ウイスキーの言葉、久しぶりに復活www
前回は「スモーキー」についてちょっと考えてみました。
https://d-ksmt.blogspot.com/2019/06/blog-post_20.html
今回は、そのスモーキーの中の一つとされる「ピーティ」について考えてみたいと思います。
そもそも「ピート」とは
wikipediaより |
https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001725.html
「ピート」とは、ヒースというスコットランド北部の原野に多い野草や水生植物などが、炭化した泥炭(炭化のあまりすすんでいない石炭)です。
ピートはモルトウイスキーの香りを特徴づける重要な材料です。ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りが麦芽につくことによって、ウイスキー特有のスモーキーな香りが生まれます。
そもそもピートを用いる工程とは、「大麦を発芽させて麦芽に」したあと、「麦芽の成長を止めるために乾燥させる」ためにピートを用いるというもの。
その際に独特の香りが麦芽に付着するわけですね。
一説には昔のスコッチウイスキーメーカーは、全般的にピートを用いていたそうで、現在主流のノンピートウイスキーは後釜らしいです。
って、ことは昔は、スコッチウイスキーといえば「ピート臭い」ってのが当たり前だったのかな?
そのピートには、麦芽にどれだけのピートが含まれているかというフェノール値という独特の数値があります。
フェノール値は、ppmという単位で表現されます。ピート由来の化合物・フェノールがどれだけ麦芽に含まれているのかを示しています。
ここで一つ注目しておくべきは、このフェノール値は、乾燥させている段階の麦芽を対象にするということ。その後、麦芽はウォッシュされ、通常で行けば2回蒸留され、樽詰めされます。その樽で最低3年の月日を過ごすわけです。なので、最初のppmが高いからと言って、ぶっ飛んだピーティを保持しているというわけではないし、逆もまた然り。ということですね。
アイラモルト・フェノール値番付
ピーティなシングルモルトといえば、真っ先にみなさんの脳内に浮かぶのがアイラモルトでしょう。
アイラ島は、スコットランドの南西に位置するフェブリディーズ諸島の一角。野鳥でも有名な島らしい(へー)。
この島で作られるシングルモルト・ウイスキー:アイラモルトといえば、その多くが独特なピーティを感じさせてくれることで有名。病みつきになって、もう後戻りはできなくなるほど。
余談ですが、私は戻れますよ笑
以前、とあるバーで1杯目にアイラモルトを頼んだら、「それは最初に締めの一品を頼んでいるのと一緒で失礼だ」とお叱りを受けたことがあります。確かに、アイラモルトを飲んだあと、スペイサイドモルトとか頼むと「え?戻れますか?」って言われたことは過去にも何度かありました。が、そんなん自由でしょう笑
確かに寿司なら最後は雲丹(ウニ)って決めてますがね笑
最後はその日の気分で決めるんです。勝手に決めないで笑
と余談が過ぎましたが・・・
アイラモルトのフェノール値番付は以下のようになります。
クラシックラディ(ブルイックラディ) 2-5ppm
ブナハーブン12年 2-5ppm
ボウモア12年 25-30ppm
カリラ12年 34-38ppm
ラガヴーリン16年 34-38ppm
ブナハーブン・モアンヌ 35-40ppm
ポートシャーロット10年(ブルイックラディ) 40ppm
ラフロイグ10年 40-45ppm
キルホーマン・マキャーベイ 50ppm
アードベッグ10年 55ppm
オクトモア07.2(ブルイックラディ) 208ppm
さーっと並べてみるとこんな感じ。
オクトモア07.2というのは、2017年のウイスキー of the yearの覇者です。
https://d-ksmt.blogspot.com/2017/12/of-year-2017.html
フェノール値でいうとぶっ飛んでますが、その飲みやすさはグレート。本当に美味しいウイスキーでした。
一般的な中で行くとアードベッグ10年が一番フェノール値が高いのかな。
東京・銀座のマスター曰く、「生牡蠣につけて食うと一番美味しいのはアードベッグ10年でした」とのこと。
はたして「ピーティ」とは
私が思うピーティとは「炭」「泥」。って「泥炭」を砕いただけ笑
薬品的なものではなくて、あくまで植物由来のピートを感じさせてくれる香りや味わい。って言ったら伝わりますかね。これから見ていく「メディシナル」や「ハーシュ」というのがどうゆうものなのか、個人的にも未知で楽しみなんですが・・・。
ということで、"Peat"のピートらしさを感じられるウイスキーをおすすめして今日は終わります。
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