ウイスキーの香りや味わいを、余韻なんかを表す言葉には様々な表現が見られます。
スモーキー、オーキー、ナッツ、バニラ、硫黄、蜂蜜、チョコレート、キャラメル、などなど。
それらの言葉を分解して勝手に考察していこうというのが、この新しい企画
「ウイスキーの言葉」。
とまあ、なかなか大々的な企画のように見えますが、私の主観と世間一般で言われている客観的な概念を織り交ぜながら、ウイスキーの表現の幅や奥行きを感じていければ、という企画です。
第1回となる今回は、私の大好きな
「スモーキー」について。
What is "SMOKY"
とりわけスコッチウイスキーや一部のアイリッシュウイスキーでよく耳にする「スモーキー」という表現。個人的には非常に大好きな部類ですが、この「スモーキー」について、深く考えてみることにしたいと思います。
ウイスキーマガジンに、「スモーキー」に関する興味深い記事を見つけました。
http://whiskymag.jp/smoky_mlt/
日本語でいうなら、さしずめ「燻香」であろうか。ある種のウイスキーにとって、煙でいぶしたようなスモーキーな香りと味わいは、風味を構成する上で欠かすことのできない要素である。
「黎明期のモルトウイスキーは、すべてがスモーキーな味わいでした。石炭が普及する以前は、ピートの煙で燻すほかに製麦の方法がなかった」
モルトウイスキーづくりで、原料の大麦麦芽に熱を加えて発芽を止める「モルティング」(製麦)という重要な工程がある。ウイスキーが発祥したアイルランドやスコットランドで、この製麦の熱源として使用されたのが、土から掘り出して乾燥させた天然燃料であるピート(泥炭)だった。
ピートとは、コケ類、ワタスゲ、葦、ヒースなどの植物が枯れて堆積した腐植土である。空気に触れず何千年もかけて分解され、土の重みで炭化する。このピートを掘り出し、野ざらしで乾燥させ、焚いた煙で乾燥させた麦芽がピーテッド麦芽だ。このピートを使用した製麦時に、独特なスモーキーフレバーがつくのである。
「石炭が普及するにつれて、いつしかノンピーテッド麦芽のウイスキーが主流になりました。それでも近年、ウイスキーの伝統的な香味世界であるスモーキーさに魅了される人は増えているのです」
手で掘り出したピートは機械掘りのピートよりも湿り気を含み、多くの煙を発するためいっそうスモーキーな風味を強めるのだとキャシュマン氏は語る。
そもそも「スモーキーフレーバー」とはどうやってウイスキーに着くのか。これを解説してくれています。モルティング(製麦)の工程において、
ピート(泥炭)を使用してきた。そのピートを焚いて乾燥させた麦芽が「ピーテッド麦芽」になる。
しかもピートは、その
「掘り出し方でも風味が違ってくる」というのが、これまた興味深い。
これまで出会ってきたスモーキーなウイスキーたち
いままで300種近いウイスキーを購入して飲んできたわけですが、その中で「スモーキー」という言葉がしっくりくるウイスキーをただただ羅列してみます笑
<シングルモルト・スコッチ>
Old Ballantruan オールドバランテュラン(トミントール蒸留所)
これぞスペイサイドピートの決定版
The Ardmore Legacy アードモア レガシー
ピーティな新茶
Highland Park ハイランドパーク12年
アイランズモルトの決定版。至極の一本
Highland Park ハイランドパーク18年
ウイスキー of the year 2016の覇者
Raasay ラッセイ WHILE WE WAIT 3rd RELEASE
正式リリースが待ち遠しい素敵なピート感
Ledaig レダイグ10年
トバモリー蒸留所のスモーキーなやつ
Ardbeg アードベッグ10年
カニがボトルを挟んでいる。どこまでも美しいスモーク&ピート
Bowmore ボウモア12年
リッチなフルーツ感と軽やかでありながら骨太なスモーキー。これぞ「アイラの女王」
Octomore ochdamr-mor オクトモア EDITION:07.2 5年 Scottish barley
世界一のヘビリー・ピーテッド・ウイスキー。でありながら、その絶妙なバランス感覚。ウイスキー of the year 2017の覇者
オクトモアと同じくブルイックラディ蒸留所のスモーキーモルト。美しく気高い
