2024年12月30日月曜日

ウイスキー of the year 2024 -後編-

みなさん、こんばんは。

3部作となってしまった今年のウイスキー of the year。ロード・オブ・ザ・リングみたいですよね?笑

非常に勿体ぶってしまい申し訳ございません。そして最後までお付き合いいただき誠に有り難うございます。

いよいよ、ウイスキー of the yearの本丸、「ボトル of the year」を発表していきたいと思います!!

と、ここで改めてノミネートボトルのおさらい。

◾️ノミネートボトル2024
<Scotch Blended> 6本
The Perspective Series No.1 25-Year-Old
Haig 特級 1970年代後半流通
Synthesis for La Maison Du Whisky
Imperial Guard
Johnnie Walker Red Rye Finish
Cutty Sark Aged 12 Years

<Scotch Blended Malt> 2本
Lost Distillery Classic Selection Dalaruan
Campbeltown Loch

<Scotch Single Malt> 7本
Kilkerran Heavily Peated Batch8
Loch Ard Speyside
Cragganmore Double Matured 2004/2016
The 10th Anniversary of Bar UK Secret Speyside 2008 Aged 14 Years(Glenfarclas)
Balblair Aged 18 Years
The Ultimate Bunnahabhain Staoisha 2013
Arran Private Cask for Whisk-e Ltd. 2014 / 3115 7 Years Old

<Scotch Single Grain> 2本
Girvan 2006 Aged 12 Years
Spearhead

<Irish Blended> 2本
Dunboy
Jameson

<Irish Single Pot Still> 1本
Jameson Single Pot Still

<American Bourbon> 1本
1792 Small Batch

<American Tennessee> 1本
Jack Daniel's Legacy Edition No.1

<American Corn> 1本
Mellow Corn

<German Single Malt> 1本
Old Sandhill Oloroso Sherry

<Japanese Blended> 2本
ブレンデッドジャパニーズウイスキー戸河内 PEATED CASK FINISH
ブレンデッドジャパニーズウイスキー戸河内 SAKE CASK FINISH

計26本。

ボトル of the year 銅賞
The Perspective Series No.1 25-Year-Old


ザ・パースペクティブ・シリーズNo.1 25年

スコッチ・ブレンデッド
ベリーブラザーズ&ラッド社
瓶詰:2019年
総ボトル数:3220本
Alc.43%
輸入:株式会社ウィスク・イー

もはや愛していると言っても過言ではない、ベリーブラザーズ&ラッド(以下BBR)社のブレンデッドで2014年は幕を明けました。

(中略)

香り
桃、ブラックベリー、ジャム、タール

プラム、カスタード、スモーク、オーキー、クリーム、バニラ、ナッツ、ソルティ

余韻
ライトなスモークが長く続く、軽やかでありながら深みや重たさを感じる、ダークな蜂蜜

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは軽やかなフルーティになるかと思いきや重くジャムやタールが濃い。口に含むとソルティさが強調される。余韻もソルティで長い。

得点 95点
昨年から始まった採点方式ですが、これは美味しい。昨年の初めはまさにM-1の一番手みたいな感じで「様子見」みたいなニュアンスが強かっですが、2年目なんでね。絶対評価です(半分ウソ笑)

でもこの子は95点あげて間違いない。バランス感覚、飲みごたえ間違いなし。

強いて言えば、「25年でこれか」というところはなくはない。いや、これはあまり言うべきではないかもしれない指摘。

欲しがりすぎかもしれませんが、「25年にしては静か」と思われるかもしれない。

まぁ、一度飲んでみてください。美味しいことに変わりはないので。
我ながら、BBR好き過ぎますわ笑

このリミテッド・エディションは25年という熟成年数の割には静か過ぎる印象も大きかったのですが、その味わいのバランス感覚はやはり相当クオリティが高い。2024年の幕開けを飾ったボトルですが、それ以降もこのボトルを超えるボトルにはあまりお目にかかれず、最近までずっとトップでした。令和ロマンかと思いました笑 銅賞、おめでとうございます。


ボトル of the year 銀賞
Lost Distillery Classic Selection Dalaruan


ロスト・ディスティラリー クラシック・セレクション ダラルーアン

スコッチ・ブレンデッドモルト
ザ・ロスト・ディスティラリー・カンパニー
Alc.43%
輸入:マツダ

(中略)

