ボトル of the year 2020
まずは、今年の59本中から10本に絞りました。ここまでに、今日6時間はかかりました汗
Kilchoman SANAIG(スコッチ・シングルモルト)
Old Particular Braeval 15年(スコッチ・シングルモルト)
That Boutique-y Whisky Company Blended Malt Blend #2(スコッチ・ブレンデッドモルト)
The Speakeasy Lowland Blended Malt(スコッチ・ブレンデッドモルト)
The Story Of Spaniard(スコッチ・ブレンデッドモルト)
Mitchell’s(スコッチ・ブレンデッド)
Great King St. Glasgow Blend(スコッチ・ブレンデッド)
Redbreast 12年(アイリッシュ・シングルポットスチル)
The Quiet Man Single Malt 8年(アイリッシュ・シングルモルト)
Puni Alba(イタリアン・シングルモルト)
いやー、ここまで絞り込むのにすでにヘトヘトです笑
まー、本当に今年の選考は難しかったわけで、味の美味しさはもちろんですが、「印象的」だったかどうか、「経験」みたいな部分も選考には大きく影響していることを改めて詫びておきます。本気で、59本を一斉に並べて飲んだら違う結果になっているかもしれません。
が、それは私がすべきことではない、と思うので。あくまでも、毎日のようにウイスキーを飲んでいる人間が1年を振り返った時に、「これは美味しかったなー」って思いながら綴っているということを認識していただければ幸いです。
それでは、いよいよスタート!
◆ボトル of the year 2020 銅賞
The Speakeasy Lowland Blended Malt
ザ・スピークイージー ローランド・ブレンデッド・モルト
ブレンデッドモルト・スコッチ
ノンチルフィルタード
ダグラス・レイン社
46%
香り草、干し草、バニラ、蜂蜜、中学校の教室、樽、果実味、少しスパイシー味ドライ、ゼスティ、後半甘い、砂糖、蜂蜜、白い花余韻軽やか、トロピカルな甘み、ノウサギのホッピングドロップアップ(1滴加水)ドライな干し草が全体的に。ゼスティさも余韻にプラスされる。ということでストレートで飲むのが吉表現として正しいかどうかはわかりませんが、生き生きと躍動した生命力を感じる一本です。野生児ではないですが、自然を愛するものとして心躍る一本です。
ということで、銅賞はダグラス・レイン社さんのブレンデッドモルト。日本限定で販売されているザ・スピークイージーシリーズから「ローランド・ブレンデッド・モルト」です。
7月に飲んだ1本ですが「中学校の教室、そしてノウサギのホップ」という表現を個人的にしているんです。それぐらい躍動的な印象が強い1本でした。草のニュアンスとドライ感、後半にかけてのトロピカルなフルーティさ。堂々の銅賞おめでとうございます!
◆ボトル of the year 2020 銀賞
Old Particular Braeval 15年
オールド・パティキュラー ブレイヴァル15年
シングルモルト・スコッチ
by Douglas Laing(ダグラス・レイン)
シングルカスクシリーズ
リフィル・シェリー樽(DL11562)
全377本
48.4%
ノーカラーリング
ノン・チルフィルタリング
蒸留 2001年5月
瓶詰 2016年11月
香りクリーミー、シナモン、ミント、夏の瑞々しい果物、爽やかなシュガー味スパイシー、ココアパウダー、オーキー、ベタつき余韻非常に長い、スパイシー、チョコレート、ローズヒップティードロップ・アップ(1滴加水)香りはクリーミー、少しバニラ、シュガー感が強い。味は相変わらずスパイシーでオーキー。ベタつきはおさまる。余韻は短くなりスパイシー感が薄くなる。ローズヒップティー感が強まる。ロックたまにはロックもいいよね、ということで。香りは果実感やココア感が前面に出てくる。口当たりはよりクリーミー。チョコレート。余韻は引き続き長い。