2020年6月23日火曜日

思い出のウイスキー ⑤響21年

Bar H2
@奈良県天理市
2013年某日。奈良県天理市にあるオーセンティックバー・Bar H2(バー・エイチ・ツー)さんで、衝撃的な出会いを果たしました。それがジャパニーズ・ウイスキーの筆頭と言っても過言ではないと思われる響21年

Bar H2さんに関しては以下のサイトをご参照ください。天理駅から徒歩3分という立地。こじんまりとしたお店ですが、四方をたくさんのお酒に囲まれながら、ゴージャスな革製の椅子に座ってラグジュアリーな時間を過ごせる素晴らしいバーでした。シングルモルトも数多く、(今はわかりませんが)ボトルの裏に1杯あたりの金額が明記されていて明朗会計でした。https://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0X00141484/

そんなBar H2さんで響21年をロックで注文したのであります。完全な出来心でした。響12年は何度か購入して飲んだことがあって(当時1本5,000円前後でした)、「ブレンデッド・ジャパニーズ・ウイスキーの最高峰」と勝手に思い込んでいたブランド。バーには、響17年ももちろんお店にはあったのですが、ぶっ飛ばして響21年に手を出したのでありました。(調子に乗ったなー笑)

脱線しますが、響17年は飲んだことがないな…
今となっては生産ラインからも外れてしまったそうだし…
これはこれで惜しいことをした。


口の中にオーケストラがいるという感覚
響21年をロックで頼んだわけです。当時はまだストレートで飲む機会は少なく、主にロックでした。しかし、いま思うとこの「ロック」で響21年を飲んだことが大当たりだったんだと思います。というのも、口に入れた瞬間、私の口の中にオーケストラがいるという感覚に飲み込まれたんです。口の中で「一斉にいろんな楽器が鳴り響いた」とでも言いましょうか。

この響21年「ウイスキー of the year 2013」で、グラス of the yearを獲得したわけですが、当時の私のコメントは以下のような内容でした。
奈良県天理市にあるバーで飲んだ1杯。ご存知、日本が誇るSUNTORY WHISKYの最高峰「響」の21年もの。ISC2013でトロフィーを穫ったこの響21年を飲んでみようという好奇心で頼んだ1杯が忘れられないものになりました。まさにトロフィー。口の中でパーッと広がる香り、アルコール感、甘さ。まさに自分の中でオーケストラがシンフォニーを演奏している。そんな素敵な時間を過ごせた1杯でした。


「世界一のブレンデッド・ウイスキー」に
選ばれ続ける"響シリーズ"
サントリー公式サイトによると、響シリーズが世界的コンペティションで世界最高に選ばれ始めたのは2004年かららしい。
https://www.suntory.co.jp/whisky/hibiki/awards/

ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)2004にて、響21年が金賞受賞、響30年が最高賞「トロフィー」受賞。これが黄金伝説の始まり。そこから2000年代は、ISCでの最高賞「トロフィー」、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)での最高賞「ワールド・ベスト・ブレンデッド・ウイスキー」は、響30年が受賞を続けています。

WWA2010で響21年が初めて「ワールド・ベスト・ブレンデッド・ウイスキー」を獲得。その後は2019年まで毎年、響21年がこの2大コンペを中心とした世界的なコンペティションで最高賞を受賞し続けてきています。


高騰し続ける市場価値
その影響から響シリーズの市場価値はうなぎ上りに上がって行きました。2013年当時、響21年はメーカー希望小売価格である25,000円で市販されていました。頑張れば購入できる範囲だったがボトルを購入することはついになかった。

それが今では50,000円前後が最安値。これでも落ち着いたのかな?いやーとんでもない額です。原酒不足から響12年が販売終了となり、ノンエイジの響ジャパニーズ・ハーモニーに取って代わったのは2015年のこと。そして2018年に響17年が販売終了し、代わりに響ブレンダーズ・チョイスが加わりました。響21年、響30年は健在ですが。

全体が落ち着いてくれる日はくるんでしょうか?日本人としては嬉しいような気もしますが、ウイスキーファンとしては高騰し続けて滅多に飲むことができないという状況は悲しい気持ちもあります。もはや伝説ですが響35年なるものも存在します。あな恐ろし。


Bar Robroy西葛西店
@江戸川区西葛西
そんな高騰し続ける響シリーズの市場価値。そんななか、昨年に仕事で訪れた東京の西葛西でフラっと立ち寄ったBar Robroy(バー・ロブロイ)西葛西店さんで久しぶりに響21年を見つけ、思わず1杯注文しました。というのも、なかなかリーズナブルだったんですよ。1杯1万円とか言われるんかと思ってたものですから。http://t-robroy.co.jp/bar-robroy-nishikasai.html

当時のことを書いた記事が以下。
https://d-ksmt.blogspot.com/2019/02/21.html
そんな響21年ですが、6年ぶりに飲んで思ったことは、ストレートで今回はいただいたわけですが、響21年を美味しくいただくには1滴の水を注いで飲むのが吉。ということです。
というのも、最初ストレートで一口飲んだとき、6年前に感じた「口の中にオーケストラ」感が感じられなかった。確かに美味で、至高のウイスキーの一つであることは間違いないのだけれど、何か物足りない。って思って考えてみたら、6年前はロックでいただいたのでした。なるほど、水か!ってことで1滴加水してみると、来た来た!!オーケストラ!!
昔からウイスキーの飲み方として、ストレートのウイスキーに1滴の水を入れると、そのウイスキーの特徴が際立って美味しく飲めるっていうのはネット上でも読んだことがあるものですが、なるほどこういうことか。確かにこれは非常に美味しい飲み方。今度から、家で飲むにもやってみることにします。
しかし、調べてみると、この飲み方には意外にも適当な名前が見出されないのです。ウイスキーと水を1:1で割って飲むトワイス・アップ(Twice Up)とか有名ですが、なぜにこの1滴の飲み方には呼び名がないのか・・・。
ということで、勝手にこのブログではドロップ・アップ(Drop Up)と呼ばせていただきます。1滴のことを"One Drop"というらしいので、そのドロップと、先のトワイス・アップのアップを足して。自分でも浸透するかわかりませんが、今後この飲み方をテイスティングの際に取り入れてみようと思います。

ドロップ・アップのはじまり
この感想で述べているとおり、今回はストレートで飲んだわけです。が、めちゃくちゃ美味しいんだけど「オーケストラ」が来なかったわけです。そこで1滴加水して飲んで見ると「オーケストラ」になったわけです笑

最近ではテイスティングで当たり前に使っている「ドロップ・アップ(1滴加水)」は、ここから始まったんですね。1年ちょっとしか経っていないのにすっかり忘れていました汗

改めて響21年は思い出深いウイスキーです。間違いなく僕の人生で指折り。なかなかこれに匹敵するような出会いは難しい。が、たぶんこの企画はもう少し続きます笑





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