Scapa Skiren Batch5
スキャパ・スキレン・バッチ5
シングルモルト・スコッチ
Batch SK05
100% 1st Fill American Oak Casks
40%
久しぶりのアイランズモルト。中でもスキャパを購入したのは、スキャパ16年を10年くらい前に購入した以来。スキャパ16年は、当時7,000円くらいで購入した記憶があるけど、今は非常に高価な一本になったんですね。どうやらオフィシャルでの生産がなくなった(?)
1885年創業、
久しぶりのアイランズモルト。中でもスキャパを購入したのは、スキャパ16年を10年くらい前に購入した以来。スキャパ16年は、当時7,000円くらいで購入した記憶があるけど、今は非常に高価な一本になったんですね。どうやらオフィシャルでの生産がなくなった(?)
オークニー諸島の雄
スキャパ蒸留所の創業は1885年。オークニー諸島のメインランド島に建てられました。スコットランド最北端の蒸留所として知られる、同じくオークニー諸島メインランド島にあるハイランドパーク蒸留所は目と鼻の先。
スキャパの仕込水はハイランドパーク同様に硬水だそうです。(『シングルモルトウィスキー大全』土屋守著)硬水を仕込水にしているスコットランドの蒸留所は珍しく、有名なのはグレンモーレンジィ蒸留所。ということで硬水を仕込水にしている蒸留所は名蒸留所揃いじゃないか!って思いますが、これは偶然でしょうか?
日本の水はミネラル分が少ない軟水が多いので、「軟水で作られるスコッチウイスキーが日本人には合う」なんてことを見たり聞いたりしたことがありますが、スキャパやハイランドパーク、グレンモーレンジィの例を見ると、この説は当てはまらないように思えます。
スキャパ蒸留所の最大の特徴は、「初留釜がローモンド型のスチルであること」だそうです。「ただし内部に3段の仕切り板がなく、外形だけがローモンドスタイル。これはスキャパの特殊なスチルで、ハーブ様の複雑な風味は、これもひとつの原因という」(以上はすべて上記文献から)。
ザ・スコッチ、
バランタインの主要原酒
スキャパ蒸留所は現在、ペルノ・リカール社が所有。そしてペルノ・リカール社の傘下であるバランタインの主要原酒になっています。
バランタインの主要原酒は、「魔法の七柱」と呼ばれています。その7つの蒸留所は以下の通り。
- スキャパ SCAPA
- バルブレア BALBLAIR
- プルトニー PULTENEY
- グレンカダム GLENCADAM
- グレンバーギ GLENBURGIE
- ミルトンダフ MILTONDUFF
- アードベッグ ARDBEG
並べてみると、相変わらず素晴らしい蒸留所ばかりですね。改めて。アイランズモルトのスキャパ、ハイランドモルトのバルブレア・プルトニー・グレンカダム、スペイサイドモルトのグレンバーギ・ミルトンダフ、アイラモルトのアードベッグ。以上の7蒸留所がブレンドされているというだけでこの上ない贅沢ですね。
THE ORCADIAN
スキャパのボトルに書かれた"THE ORCADIAN"というのは、「オークニー諸島人」という意味。スキャパ蒸留所のオフィシャルサイトにも、オークーニーに生きるものとしての誇りが感じられる。
オークニー諸島は歴史的にみて、ノルウェーに支配されていた時代があった。そしてヴァイキングの本拠地でもあった(これは特にハイランドパークがそのバックボーンを特徴的に謳っている)ことなどから、スコットランド本島とも一線を画し、ウイスキーのシングルモルトマップとしても、他のアイランズモルトとはやはり特徴の異なるものになっていると考える。
というのも、オークニー諸島にある蒸留所はスキャパとハイランドパークの2蒸留所だけ。他のタリスカーやジュラ、トバモリー、アランなどは地理的にもスコットランドの西岸側に位置し、オークニー諸島とは非常に違った文化・環境を持つ。ということを鑑みると、一概に「アイランズ・モルト」という一括りにこの島々のウイスキーをまとめてしまうのはナンセンスにも思われる。
蒸留所の数は少ないにしろ、スコットランド西部側の島々と違って、アイラ島くらい独立した存在として認識されても良いのではないかというのが持論。(キャンベルタウンも稼働している蒸留所は3つほどしかないし...)
What is "SKIREN"?
そろそろ本題に。SKIREN(スキレン)は、2016年2月に発売された比較的新しいボトル。それまでの年代物から脱却し、ノンエイジで発売されたスキャパ的に革命的な1本(だと思っている)。
”SKIREN”とは、ノルウェー語で「輝き」「明るい空」という意味だそうです。もとを辿れば"SCAPA"もやはりノルウェー語で「ボート」という意味。それで"SCAPA"の真ん中のAはボートのデザインなんですね(納得)。こういったネーミングにもノルウェー語が由来にあるというのが最大の特徴かと思われます。
バーボン樽オンリーなのが、
スキャパ最大の特徴
これはある意味、というか戦略的にハイランドパークとの違いを浮き彫りにするための戦術だと思われる。ハイランドパークは、シェリー樽を用いた熟成を行い、リッチで独特なスモーキーフレーバーを特徴としている。それに対してスキャパももちろんスモーキーであるが、バーボン樽のみを使用していることで、そのアプローチは全く異なっている内容になっている。
力強くて心地よい、
ミーティーとオーキー
前置きが長すぎました。やっとテイスティング笑
香り AROMA
樽、焦した(チャーした)樽、蜂蜜、マスカット、林檎、ナッツ、チーズケーキ
味 TASTE
ブライトな果実系、塩レモン、オーキー、ほんのちょっとだけスモーク、ジャーキー
余韻 FINISH
結構長い余韻、オーキーさが強まり甘い、肉料理にも似ている
ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは樽感が強まる。ほんのりシュガーな印象も。味は円みを帯び肉感が強まる。ミーティーというやつだ。余韻は軽やかになる。塩タン食べた感じ。
ということで非常に面白い。塩の感じと樽、そして果実的な甘み。心地よいミーティーな印象が忘れられない。これは癖になるやつですね。さすがです。
BAR SCAPA
東京・新橋にあるBAR SCAPA。スキャパと言えばこちらを思い出します。また行きたいですね。コロナが落ち着いた頃に。
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