甘みが全体的に印象的になり、スパイシーは薄らいで飲みやすく、スウィートな印象ということで、ストレートでも美味しいし、ドロップ・アップでも楽しめるし、ロックでさらに違うお酒になったような印象を受ける、非常に素晴らしい1本かと。個人的にブレイヴァルは、現存するスコットランド蒸留所の中で、飲んだことがない数少ない蒸留所の一つ。最近世界的に増えている新興のクラフト蒸留所を除けば、本当に飲んだことがない蒸留所というのはほぼなくなっていましたね。5年くらい前に、「スコットランドに現存する蒸溜所のウイスキーをすべて飲む」という目標を自分の中で作ったのですが、それはおそらく達成間近です。性格が不真面目なので、あと幾つ蒸留所が残っているのか、わかりませんが笑 まー、記録はとってあるので気が向いたら集計して割り出してみたいと思います。
なんと、銅賞に続き銀賞もダグラス・レイン社さんのボトル。シングルモルトのオールド・パティキュラー・シリーズから「ブレイヴァル15年」。味わいの豊富さ、かつバランス感覚の素晴らしさ。間違いなく美味しい一本でした。そしてブレイヴァル蒸留所は、ずっと飲んでみたいと思っていた蒸留所の一つ。やっと飲むことができた、というのも印象深い一本でした。
◆ボトル of the year 2020 金賞
Redbreast 12年
レッドブレスト 12年
シングルポットスチル・アイリッシュ
40%
香りオーク、レーズン、バニラ、洋梨、夏の草原、りんご蜂蜜、ふくよかさ味軽やかなワイン、果実的な甘みが強い、はじめ口の横のあたりにスパイシーなピリピリ感が来る、少しタンニンっぽさも残るが爽やかな飲み口、ウッディ、複雑余韻穏やか、上品、滑らかな舌触り、心地よさが続くドロップ・アップ(1滴加水)香りはふくよかさが増し、オークや洋梨が前に出てくる。味は果実味が薄れ、ウッディさやタンニンっぽさが強まる。余韻は短くなる。という感じでドロップ・アップすると、全体的に「崩れる」印象。ストレートがオススメですね。という感じで、これは非常に美味。1日の終わりに飲みたい、これを飲んで1日を終わりたい、そんなウイスキー。新しいスタンダードになりそうです。
ということで、今年の金賞はアイリッシュ・ウイスキーの「レッドブレスト12年」です。アイルランドの魂と勝手に思っている「シングルポットスチル・ウイスキー」。その美味しさを教えてくれた素晴らしい一本。
食前酒にもぴったりだと思いますが、個人的には食後に、1日の終わりに飲みたい一本。
そういえば、アイリッシュ・ウイスキーが金賞になったのは、第1回のブッシュミルズ・オリジナル以来です。感慨深いですねー(どこが?笑)
デザイン of the year 2020
Platte Valley Stone Jag
プラット・ヴァレー ストーン・ジャグ
100%ストレートコーンウイスキー・アメリカン
マコーミック・ディスティリング社
ケンタッキー
3年もの
40%
ポーランド製の陶器に入った一本。この陶器を「ストーン・ジャグ」というそうです。持つところとかも付いてて、非常に気に入りました。しかも味もめちゃくちゃ美味しい。個人的に、ここまでの人生で一番美味しいアメリカン・ウイスキーです。
グラス of the year 2020
今年はコロナウイルスによるパンデミックの影響で、外で飲む機会はなかなかありませんでしたので、非常に母数が少ない中からの選考になりました。が、とても美味しい印象的なウイスキーだったので、例年通り表彰したいと思います。
Glen Turner aged 12 years
グレン・ターナー12年
ブレンデッドモルト・スコッチ
40%
1970年代流通。ボトルには「PURE MALT(ピュア・モルト)」と書かれています。とある非常に照明の暗いバーで飲んだので写真は載せられるようなものはありません笑
ということで、上の写真はMaster Of Maltさんhttps://www.masterofmalt.com/whiskies/glen-turner/glen-turner-12-year-old-1980s-whisky/から拝借しました。
バーのマスター曰く「ザ・グレンリヴェット」がキーモルトに使われているものだそうで。ボトル内熟成も進み、オールドボトルの良さを堪能させてもらいました。また出会いたいですね。