Bunnahabhain MOINE ブナハーブン モイネ
あぁ、思い出すだけで尊い
入り口とはすなわち出口。アイラ初心者向けと言われるライトピートなシングルモルト。だが、個人的には一番オススメであり、一番飲みたい贅沢な蒸留所。レモンみたいな柑橘フレーバーが素敵
Caol Ila カリラ1999 (The Whisky Trail Islay Single Malt Scotch Whisky)
これも美味しかった。やはりカリラにハズレはない
Caol Ila "MOCH" カリラ モッホ
カリラ蒸留所からリリースされたノンエイジ。新時代のカリラここにあり
Ileach アイリークNon Age
蒸留所の名前を伏せた一本。ノンエイジはなんとなく物足りなかった
Kilchoman ~Machir Bay~ キルホーマン マキャベイ
アイラ島の新参者。と当時は言われていた。今度また買ってみよ
Lagavulin ラガヴーリン16年
ウイスキー of the year2013でブロンズ。いまなら金賞かも笑
海藻を思わせる塩っぽいピート感がたまらない
Laphroaig ラフロイグ10年
アイラの王様。と勝手に思っている笑 完全にイングランド王子のイメージ
Laphroaig ラフロイグQuarter Cask
10年ものよりも柑橘的な要素が強かった印象
Smokehead スモークヘッド
こういう「体に悪そう」なのが好き笑
<ブレンデッド・スコッチ>
Black Bottle ブラックボトル
まさに名前の通り。嘘をつかない。常備しておきたい
The Black Grouse ブラックグラウス
大好きな雷鳥さんシリーズ。今年はまだ買ってないな・・・
The Black Grouse Alpha Edition ブラックグラウス・アルファエディション
当時は日本のお店では購入できなくて。海外のサイトから直接購入したのは、良い思い出
The Famous Grouse Islay Cask Finish フェイマスグラウス・アイラカスクフィニッシュ
甘さの中に軽やかなピート感。こういうタッチも素敵
The Famous Grouse SMOKY BLACK フェイマスグラウス・スモーキーブラック
ブラックグラウスに変わる新パッケージ。だが結構中身が違う(と思う)。好き嫌いってのはあるもんです
Isla Mist アイラミスト8年
とにかく名前がおしゃれ。こんな名前の香水があればいいのに
Johnnie Walker BLACK ジョニーウォーカー・ブラック
私に「スモーキー・スコッチ」を教えてくれた不朽の名作
Johnnie Walker BLACK Sherry Edition ジョニーウォーカー・ブラック・シェリーエディション
ディアジオのマーケティングは凄まじい
Johnnie Walker DOUBLE BLACK ジョニーウォーカー・ダブルブラック
心穏やかではいられないね
<ブレンデッドモルト・スコッチ>
Blue Hanger ブルーハンガー 9th Limited Release
ウイスキー of the year 2018の覇者。間違いなく、私史上最高のウイスキーの一つ
Old Perth オールドパース Peaty
こんな素朴なピーティもあったんですよ
The Six Isles シックスアイルズ
うまくないわけがない
<アイリッシュ>
Connemara カネマラ
これはもはや「泥」
<ジャパニーズ>
余市
これぞ、私が愛してやまないジャパニーズモルト。永遠なれ
余市12年
今は無き逸品。10年前が恋しい
Yoichi peaty&salty
昨年、余市蒸留所で買ったお土産。素敵だった
竹鶴12年
マッサンが手に入れた「ブレンデッドモルト」
つまるところスモーキーとは?
うーーーん、迷走中www
とりあえず言えるのは、
スモーキー = ピート由来の燻製感
といったところくらいでしょうか。奥が深い。。。
スモーキーをさらに分解「ピーティ」「メディシナル」「ハーシュ」
いろいろ調べてみると、「スモーキー」を分解した概念があるようです。それが「ピーティ」「メディシナル」「ハーシュ」。これに関しては、次回に続く、ということにしたいと思います。眠れなくなるので笑
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