フレーバー
余市は、日本ウヰスキーの父・竹鶴正孝氏(以下マッサン)がスコットランドに近い環境で理想のウイスキー作りに励むべく選んだ地。

余市蒸留所
2年前の2018年5月に私も訪れました。思い返すと、本当に最高の体験でした。いやー、毎週末行きたい。何回目かに摘み出されるでしょうが笑
https://d-ksmt.blogspot.com/2018/05/blog-post.html

マッサンが「スモーキー・フレーバーのウイスキー」を作るべく、天然のピート(泥炭)が採取できるこの冷涼な地に蒸留所を設立したのは1934年。現在でも石炭直火蒸留を続ける世界でも稀有な蒸留所。そんな余市蒸留所で作られるシングルモルト・ウイスキーは、他のジャパニーズ・ウイスキーにはほとんど見られない「スモーキー・フレーバー」を有する、これが最大の特徴。スモーキーかつフローラルでソルティ。

余市10年はまさにそんな特徴が凝縮され、かつ入門編としてわかりやすい。改めて素晴らしい一本でしたね。大学生時代1回しか買えませんでしたが(結構高価だし)、非常に美味しく、スコッチ・ウイスキーに傾倒していた私をジャパニーズ・ウイスキーに(ある意味)戻してくれた、そんな一本だと思います。





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2020年6月3日水曜日

Scapa Skiren Batch5


Scapa Skiren Batch5
スキャパ・スキレン・バッチ5

シングルモルト・スコッチ
Batch SK05
100% 1st Fill American Oak Casks
40%

久しぶりのアイランズモルト。中でもスキャパを購入したのは、スキャパ16年を10年くらい前に購入した以来。スキャパ16年は、当時7,000円くらいで購入した記憶があるけど、今は非常に高価な一本になったんですね。どうやらオフィシャルでの生産がなくなった(?)






1885年創業、
オークニー諸島の雄
スキャパ蒸留所の創業は1885年。オークニー諸島のメインランド島に建てられました。スコットランド最北端の蒸留所として知られる、同じくオークニー諸島メインランド島にあるハイランドパーク蒸留所は目と鼻の先。


スキャパの仕込水はハイランドパーク同様に硬水だそうです。(『シングルモルトウィスキー大全』土屋守著)硬水を仕込水にしているスコットランドの蒸留所は珍しく、有名なのはグレンモーレンジィ蒸留所。ということで硬水を仕込水にしている蒸留所は名蒸留所揃いじゃないか!って思いますが、これは偶然でしょうか?

日本の水はミネラル分が少ない軟水が多いので、「軟水で作られるスコッチウイスキーが日本人には合う」なんてことを見たり聞いたりしたことがありますが、スキャパやハイランドパーク、グレンモーレンジィの例を見ると、この説は当てはまらないように思えます。

スキャパ蒸留所の最大の特徴は、「初留釜がローモンド型のスチルであること」だそうです。「ただし内部に3段の仕切り板がなく、外形だけがローモンドスタイル。これはスキャパの特殊なスチルで、ハーブ様の複雑な風味は、これもひとつの原因という」(以上はすべて上記文献から)。


ザ・スコッチ、
バランタインの主要原酒
スキャパ蒸留所は現在、ペルノ・リカール社が所有。そしてペルノ・リカール社の傘下であるバランタインの主要原酒になっています。

バランタインの主要原酒は、「魔法の七柱」と呼ばれています。その7つの蒸留所は以下の通り。
  1. スキャパ SCAPA
  2. バルブレア BALBLAIR
  3. プルトニー PULTENEY
  4. グレンカダム GLENCADAM
  5. グレンバーギ GLENBURGIE
  6. ミルトンダフ MILTONDUFF
  7. アードベッグ ARDBEG
並べてみると、相変わらず素晴らしい蒸留所ばかりですね。改めて。アイランズモルトのスキャパ、ハイランドモルトのバルブレア・プルトニー・グレンカダム、スペイサイドモルトのグレンバーギ・ミルトンダフ、アイラモルトのアードベッグ。以上の7蒸留所がブレンドされているというだけでこの上ない贅沢ですね。




THE ORCADIAN
スキャパのボトルに書かれた"THE ORCADIAN"というのは、「オークニー諸島人」という意味。スキャパ蒸留所のオフィシャルサイトにも、オークーニーに生きるものとしての誇りが感じられる。

オークニー諸島は歴史的にみて、ノルウェーに支配されていた時代があった。そしてヴァイキングの本拠地でもあった(これは特にハイランドパークがそのバックボーンを特徴的に謳っている)ことなどから、スコットランド本島とも一線を画し、ウイスキーのシングルモルトマップとしても、他のアイランズモルトとはやはり特徴の異なるものになっていると考える。

というのも、オークニー諸島にある蒸留所はスキャパとハイランドパークの2蒸留所だけ。他のタリスカーやジュラ、トバモリー、アランなどは地理的にもスコットランドの西岸側に位置し、オークニー諸島とは非常に違った文化・環境を持つ。ということを鑑みると、一概に「アイランズ・モルト」という一括りにこの島々のウイスキーをまとめてしまうのはナンセンスにも思われる。

蒸留所の数は少ないにしろ、スコットランド西部側の島々と違って、アイラ島くらい独立した存在として認識されても良いのではないかというのが持論。(キャンベルタウンも稼働している蒸留所は3つほどしかないし...)


What is "SKIREN"?
そろそろ本題に。SKIREN(スキレン)は、2016年2月に発売された比較的新しいボトル。それまでの年代物から脱却し、ノンエイジで発売されたスキャパ的に革命的な1本(だと思っている)。

”SKIREN”とは、ノルウェー語「輝き」「明るい空」という意味だそうです。もとを辿れば"SCAPA"もやはりノルウェー語「ボート」という意味。それで"SCAPA"の真ん中のAはボートのデザインなんですね(納得)。こういったネーミングにもノルウェー語が由来にあるというのが最大の特徴かと思われます。


バーボン樽オンリーなのが、
スキャパ最大の特徴
これはある意味、というか戦略的にハイランドパークとの違いを浮き彫りにするための戦術だと思われる。ハイランドパークは、シェリー樽を用いた熟成を行い、リッチで独特なスモーキーフレーバーを特徴としている。それに対してスキャパももちろんスモーキーであるが、バーボン樽のみを使用していることで、そのアプローチは全く異なっている内容になっている。


力強くて心地よい、
ミーティーとオーキー
前置きが長すぎました。やっとテイスティング笑

香り AROMA
樽、焦した(チャーした)樽、蜂蜜、マスカット、林檎、ナッツ、チーズケーキ

味 TASTE
ブライトな果実系、塩レモン、オーキー、ほんのちょっとだけスモーク、ジャーキー

余韻 FINISH
結構長い余韻、オーキーさが強まり甘い、肉料理にも似ている

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは樽感が強まる。ほんのりシュガーな印象も。味は円みを帯び肉感が強まる。ミーティーというやつだ。余韻は軽やかになる。塩タン食べた感じ。

ということで非常に面白い。塩の感じと樽、そして果実的な甘み。心地よいミーティーな印象が忘れられない。これは癖になるやつですね。さすがです。



BAR SCAPA
東京・新橋にあるBAR SCAPA。スキャパと言えばこちらを思い出します。また行きたいですね。コロナが落ち着いた頃に。


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