ルーキー of the year 2020
2019年1月以降にリリースされたボトルの中から新人賞を勝手に表彰します。
Johnnie Walker -Game Of Thrones Limited Edition- A SONG OF ICE
ジョニー・ウォーカー-ゲーム・オブ・スローンズ・リミテッド・エディション-ア・ソング・オブ・アイス
ブレンデッド・スコッチ
40.2%
香り花、フローラル、爽やか、ウッディ、ライト味草系、バニラ、トロピカルフルーツ、熱帯、百合の花、ドライ余韻滑らか、スムーズで軽やか、少し温かいドロップ・アップ(1滴加水)香りは逆にキツイ。ツンとくる自己主張。ウッディさが増すと言えばわかりやすい。味は蜂蜜感が出て甘み多め。後半にウッディさが来てドライに〆る。ので、スムーズではなくなるかな。なかなか難しいですね。3,000円余りで購入できることを考えるとコスパは高いかと。FIREよりも個人的にはこっちのICEが好きかもですね。楽しみ方がたくさんある感じ。薄めても面白いし、割ってカクテルにしても美味しいと思います。
ディアジオ社のゲーム・オブ・スローンズ・シリーズから。ウルフのイラストが良いですよね。クライヌリッシュがいい仕事しています。
コスパ of the year 2020
今年のコスト・パフォーマンスNo.1を決める企画です。
Dun Bheagan Blended Malt
ダン・ベーガン ブレンデッド・モルト
ブレンデッドモルト・スコッチ
アンチルフィルタード
43%
香りぶどう、樽、シェリー、シュガートースト、メープルシロップ味果実由来の甘み、土っぽいピートのニュアンス、シガー、オーキー、タンニン、非常に深い余韻贅沢な心地よさ、非常に深くて長い、やはりシガー、シェリー酒ドロップ・アップ(1滴加水)軽やかなビスケットみたいな香り。味わいはかなりドライに。すっきりしている。余韻は焦げるような感覚がグッときて短くなる。炎って感じかな。炎なんて口に入れたことないけど笑ということで、いろんな表情を見せてくれる楽しい一本。武川蒸留酒販売さんなら3,000円強で購入できる。ということを考えると、コスパ最強ですね。確かに、「安いのに品質が高い」!!なんとなく、バーで呑んでいる気分になれる一本です。呑んだことがない方には是非呑んで欲しい一本です。
当時の記事から、非常に興奮している様子がわかります笑
3000円前後で購入できるということを考えると、改めてコスパ最強です。
香り of the year 2020
Kilchoman SANAIG
キルホーマン サナイグ
シングルモルト・アイラ・スコッチ
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
46%
香り強く華やかな香り、オレンジピール、ロゼワイン、チャーされたバーボンバレル、キャラメル、バニラ味ピート、フルボディ、バター飴、塩分、ビターチョコレート、枝付きレーズン余韻少しピリッとしたスパイシーさ・ゼスティさを残しながら心地よくピートが鼻から抜けていく、ぶわっとレーズンが漏れる、後に穏やかドロップ・アップ(1滴加水)香りは、オレンジピール、キャラメルが前面に出てくる。少しバニラも強調される。味は塩分が濃くなる。焚き火感が増す。レーズンは味が薄まる。余韻はベタっと口蓋に張り付くタンニンの印象が強まり、ピートは抜けがやや悪くなり、より重たさを伴う。これは癖になるね。個人的にはマキャーベイよりも好きだ。
単純に「もう一度嗅ぎたい香り」ということで選びました。キルホーマン蒸留所のハウススタイルである「マキャーベイ」がバーボン樽熟成が多いのに対して、シェリー樽熟成を多くさせたのがこの「サナイグ」。
甘く、力強く、そして華やか。願わくはずっと嗅いでいたい笑
ということで、ウイスキー of the year 2020はこれにて終了。今年も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!来年もまたよろしくお願いいたします。
2021年、皆さんにとって良い一年でありますように。
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