2021年5月31日月曜日

バードウォッチング 冠山

先日登った冠山でのバードウォッチングについて。前回の吾妻山に続き、また登山。鳥が主なのか、登山が主なのか分からなくなりそうですが、あくまで鳥がメインです。

冠山は、廿日市市吉和(旧吉和村)のシンボル。標高は1338.98mで、恐羅漢山に次いで広島県内で2番目の高さ。廿日市市では最高峰です。

冠山に関する詳細はwikipediaで。

ヤマレコから引用

潮原温泉松かわさんがある場所から、渓流沿いに上り、クルソン仏岩を通り山頂へ。
下りは松の木峠という冠高原にある峠に向かって下り、そこからはアスファルトの上を元の潮原温泉松かわさんまで歩くというコースでした。

思いのほか時間がかかりました。朝7:15に登山開始。山頂に着いたの10:00ごろ。そして松の木峠に出たのが11:45ごろ。そこからアスファルトの上を歩いて車に戻ったのが13:30ごろでした。

ほぼノンストップで6時間以上歩いてました。おかげで草臥れ果てましたが、森から草原、渓流など色々な環境で鳥を見ることができました。ポイント別に振り返っていきたいと思います。


1.登山口〜クルソン仏岩
スタートはまずキビタキFicedula narcissinaの囀り。しばらく探してみましたが姿は見えず。登山口には橋があるんですが、周辺でシジュウカラParus minorの雛を発見。また、橋の下を流れる川にはカワガラスCinclus pallasiiの姿もありました。

登山道入り口

シジュウカラの雛

それからはしばらく、渓流沿いの人工林を歩きました。雨が続いたこともあり水が多く、渓流の流れる音が非常に大きかったため、なかなか鳥の声を落ち着いて聴ける場所がなかったですが、それでも色々な小鳥の声が聴こえてました。

渓流といえばヤマセミMergaceryle lugubris。ということで、ずっと渓流に目を向けながら登っていきました。

途中、大きな岩が渓流に突き出ているポイントを発見。小鳥の声も多い場所だったので、10分ほど立ち止まって鳥を探すことに。ミソサザイTroglodytes troglodytesの囀りが非常によく聴こえました。が、これまた姿はなかなか見えません。

と思っている、例の大きな岩に小鳥が飛んできました。ゴジュウカラSitta europaeaです。

ゴジュウカラ

同上
写真には写っていませんが、渓流にある大きな岩に一度飛んできてから、餌を採る木を選んで飛んで行ってました。10分ほどの間で、4羽ほどが同じ行動をしていました。なかなか興味深かったです。

また、道中では木の上でオオルリCyanoptila cyanomelanaが美しい声でよく鳴いていました。が、木の上の様子は全く見えず。その姿を確認するには至りませんでした。

しばらく行くと、途中から杉や檜の人工林からブナの自然林に変化。そのあたりでよく声が聴こえたのはミソサザイツツドリCuculus optatusクロツグミTurdus cardis。しかし、相変わらず姿を捉えることは出来ず。

そして、クルソン仏岩への最終アプローチは傾斜が激しすぎて、ここで全体力を奪われたのでした笑


2.クルソン仏岩〜山頂
クルソン仏岩から山頂への道は山の尾根をつたっていく感じなので、高低差もあまりなくだいぶ楽でした。このあたりは、哺乳類の糞が多く、またクマザサの中でガサガサと小さな生き物が歩いている様子も観察でき、非常に「生き物感」の強いエリアでした。ツキノワグマに出くわさないか、かなりヒヤヒヤでした。

冠山に登って初めて分かったんですが、この山は山頂近くに水の源泉があるようで、逆にいうと山頂近くまで沢があるということなんです。なので、カエルの声が非常によく聴かれました。という沢に恵まれた山なので、やはりクマに出会うリスクは高いと思われます。

そんな山頂付近での野鳥はというと、ホトトギスCuculus poliocephalusが反対側の林でよく鳴いていました。前回の吾妻山では声を聴けなかったので、個人的に今年初のホトトギスです。

それからアオバトTreron sieboldiiが非常に大きい声で鳴いてました。これも姿が見えず。他にはヤマガラPoecile variusコガラP. montanusウグイスCettia diphone、山頂付近ではコルリLuscinia cyaneの囀り、アカゲラDendrocopos majorコジュケイBambusicola thoracicusも確認できました。

冠山山頂
山頂付近は木々が生い茂り、吾妻山のような眺望とはいきませんでした。


3.山頂〜松の木峠
さて、山頂に着いても一息もつかず、反対方向へ下山してみることに。冠高原を目指して。山頂付近の山道はクマザサに覆われ上りとは打って変わって道が狭くて分かりづらい。危うく迷子になるところでした。が、どうにかこうにかクマザサの森を抜けると、山の尾根沿いに下りていく道まで出ることができました。右側が山口県、左側が広島県という堺で、山口県側は杉や檜を植えた人工林。広島県側は自然林になっていてとっても分かりやすいルートでした。

そんな下りの道中で巡り会えたのがヒガラPeriparus ater。頭の上にある枝まで降りてきて5分ほど共に時間を過ごすことができました。

ヒガラ

同上

その後、どんどん山を降っていると赤茶色の鳩くらいの鳥がバーッと飛んで逃げていきました。おそらくですが、ツツドリホトトギスの赤色型だったように思われます。姿を見るのは、どちらにしてもライファーだったんですがしっかりと確認できず。証拠写真も残すことができませんでした。

4.松の木峠(冠高原)
ついに山道を抜け、アスファルトに到着。今までの森林とは全く雰囲気が違う草原や畑。カッコウCuculus canorusキジPhasianus colchicusが鳴いていました。カッコウに出会えないものかと、声の方向に進んでいるとハトほどの大きさの鳥が急に飛び出てきました。すぐにフォーカスを合わせるとなんとヤマセミ

ヤマセミ

お目当てのヤマセミに出会うことができましたが結構遠くの森に飛んでいってしまいました。
そのあとは、サンショウクイPericrocotus divaricatusのお嬢さんにも出会いました。

サンショウクイ♀

5.国道186号
この道程がとても長くキツかった・・・。想像以上の距離で何度か挫折しかけました笑
シジュウカラの番やカワラヒワChloris sinicaイワツバメDelichon dasypusに出会うことができました。

シジュウカラ♂

シジュウカラ♀

カワラヒワ

ということで、6時間超えの非常に長い冒険はこれにて終了。今度登る時は潮原温泉から登って、そのまま降りてきます笑

最後に確認できた鳥をまとめておきます(声のみはc)。
コジュケイ、キジc、キジバト、アオバトc、ホトトギスc、ツツドリc、カッコウc、ヤマセミ、コゲラc、アカゲラ、サンショウクイ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、コガラc、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイスc、エナガ、メジロc、ゴジュウカラ、ミソサザイc、クロツグミc、コルリc、キビタキc、オオルリc、スズメ、キセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ。計36種。


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