そんな昨今、ジャパニーズ・ウイスキーに関する定義が定められたのは記憶にも新しいことです。日本洋酒酒造組合によると以下のような内容です。
原材料原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。なお、麦芽は必ず使用しなければならない。
製 法製造糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は 95 度未満とする。貯蔵内容量 700 リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日から起算して 3 年以上日本国内において貯蔵すること。瓶詰日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は 40 度以上であること。その他色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。
ということで、スコッチの法律をなぞった形で作成されています。というか、ほぼほぼスコッチの日本版ですね。個人的にはカラメル色素使用は、「1類」に限るとか名言してほしかったところですが。
と言ってもまだまだ法律には至っておらず、組合に参加している企業にのみ義務付けられているようで。これからって感じではあるみたいですね。
ちなみに、組合に参加している企業の一覧はこちら。
さて、そんなジャパニーズ・ウイスキーの中でもクラフト・ウイスキーが続々と世にリリースされています。今日はそんな中で、私が運よく飲むことができたものを、感想程度のテイスティングコメントも添えて紹介してみたいと思います。
静岡プロローグW
http://www.gaiaflow.co.jp/blog/shizuoka-distillery/12325 |
2020年12月にリリースされたプロローグKの続編としてガイアフロー静岡蒸留所から今月リリースされた一品。薪直火蒸留というとてもユニークなウイスキー。バーボン樽やアメリカンオーク樽で貯蔵された原酒をヴァッティングしているそうです。
「薪直火蒸留」という強烈な先入観のせいかもしれませんが、「薪木の燃える感じ」が実際にすごく感じられる飲み口。おそらくは意図的にそういった味わいにしているのだと思いますが。そして、バニリンを少し感じるオーキーさとスモークさ。
5000本限定、かつ日本市場限定、希望小売価格9,000円弱でしたが、ネットで見たところ早くも大変な値段になっております・・・。
津貫 THE FIRST
本坊酒造によって、2016年から稼働している鹿児島県のマルス津貫蒸留所。本坊酒造はマルス信州蒸留所でも有名。そんなマルス津貫蒸留所からの第1弾ウイスキーとしてリリースされたのが、このTHE FIRSTです。
https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/mars_singlemalt_tsuniki_the_first/ |
鹿児島県の南部に位置する蒸留所ですが、盆地で温度差が大きい地域で、冬には雪も降るのだとか。にわかには信じがたい笑
バーボン樽主体のこのTHE FIRSTですが、「輝きのある琥珀色は重ねた月日以上の成熟を映し出し、バニラやメープルシロップのような濃厚かつ上品な甘い香りに、バナナクレープなどを連想させる原酒由来のフルーティーさが奥行きを与えています。口に含むと飲みごたえのある重厚な味わい、ふくよかな余韻が長く続き、マルスウイスキーのさらなる可能性を感じさせてくれます。」とオフィシャルサイトでは紹介されています。
個人的にはパイナップル、スパイシーと言った印象を受けました。まだまだ力強さや重厚感は弱いと思いますが、今後歳月を費やしていけば間違いなく素晴らしい銘柄になること間違いなしです。要チェック。
三郎丸0 THE FOOL 富山県の若鶴酒造さんが2020年11月にリリースしたウイスキー。ユニークなのは、50ppmのヘビリー・ピート麦芽でのウイスキー作りにこだわっている点。そして、飛騨高地にある烏帽子岳が水源地である庄川の水を仕込み水としている点。水ってやはり大事ですよね。
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ヘビリー・ピート麦芽でのウイスキー作りにこだわっている点。そして、飛騨高地にある烏帽子岳が水源地である庄川の水を仕込み水としている点。水ってやはり大事ですよね。
ちなみに三郎丸0 THE FOOLカスクストレングスはサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2021」にてダブルゴールド(最高金賞)を受賞しています。
カスクストレングスではないTHE FOOLを飲みましたが、ピート、バニラ、フローラルがかなり印象的でバランスも良い1本でした。ただ、まだエイジングの浅さは拭いきれない感じですかね。
ひとまず今日はここまで。疲れたので笑
また後日、他にもテイスティングしたジャパニーズがありますので紹介します。
あ、最後に明日7月1日はついに、我らが広島県廿日市市のサクラオブルワリー&ディスティラリーからシングルモルトが発売される日です。
蒸留所のある桜尾で貯蔵された「桜尾」と、安芸太田町戸河内の旧JRトンネルで貯蔵された「戸河内」の2種類がリリースされます。
これらのテイスティングに関しても後日書いていこうと思います。それでは。
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