2019年3月16日土曜日

嘉之助ニューボーン


嘉之助ニューボーン
Kanosuke New Born
嘉之助蒸留所
ジャパニーズ・シングルモルト
ノンチルフィルタード
ノンカラー
カスクストレングス(樽出し)
58%
20cl
2018年2月蒸溜
2018年10月瓶詰

鹿児島のニューボーン・嘉之助蒸溜所
https://kanosuke.com/

鹿児島県日置市日吉町神之川845‑3に位置する嘉之助蒸溜所は、小正醸造株式会社が2018年に始動した新しいジャパニーズウイスキーの蒸溜所。

3基のポットスチルを構えることが自慢のクラフト・ディスティラリー。再溜の際に、形状の違うポットスチルを用いることで、味わいの異なる原酒を作り出すことを目論んでいるらしい。


8ヶ月熟成でこの貫禄
ニューボーンとは、ウイスキー原酒を樽詰してからまだ日の浅い、熟成途中のウイスキー。一般的に世界で流通している3年以上貯蔵されたウイスキーよりも、ずっと若いウイスキーです。カノスケ ニューボーン は、ノンピート麦芽を使用し発酵、当社独自のポットスチルで蒸留し、アメリカンホワイトオークのリチャー樽にて熟成させたものです。ニューポットから8ヶ月経過した変化の過程を味わって頂き、数年後に世に出る嘉之助蒸溜所が提供するウイスキーの未来の姿、思いを馳せていただきたいと考えております。
2018年2月に蒸溜したウイスキー原酒を樽詰めしてできたシングルモルトニューボーンです。
原料にはイギリス産ノンピート麦芽を使用。ディスティラリー酵母で発酵させた後、初留釜で蒸留、その後、嘉之助蒸溜所が所有している構造の違う2基の再留釜のうち、ボディのある酒質を造ることができる構造の再留釜で蒸留を行いました。その原酒を樽熟成米焼酎「メローコヅル」が貯蔵されていたアメリカンホワイトオークの樽をリチャーした樽に樽詰、潮風が香る嘉之助蒸溜所の貯蔵庫にて8ヶ月間貯蔵後、カスクストレングスでボトリングし、甘く華やかなニューボーンに仕上げました。
TASTING NOTE
COLOR(色):とろみのある鼈甲色
NOSE(香り):ほのかなメープルの甘い香りと焦がしたオークの香ばしさ
TASTE(含み):若々しさを感じさせる口当たりの後に、モルトの甘みと青リンゴのような爽やかさ
FINISH(余韻):下に残るシナモンのようなスパイシーさ
https://kanosuke.com/special/new-born/
と紹介されているように、このニューボーンには、8ヶ月熟成とは思えないほどの完成度の高さを感じます。

ノンカラー(無着色)・ノンチルフィルタード(冷却濾過なし)・カスクストレングス(無加水)という自然な状態で出されたこのニューボーン。まず驚いたのは、8ヶ月ものとは思えないカラー。しっかり明るい琥珀色が付いていて、10年ものと言われても疑わないであろう出来栄え。嘉之助おそるべし。

焼酎には疎いため、米焼酎「メローコヅル」の正体がわかりませんが(汗)、このニューボーンの風味に少なからず影響していることが伺えます。

メローコヅルの紹介ページhttp://www.shop-komasa.jp/shop/c/c31/


爽やかな果実感とゼスティ
香り
ニス、糊、蜂蜜、メープルシロップ、オーキー

味わい
モルティな風味、ピリピリとしたスパイシーさ、軽快なゼスティ、ふじりんご

余韻
(米焼酎由来?の)まろやかな香り、相変わらずのゼスティ(舌の上でピリピリ)、抜けの良い果実系

というところです。総じて、まるで8ヶ月とは思えない。が、若々しさは少なからず残っている。ぜひ10年物を飲みたいですね。あと9年か。長いようで短い。

10年後、日本ウイスキーはとんでもなく多種多様なクラフトウイスキーで溢れている時代になるでしょう。しかし、この嘉之助のように、米焼酎などの日本独自のお酒文化をフィーチャリングしたウイスキーがどんどん出てきて新たなウイスキーの世界が広がっていくことが楽しみでなりません。サントリーの鳥井信治郎氏やニッカウヰスキーの竹鶴政孝氏の志した従来のスコッチウイスキーを模範とする素晴らしいジャパニーズウイスキーの歴史を、良い意味で覆すウイスキーが主流になる。そんな時代はもう目と鼻の先にまで迫っている。そんな期待をこの嘉之助ニューボーンに感じるのでありました。


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