今回は、「バニラ」について。バーボン樽熟成されたスコッチとかジャパニーズでよく使われる表現ですよね。
そもそも「バニラ」とは?
https://www.haagen-dazs.co.jp/products/minicup/vanilla.html |
悲しいことですが、私は「バニラ」とは「ミルク」の表現の一つだと、高校生くらいの頃まで思い込んでおりました笑
バニラVanilla planifoliaは、ラン科バニラ属の植物。香料としてよく使用されるバニラ。バニラミルクといったアイスクリームによく使用されています。そのイメージが強かったせいで、ミルクの表現の一つだと勘違いしていたんですトホホ
ある知人の話では「乳臭さを消す」目的で乳製品に使うのだとか。また「保存にも一役買っている」とかいないとか。ハーゲンダッツさんは、最早「バニラ」というアイスクリームを販売している。https://www.haagen-dazs.co.jp/products/minicup/vanilla.html
「バニラ・ビーンズが入っていたらちょっと高級」なんていうイメージもある。
バニラやバニラ・ビーンズについては、以下のサイトが詳しく説明してくれています。
http://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/03/07/0706.html
でも、そもそもを考えると「ミルク」よりも「バニラミルク」っていうのは、価値が下がるんじゃないか?って思うんですよね。あくまでも個人的な意見ですが。
ミルクアイス>バニラミルクアイス
じゃないですか?笑 好き嫌いもあるから、あまり言えないけども。
過去に飲んできたバニリック・ウイスキー
まー、そんなことはどうでも良くて、実は大事な本編はここから。ウイスキーの味を例えるとき、よく「バニラ」とか「バニリック」っていう言葉が出てくるんです。特にバーボン樽を熟成に使ったスコッチやジャパニーズ。誰も「ミルク」とか「ミルキー」とかなかなか表現してないんですよねー。
余市ウッディ&バニラ
Yoichi woody&vanillic
私の飲んできたボトルを遡ると、「バニリック」と言って最初に思い出されるのがこれ。
このウッディ&バニラは、香りはバニラアイスクリーム、シナモン、コーンフレーク、メープルシロップ、少しフローラルなエッセンスも加わります。口に含むとバニラよりもウッディさが前に出て、乾いた木を思わせます。タンニンっぽい舌触りもグッド。といってもバニラ風味が全体のベースにしっかりとあり、お菓子やアイスクリームを食べている印象。切れ味のよい余韻が、対比としてまた良い。舌の上に残るピリピリとした胡椒みたいな感じはウッディさから来るものかと思われます。あー、懐かしい。余市また行きたいなー・・・。グラス割れちゃったし笑
https://d-ksmt.blogspot.com/2018/06/woody.html
Great King St. Artist’s Blend by COMPASS BOX
グレートキングストリート アーティストブレンド
香りこれまた素敵なブレンデッド・ウイスキーでしたね。ドライで甘い、そんなウイスキーを飲みたいときに是非。
芝生、干し草、ハーブ、少しミルキィ
味わい
バニラ、クリーミー、モルティ、フローラル、黄色い花、ちょっぴりスパイシー
余韻
鼻から抜ける心地よいモルト感
なかなか贅沢な一本。500mlと通常のボトルに比べて容量が少ないけれど、4000〜5000円で購入できることを考えると非常にお得。バランス感覚がよく、これはコンパスボックスさんの特徴だと勝手に思っているんですが、バニラ感が非常に上手。上品なバニラ。飲みやすさも抜群でオススメしやすいブレンデッドウイスキーです。
https://d-ksmt.blogspot.com/2019/02/great-king-st-artists-blend-by-compass.html
白角
Shirokaku
香り休売になってしまった素敵な銘柄・白角。角瓶だからって舐めてもらっちゃあ困る。この白角さんは本当に美味しいんだから。白州をベースにしたまろやかでおっとりした性格って言えばいいのかな。販売再開を望む。
バニラ、ホワイトオーク、ニス
味わい
まろやかな甘み(どっちかというとビター)、オーキー、かなりわずかなスパイス
余韻
すっきりしていて爽やか
という感じですかね。総じて美味。グレーンウイスキーの感じが、フェイマスグラウスを彷彿させます。ノース・ブリティッシュとか近いかも。それは知多の影響ですが・・・。
https://d-ksmt.blogspot.com/2019/05/shirokaku.html
まー、他にも色々あるんですがここらで止めておきましょう。
バニラ・バニリックはどこから?
バニラ・バニリックというニュアンスは、前述した通りバーボン樽由来の物が多いようです。特に、ファースト・フィル(1st Fill)のバーボン・バレルでその特徴は顕著に現れるように思います。バーボン・バレルの最大の特徴は樽の内側をバーナーで焦がす、いわゆるチャー(char)を施すこと。アメリカのバーボンには、いろんなルールがもちろんあるわけです。wikipediaによる説明は以下の通り。
・アメリカ合衆国で製造されていること。
・原材料のトウモロコシの含有量は51%以上であること。
・新品の炭化皮膜処理されたオーク樽を製造に用いること
・80%以下の度数で蒸留されていること。
・熟成のために樽に入れる前のアルコール度数は62.5%以下であること。
・製品として瓶詰めする場合のアルコール度数は40%以上であること。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC
この「新品の炭化皮膜処理」というのが「新樽をチャーしたものである」ということ。毎回、バーボンは新樽じゃないとダメ、というこの法律のおかげでアメリカではジャンジャン新樽を作り、その樽をスコットランドやアイルランド、日本は輸入してウイスキーの熟成に使えているということなんです。
オーク樽をチャーしたものに、コーンを主原料とするバーボン・ウイスキーが熟成されます。その後、スコッチ・ウイスキーなどの熟成に使われると、そのウイスキーたちに蜂蜜とかバニラとかといったエッセンスを加えるわけです。なんとも面白い話です。
しかし、みんなが「ミルク」ではなく「バニラ」を感じるというのは、そのエッセンスが植物的な甘美な甘みであり、スパイシーな甘みを感じさせるエッセンスだからでしょう。「バター」や「バター飴」という表現を用いることはありますが、「ミルク」や「ミルキー」と呼べるウイスキーに是非、出会いたいですね。「ミルクチョコレート」とか「ココナッツミルク」っていうのは結構あるんだけどねー。
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