Phenomenology
フェノメノロジー
スコッチ・ブレンデッドモルト
コンパスボックス
ノンチルフィルタード
ナチュラルカラー
46%
全7,908本
輸入:スピンザワールド
新年あけおめの一本。
まずは武川蒸留酒販売さんによる説明から。
「フェノメノロジー」とは、一切の先入観を排除し、そこに存在する現象を分析する哲学の一派のことです。ウイスキーにおいても、その名前や中身の詳細、レシピやテイスティングノートなどによって、飲む人の中に先入観が生まれます。このウイスキーは先入観を排除すべく、テイスティングノートを含めて一切の情報を公開せずに感じたままを表現してほしい、との思いから生まれました。使われたモルトは5種類ですが、これ以外の情報は一切公開されていません。メインモルトの使用比率は72%となっております。
<テイスティングノート>香り:黄色のフルーツ、ハニー&バニラ、完熟した洋梨、バナナにアップル味わい:フローラルでワクシー、洋梨やアップル、少しバニリンでハニーとマスカットフィニッシュ:アップル&ローズでエレガントに長く静かに続く
そしてこちらがコンパスボックス社のオフィシャルサイト。
武川さんの説明ではレシピは非公開といった感じで書かれていましたが、オフィシャルサイトではレシピが公開されていました。
・グレンロッシー リチャード・ホグスヘッド 72%
・タムデュー 1stフィル・バーボン24.5%
・ハイランドパーク リチャード・ホグスヘッド2%
・タリスカー リフィル・バット1%
・カリラ ホグスヘッド0.5%
相変わらず、レシピを公開しているイカれている、いやイカしたウイスキーメーカーです。
ということで、グレンロッシーが原酒として72%を占めていることがわかります。グレンロッシーといえば、ディアジオ社が所有している蒸留所でUD社の"花と動物シリーズ"でコミミズクが描かれたボトルとして記憶に刻み込まれています。
それ以外に含まれているタムデュー、ハイランドパーク、タリスカー、カリラがそのボディ感を強めている感じがします。
個人的にコンパスボックスに対して傾倒している感が否めませんが、間違いなく甘い。すごく印象的なボトルというわけではないです。が、スペイサイドの甘味がしっかり感じられ、かつ飲み疲れない一本。非常にバランス感覚に優れた逸品。
香り
モルティ、ナッティ、ハニー、バナナ、ドライ
味
フローラル、洋梨、青リンゴ、後半にかけてトロピカルフルーツ(といっても爽やかな甘み)、ミドルからフルボディ
余韻
エレガントなフルーツ、ちょっぴりスモーキー+ソルティ、スパイシーな要素も加わる
ドロップ・アップ(1滴加水)
香りはよりナッティ、ミドルボディに転じてよりスパイシー、エレガントさが薄れてより軽快、スモーキーな感じは非常に薄まる
レーダーチャート
今年からこんな試みを。香り、味、余韻・・・とか言ってもイマイチわかりづらいかと思いましたので。参考になれば光栄です。
ご覧の通り、
01.フローラル
02.フルーツ(柑橘)
03.フルーツ(トロピカル)
04.フルーツ(林檎)
05.スウィート
06.ウッド
07.ナッツ
08.穀物
09.スモーク
10.ピート
11.スパイス
12.ハーブ
という12項目を10段階で評価してみました。と言っても、今回本当に1-1なんで、今後ぶれるかもですが笑
今回のPhenomenologyは、「スウィート」が傑出していて、そこに林檎系やトロピカルフルーツ、フローラルの要素が顕著に出ています。一方でピートやスモーク、スパイスといった要素は少なめ。
どこまで正確にできるかわかりませんが、今年はこのチャートを導入してみます。ご指摘あればいつでもどうぞ!
そして、今年から得点を明記しておこうと思います。
これもより分かりやすくすることがその理由です。
ということで今回のPhenomenologyは88点。
非常に出来が良いのですが、90点以上に届くほどの印象が少し薄い。難しいですが、まぁM-1の1本目みたいに思っていただければ笑