潮と燻香、穏やかでフレッシュ+長い余韻
香り
燻香、革、オレンジ、ウェッティ、スパイス

果肉のような舌触り、若干ミーティ、甘塩っぱい、穏やかなスモーク

余韻
程よく長く波が2-3回押し寄せる、穏やかで優しい潮と煙、フィニッシュにかけてモルティ、フローラルな返し

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはややスパイスが大人しくなるがあまり大きな影響はない。味はより膨よかで柔らかくなる。余韻は相変わらず長いが波は穏やかに。タンニンを思わせる舌触りが少しだけ残る。

得点 95点
思いがけず、これは美味しい笑

結構複雑で複層的な味わいのため、飲み飽きしないです。キャンベルタウンというイメージからもっと塩っぽさが強いのかと予想していたのですが、程よい塩味。非常にバランスよく作られている感じがします。特に飲み終えた後に込み上げてくるフローラルな余韻はかなり印象的。さっきまで飲んでいたスモーキーでソルティでミーティな飲み物を飲んだ後とは思えないような綺麗な薔薇のようなニュアンスが口の中に漂います。これはただ事ではない笑

久しぶりにハマりましたね。ザ・ロスト・ディスティラリー・カンパニーのシリーズ揃えてみようかな・・・。
銀賞は、「デザイン of the year」にも選出させていただいたロスト・ディスティラリーのダラルーアン。"古き良き"を体現したボトルだと思います。本当にダラルーアン蒸留所の味かと言われると真偽はわかりませんが、その試みも素敵。同シリーズを一式揃えてみたいなぁと思っております。こんな感情は久しぶりwww おめでとうございます。


ボトル of the year 金賞
Arran Private Cask for Whisk-e Ltd. 2014 / 3115 7 Years Old

アラン プライベート・カスク・フォー・ウィスクイー 2014 / 3115 7年

スコッチ・シングルモルト(アイランズ)
カスクNo.2014 / 3115
麦芽:ピーテッド50ppm
樽タイプ:2nd フィル・シェリー・ホグスヘッド
蒸留:2014年11月4日
瓶詰:2022年7月6日
ボトルNo.252 / 335
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
Alc.60.5%
輸入:ウィスク・イー

ピーティでナッティ+オレンジ
香り
煙、燻された魚、ろうそく、革、泥炭、潮、ナッティ、貝汁、出汁

ピーティ、ナッツ、オレンジのジャム、レモン

余韻
非常に長い、優しい甘みが拡がる、満足感が半端ない

ドロップ・アップ(1滴加水)
香りは図工室。のりやニス。そして煙。味わいはより柔らかくフルーティ、オレンジの果実味。余韻は相変わらず長く少しヒリヒリとアルコールの感じが強まる。余韻はミンティな爽やかさも

得点 96点
ウイスキーの旨みをさまざまな角度から感じさせてくれる逸品。ただし、アルコール度数が高いことからか、アルコールのヒリヒリは否めないものがあります。これがなければ98点はいってましたね。オールディーズなウイスキーの美味さを現在に伝える素敵な仕上がり。ただしまだ若い。そんな感じですかね。加水が吉。

直接同じものではないですが、アランのシェリーカスクものをリンク貼っておきます。ご参考までに見ていただけば幸いです。
そしてBEST of BESTである金賞はアラン プライベート・カスク・フォー・ウィスクイー 2014 / 3115 7年です!!本当におめでとうございます。

アラン・ディスティラリー社が元々アラン蒸留所としてオープンした現・ロックランザ蒸留所は、今後ピーテッドタイプの仕込みを行わないなんていう噂もあり、このボトルのようなピーテッド・タイプは貴重になっていく可能性が高いです。なんでも、姉妹蒸留所のラグ蒸留所でピーテッドの仕込みを行うことと差別化するようなんですよね。個人的にロックランザ蒸留所のピーテッド・タイプは非常にバランスがよいものが多く好みなんですが、それがだんだん飲めなくなるかと思うと・・・しみじみ。

見つけたら飲んでおくべき、買っておくべきです!これ絶対www

ということで、今年も紆余曲折ありながらお陰様でなんとか一年、ウイスキーライフを繰り広げてこられました。誠に有り難うございます。

来年はより磨きのかかったウイスキーライフ(どんなんやねん笑)にしていく所存ですので、引き続き閲覧いただけますと幸いです。

それではみなさん、良いお年を!